- 奇襲研究所 ～嬉野流編～ (マイナビ将棋BOOKS)/マイナビ
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今流行り（？）の奇襲戦法・嬉野流（うれしのりゅう）の本が届いたのでさっそく読んでみました。
対居飛車、対振り飛車を実戦を元に解説されています。
特に対居飛車は分量を割いて相手の様々な対応の仕方を紹介されていて、参考になりました。
この戦法、やられると嫌なんですよねー。今のところ、全く対策がわかっていません（笑）。
中飛車が有力かなあと思っていたのですが、本の中では、三間飛車が一番の強敵とされています。
序盤の一手の価値が大きい戦法なので、後手だと先手のようにうまくいかないかもしれませんが。
嬉野流の特徴は大きく３つに分けると、
１．角道を開けない（引き角にする）
２．玉は囲わない（相手より早く攻める）
３．左銀を攻めに使う
があります。特に3つ目は斬新で居飛車にとって左銀は普通守りの駒ですから、すごい発想ですよね。
ここでは、嬉野流の成功例を一つ見ていきます。
初手▲６八銀！が嬉野流の第一歩です。初めてみた人は間違いなく手が止まりますね（笑）。
８筋がガラ明きなので、後手は当然そこを狙いたくなります。
図１から
△３四歩 ▲７九角 △８四歩 ▲７八金 △８五歩
▲４八銀 △８六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲８八歩
▲８八歩と一つ下げて受けるのがポイントで、これは後手の棒銀を警戒した手です。普通は損ですけど、この戦法は持久戦にはなりにくいので、気にしなくて良いです。後々の△８八歩も消しています。先手は左銀を使って斜め棒銀を目指します。
図２から
△８二飛 ▲２六歩 △４二銀 ▲２五歩 △３三銀 ▲５六歩 △３二金 ▲５七銀左 △４一玉 ▲３六歩 △５四歩 ▲４六銀(途中図）
上図から
△３一角 ▲３五歩 △同 歩 ▲同 銀 △３四歩 ▲２四歩 △同 歩 ▲同 銀 △同 銀 ▲同 飛（図３）
こうなれば、銀交換になって、とりあえず先手の狙いは成功です。
相手の得意戦法を避けることができますし、マイナーなので相手の研究にハマることはまずありません。むしろこちらがハメる側になります（笑）。
受けるのが苦手、力勝負をしたい、序盤の勉強に疲れた、そんなあなたにオススメの戦法です！
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