自分は今まで四間飛車と角交換四間飛車ばかり指してきたため、対抗系の将棋で他の戦法を指した経験がほとんどなかったのだが、「四間飛車は勝ちにくい」という世間で散々言われている議論を検証するため、最近ではゴキゲン中飛車を指すこともある。現在は以下のような検証方法により、上記の説の真偽を検証中である。

 

検証方法

(1)ゴキゲン中飛車、四間飛車、角交換四間飛車の勝敗を連続30局分集める。

(2)ある戦型における将棋の勝敗が独立同分布であると仮定し、(1)のサンプルを利用して、 

  ラプラスの定理(中心極限定理)を利用した母比率の差の検定を行い、検証する。

 

現在は(2)の検証を行うために、(1)のサンプル集めを行っているところである。

まだ検証中なので結論を出すことはできないが、ゴキゲン中飛車が誰でも勝てる戦法であると感じることがよくある。

自分のゴキゲン中飛車に対し、後手の居飛車が△84角と出た場面。

ここで自分は53角成を見落として62飛という、奇想天外馬鹿丸出しの手を指したが、相手は角成に気づかずに、ことなきを得た。

感覚的に四間飛車を指しているときには、このような見落としを相手がすることはほぼあり得ない。(自分は四間を指してようがゴキ中を指してようが見落とすけど。)

やはりゴキ中というだけで相手が委縮してくれているという部分もあるのだろう。

 

終盤の入り口あたりの局面。

ここから振り飛車の指し手が超絶分かりやすく、56歩と突いてなんとなく指していればそれっぽい将棋になってしまう。(56歩に同歩なら57歩、同銀なら同飛で馬鹿でもできるゴリ押しをしてればいいだけ。ソフトも同様の手順を示唆。)

上記局面から56歩なんていうのは猿でも思いつくような単純明快超簡単な手であり、はっきり言ってこの局面からなら、棋力に関係なく90点ぐらいの手が誰でも指せる。実戦でも56歩以下テキトーに指して、以下77桂打で相手の投了となった。

 

以上のように相手が勝手に委縮し、終盤で誰が指しても大差ない超簡単な局面になることが多いのが、ゴキ中の魅力である。相手が楽勝ムードで気軽に挑んできて、上手く捌けても難解な局面が続く四間飛車とは真逆である。

加えて自分はゴキ中の定跡をネット検索で2日程度勉強しただけであり、かつ対局経験も数局しかない。これでは、ゴキ中がどんな馬鹿でも勝てる戦法という結論になっても仕方がないだろう。