タマネギの栽培 | ジャンショーグンの農林水産業

タマネギの栽培

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秋から始める野菜栽培に、タマネギ栽培があります。冬越しをする野菜のために、栽培期間は長めですが、見事に丸く身の付いたタマネギを収穫するのは感動モノです。一般的には、市販の苗を購入して植え付けるのが一般的ですが、ここでは種から育てるやり方を説明します。

まず種まきは10月中旬位から行い、幅1m・高さ10cmの畝に棒などで10cm間隔に深さ1cm程度の溝を付け、種を筋蒔きしていきます。種が隠れる程度に覆土し、たっぷり水やりをした後に、藁を敷いて乾燥を防ぎます。発芽したら藁は外し、(発芽後)しばらくした後に間引きを行います。間引き語は、化成肥料30g/㎡を株元に施し、軽く土寄せを行います。
植付けの2週間前に、石灰150g/㎡を畑全面に散布してよく耕し、1週間前に堆肥2kg/㎡・化成肥料100g/㎡・ヨウリン50g/㎡・ダイシストン粒剤を施して耕します。このとき、堆肥は鶏糞のような臭いの強いものを使わない事。そしてダイシストン粒剤を必ず施しておきます。この理由は、タマネギの害虫であるタネバエの防止対策で、タネバエは冬を幼虫・蛹でタマネギの根元で冬を越しますが、これが土の中に入ってしまうと"芽が育たなくなるため"ダイシストン粒剤と、タネバエの幼虫が好む"鶏糞有機質肥料"は施さないようにします。植付け直前には、幅60cm・高さ10cm程度の平畝を作ります。

植付けは11月中旬。遅くとも"ジャパンカップウィーク"には行いますが、このとき、根元の太さが7~8cmの物で良質の苗(太すぎるとネギ坊主ができてタマネギの質が悪くなり、細いと越冬に耐えられないので)を選んで、畝の中央に深さ15cm程度のV字の溝を掘り、株間10cmの間隔で、苗を立てかけるように並べて植え付けます。苗が立てかかっている反対側の土を根元に浅くかぶせ、くわ等で株元の土をしっかり押さえつけて水をやります。また追肥は2月と3月に1回ずつ行い、どちらも株元に化成肥料30g/㎡を施し土寄せをします。
収穫適期は、植え付けて翌年の5~6月で、全体の7~8割程度の株が倒伏した頃、天気のよい日に引き抜いて収穫し、収穫後は吊るして乾燥させます。

タマネギの病気で"べと病"と言う葉が溶ける病気が、春先から収穫期にかけて発生しますが、発生したら防止策として"ダコニール水和剤1000倍液"を散布して被害の拡大を防ぎましょう。害虫は先に挙げたタネバエですが、土にダイシストン粒剤を蒔く事で防止はできているので、害虫に関してはそれほど神経質にならなくてもよいでしょう。