かれこれ15年前位になるだろうか。

転職をする事になり、新しい仕事に着く前でかなり不安定になっていた。酷い不安障害で、鬱手前だったかと思う。

ある本屋さんで、社会不安障害にはSSRIが効果的である。と書いてあり、これだ!と短絡的思い時々通っていた診療内科に行き、相談した所ルボックスというSSRIを処方してもらう。

SSRIはこの頃ある種ブームであり、こぞってお医者さんはこの薬を処方していたと思う。

副作用が非常に少ないととの事から、
特に鬱やパニック障害、不安障害とありとあらゆる疾患に多分未だ処方がされていると思う。

しかし、このお薬、僕にとっては人生最大の危機となってしまう。

通常、服薬して2週間程で効果が出てくるという事だった。

しかし、私の場合飲んだその夜から、異変が始まる。

布団に入ってから、何かじわじわと身の置き場が無い、体の違和感を感じ初める。

今迄、体験した事の無い嫌な感覚である。身の置き場が無いという言葉がぴったりで、とにかく落ち着かない。精神の帰る場所が無い様な、身体丸ごと不安定な感覚である。

結局、その夜は全く眠る事が出来ず、そのまま仕事に向かう。(転職前の慣れた仕事)

仕事に行っても何か自分が自分で無い様な感覚、まあとても辛いのでが何とか側からはバレない程度に仕事をこなしていたかと思う。

眠れない、食欲なし、性欲無し、身の置き場無し、
今までの不安や抗鬱感というより、苦しみの渦の中に巻き込まれた。

その間にも、お医者さんに相談し、パキシル、ジェイゾロフトと模索をしてもらった。

2週間は飲まなければと、その頃には楽になると、服用を続けたが、身の置き場のない、苦しみの中、仕事は早退したりしなかったり、なんとか保っていた日常も崩れて初める。

今まで、不安や抗鬱感には苦んで来たが、死にたいと思った事は一度も無かった。

この時初めて、この苦しみ続くなら死ぬしか無い、死にたい、と思ってしまった。誰にも話す事が出来ず、命の電話にもすがったが、一度たりとも繋がら無かった。やたら宣伝してるが、コンサートチケット位繋がらないので、当てにしないほうが良い。余計辛くなる。

そしてその日がやって来た。
丁度2週間位経った頃、ある劇的な状態が訪れる。

まるで、自分が自分で無い様な状態。
表現が難しいが、自分を外側から見ている様な感覚だある。

緊張や不安も無いが、喜びも怒りも無い。実感がまるでなくなってしった。

やばい感じだと思いながら仕事にでかけた。一つ一つの判断が、つかない。通常時は、いかに感情で判断していたかが後になってよくわかる。不安とかやばいとか、喜びとか、物事の判断基準になっていたんだと。

物事に無感情なまま、以前の自分が以前はこうしていたから、こうした方がいいと、自分に教えてる感じである。

おそらくこの時、離人症状態だったのかと思います。

この時、いつも苦痛に感じている不安や緊張感さえ、愛おしく思えてたのでした。

騙し騙し、仕事をこなして家に戻った時には、全身に震えが来ていました。

緊急で、医師に電話をした所、直ぐに薬を中止する様に言われ、中止しました。

それから数日して徐々に元の自分に戻る事が出来ました。

元の不安を抱えた自分でしたが、この時程、いつもの自分を愛おしく思えた事はありませんでした。

SSRI、私にとっては命をも落しかねない恐るべき薬物でした。