今回は将棋の初段という棋力について、私なりの考えを述べようと思う。

多くの初心者にとって、まず最初に目標とするのは初段だろう。しかしこの初段という棋力は非常に抽象的で、どこで取得するかによって全く難易度が異なる。そこで、以下のアンケート結果をもとにして考えてみることにする。

 

(1):「81道場と町道場の段級位対応調査結果」

https://81dojo.com/announcements/140906.html

(2):「将棋倶楽部24と将棋ウォーズの段級の違い」

https://shogikisho.blog.fc2.com/blog-entry-4296.html

 

上記(1)の調査結果によると、リンク先1枚目の画像より、81dojoで二段の棋力を有している人の大半が町道場で初段の棋力を有していることが分かる。また2枚目の画像より、将棋倶楽部24で3~5級の棋力を有していれば、概ね過半数は81dojoで二段の棋力を有していることが分かる。

これらの事実より、町道場初段≒81dojo二段≒将棋倶楽部24の3~5級というおおよその指標を導くことができる。

また(2)の調査結果より、将棋ウォーズの初段≒将棋倶楽部24の9級であり、ここから将棋ウォーズの初段は、一般的町道場の初段よりも緩いということが分かる。

私は普段将棋倶楽部24で3~5級付近、81dojoでは二段の棋力であることから、一般的な道場であれば初段ぐらいの棋力を有していると考えられる。一応道場では二段の認定を受けたことがあるが、温い道場だったのであくまでも初段という立場をとることにする。

そのうえで初段という棋力について語ると、一般的には初段というと「基本的な定跡は知っている」、「手が分からなくても筋っぽい手は指せる」、「5手先ぐらいの変化なら確実に読める」といったイメージが、将棋初心者にはあると思うし、私も将棋をはじめた頃には、そのようなイメージがあった。

しかし実際には定跡を全く知らない(勉強する気がない)人間がかなりの数いて、手が見えずに筋も分からずに指した1手が大悪手であることは日常茶飯事で、5手先の変化どころか1~3手先の変化で見落としが生じることもよくあるというのが現実である。この程度では初心者と大差ないし、弱い中学や高校ですらレギュラーになることは不可能(中学、高校時代に将棋やってなかったので知らないけど)であると思われる。競技レベルには遠く及ばず、学校や会社の昼休みに暇つぶしで行う娯楽の域を出ていないのは間違いない。

そのため、「とりあえず一般的な初段の棋力があれば、将棋をそれなりに知っている人を名乗れる」という考えは大間違いだし、実際には「初心者に毛の生えた程度の雑魚」である。

私自身も「一般的な初段=将棋をそれなりに知っている人」というイメージがあったからこそ、一般的な道場であれば初段を取れる可能性のある将棋倶楽部24の5級を最終目標として指していたが、実際にその棋力になってみると競技レベルには程遠い連中の集まりだったので、「ある程度勝つことを目標に頑張ってますよ」と名乗れるだろう将棋倶楽部24の初段を目指すことにした経緯がある。そしていつまで経っても自分で競技レベルの端くれを名乗れると思っている24の初段になれないものだから絶望し、将棋というゲームに対して恨みを持っているのである。