profile■1960年新潟市生まれ。新潟南高校卒。神奈川大学卒業後、「ノプラマ・アート・プロジェクト」を主宰、ウィリアム・モリス(東京・渋谷)やギャルリ伝(東京・世田谷)をベースにした個展のほか、グループ展への参加多数。新潟県内では90年頃より「レア・アート・エキスプレス」(創庫美術館)、「グニャグニャのナイフ」(長岡市・微微館)などに出展。絵画、オブジェ、指物(さしもの)制作のほか、99年からは、妻・八千代とのコラボレーションによるボックス・アートを開始してカフェ&ギャラリーZen(長岡市)を中心に発表。2004年10月2日没。
はなぞのカフェ
五十嵐祥一氏が2001年に書いた
「はなぞのカフェ」という一文です。↓
http://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-2189.html
小冊子「カフェ&ギャラリーZen2周年特集号(編集制作:Zen応援会企画室)」に巻頭言として掲載されたもの。
「はなぞのカフェ」という一文です。↓
http://atelierzen.blog.fc2.com/blog-entry-2189.html
小冊子「カフェ&ギャラリーZen2周年特集号(編集制作:Zen応援会企画室)」に巻頭言として掲載されたもの。
ナガオカな夜
…前略…
…妻とのコラボレーションにした。作品作りは会場とのコラボレーションでもあり、その2×2の刺激合いがどんなかたちになるか、愉しい作業だ。若い頃(?)は俺が俺がと自分の中心に真実があるとばかりに、下手をすればコミュニケーション不能の袋小路にはまりがちだった。こんなふうにコラボレーションを愉しんでいるには、少しは成長したのかもしれない。
作品にはガーゼを使うことが多かった。ちょうどコソボ問題でNATOによる空爆が始まっていた。多くの人々が最新兵器にやられ、傷つき死んでいった。殺す技術は発展するが、傷は相変わらずガーゼで包まれるだけだ。そして、このやりきれない心の痛みも、せめてガーゼを当てるしかない。もちろん作品で戦争を止めさせることなどできはしないが、悲惨な時代の対極にかろうじてバランスをとろうとしている。
…なごやかな、ナガオカナ夜に乾杯をしよう。
(1999年7月)