法定通貨とは普通のお金のことです。法によって定められた通貨です。わかりやすく言うと日本円とか米ドルとかユーロとか中国の元などいろいろあります。この法定通貨いわゆる普通のお金と暗号通貨の違いって一体どこにあるのかを説明していきます。

法定通貨とは政府または中央銀行が発行し、これはお金であると認めているもの、これらが法定通貨です。日本円だってそうです。日本政府がこれはお金だって認めているものとして、中央銀行である日本銀行(日銀)が発行している。だからお札には日本銀行券って書いてあると思います。日銀が発行している。つまり中央銀行が発行し、政府がこれはお金だって認めているっていうことになります。

例えば、政府がお金として認めていないお札、日本銀行が発行していないお札、これを自分で勝手に作って使おうとすると完全に偽札になってしまいます。これは犯罪ですよね。つまり法定通貨では日本円であろうと米ドルであろうと世界中どの法定通貨でもこれは非常にシンプルな仕組みです。政府ないしは中央銀行が中央集権的な管理のもとに発行し、そしてそれがお金だって認めている通貨ということになります。

これに対し暗号通貨の最大の特徴は、政府も銀行も介在しないお金だということです。なんか、わかりにくいですよね、この後に具体的な例を出してわかりやすく解説していきます。

例えば、皆さん子供の頃(大人なってやる方も多いかもしれませんけれど)人生ゲームってやりませんでしたか。あのボードゲームではルーレットを回し、すごろくのように進んでいって、いろんなイベントやって、ゴールに向かって楽しんでいきましたよね。

この人生ゲームの中におもちゃのお金が入っていました。人生ゲームを購入するとそのゲームの中で使うこのおもちゃのお金が入ってます。

それでは、その人生ゲームのおもちゃのお金を僕が今ここに持ってきたとしましょう。そして、ここには10人の人がいるとします。この人生ゲームのお金をこの10人の間ではお金として流通させようねっていうことで10人で取り決めを行うことを考えてください。

この瞬間、少なくともこの10人の間では人生ゲームのお金は、お金として流通させることができます。なぜならば、自分たちでそうしようって決めたからです。

例えば、ここにいる10人の中にパン屋さんがいるとします。パン屋さんのところにパンを買いに行ったときにもちろん日本円を渡したらその人はパンを売ってくれるのですが、もし人生ゲームのお金を渡してもやはりそのパン屋さんはパンを売ってくれます。なぜならば、この10人で人生ゲームのおもちゃのお金はお金として流通させようって決めてるからです。だから日本円を出そうと人生ゲームの金を出そうとパン屋さんはパンを売ってくれるはずなんです。

そして間違いなく、私からパン屋さんに人生ゲームのおもちゃのお金が移動しました。それを残りの8人が承認している。こういう感覚です。

その後、そのパン屋さんが私から受け取った人生ゲームのおもちゃのお金で本屋さんのところで書籍を買おうとします。そのとき、もちろん日本円を出しても当然書籍を売ってくれると思います。だけど、私から受け取ったその人生ゲームのお金をその本屋さんに持っていってもやっぱり書籍を購入することができるわけです。なぜなら、お互いにこれはお金っていうことにしようねって決めてるからです。

暗号通貨の基本的な考え方っていうのは、このような考え方です。このやりとりの中にはどこにも政府が介在していなかったですね。また銀行も介在していなかったですね。個人から個人へのやりとりになっているっていうところが大きな特徴です。このような関係をよくピアツーピアと言ったりしています。個人から個人にやりとりをしているというところが大きな大きな特徴になっています。

同じように個人から個人にっていう形で仕組みを変えた。その代表格ではスカイプがあります。例えば、昔のNTTしかなかった時代に電話を掛けようとすると、固定電話で電話をしたら当時NTT社しかなかった時代だとすると、NTTの回線を通って通話することになります。例えば、携帯電話の時代に電話を掛けるとすると、私の持ってるソフトバンクの携帯電話で電話をかけるとすると、やはりその電話回線でもソフトバンクっていう一つの企業組織を通って通話することになります。

だけどスカイプだと特定の回線を利用して通話しているわけではないですよね。ピアツーピアで直接つながっているイメージです。個別の回線を利用せずに通話を成り立たせたように仕組みを変えたところが大きな革命だったんです。

この考え方に似てますね。暗号通貨っていうのは、例えばその大きな大きな組織のようなものが一切介在しないんです。個人から個人に直接取引ができるということ。それがいつであろうと、どこであろうと、誰であろうと、その人が世界中のどの国にいようと、個人から個人に直接取引をするって感じですね。

まとめると法定通貨っていう普通のお金(日本円とか米ドル)っていうのは政府ないしは中央銀行が中央集権的な管理として認可のもとに発行しているお金。だからそのお金のコントロールを政府ないし中央銀行がある程度できてくるのです。

これに対して暗号通貨っていうのはそうではない。政府は一切介在しないつまりどの国の政府も介在しないわけです。そして銀行も一切介在しない。これをお金っていうことにしようねって決めた人たちがいるからです。その人たちの中で個人から個人に直接取引ができるお金というふうに考えてください。