【棋譜でーたべーす】
第73期順位戦C級1組7回戦 塚田泰明- 堀口一史座
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先手:塚田泰明
後手:堀口一史座
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩 ▲2六飛 △7二銀
▲1六歩 △1四歩 ▲3八銀 △6四歩 ▲3六歩 △3四歩
▲7六歩 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲3五歩 △同 歩
▲3七桂(下図)

前回書いた塚田-宮田戦 は、
▲1五歩の突き捨ても入れていた。
将来△1六歩の逆襲も気になったので、
突き捨てずに上手く行くなら、その方が良い。
塚田-宮田戦 の△8五飛をここで指すと、
▲4六歩で毛色の違う将棋になりそうか?
▲1五歩△同 歩が入っていると、△1六歩が嫌で、
香車を渡すと△8六香が生じる。
・・・ん、待てよ。
△1六歩に▲1五歩はあるか(下図)

んー・・・
これは前記事 を書く段階で気付かなくちゃいけなかったな。
・・・でもそうか。
上図から△8四飛▲1六飛△6五歩(下図)

どうやら好手順に見える。
1.▲4五桂が利けば良いけど、一本△6六歩が入る。
2.▲8七歩と打つのも△2四飛や△3四飛が良い感じか。
3.▲2六飛に△6六歩▲同 歩△8六歩も冴えた味です。
そうかそうか。
▲1五歩△同 歩が入っていない▲4六歩は難しいね(下図)

▲4七銀から立て直せれば一局ですか。
後手飛車が引けば、▲2五飛~▲3五飛が生じる。
△8六歩は角交換~▲8八銀で頑張れているかどうか。
それが嫌なら、▲4六歩では▲8七歩の方が良いのかも。
急戦の流れが止まる不満はあるけど、
形勢は良い勝負。指してみないと分からないなー。
また、▲3七桂に△8二飛はどうか?(下図)

▲3七桂急戦として考えれば、引く方が自然だよね。
▲4五桂△5二玉▲2四歩△同 歩▲同 飛は、
△2三歩▲3四飛△4四歩で分からないのは前記事 で類例を書いた。
どんな攻めがあるのか、切に知りたいな。
本譜は▲3七桂以下
△4四歩 ▲8七歩 △8二飛 ▲4六歩 △5二金 ▲4五歩(下図)

本譜は△4四歩と止めたのでガンガンと。
上図以下
△同 歩 ▲1五歩 △同 歩 ▲5六飛(下図)

単に▲4五桂は△4四歩で難しいとは言え、
▲5六飛で攻めが繋がるという感覚は難しいです・・・
△4二玉は▲4四歩?後手は△6三銀~△5四銀かな。
▲4七銀~▲2六飛~▲5六銀までいけばまあまあだけど、
先手は居玉だから、それはそれでどうなのか、パッと見分からない。
という事は、△4二玉に▲3三歩?
△同 角▲4五桂△8八角成▲同 銀・・・
▲4四角と▲7一角が狙い。そっか、これはありそうですね。
上図以下
△6二玉 ▲2二角成 △同 銀 ▲4五桂(下図)

△6二玉は▲7一角を消して、受けの形。
・・・なんだけど、
上図は▲5三桂成からバラして▲7一角が狙いで、意外に受けにくい。
△8五飛には▲5三桂成~▲4一角が炸裂します。
そうか、良い受けのアイディアが難しいなぁ。
本譜は△6一銀(下図)

ここで▲4四角は△3一角で分からない。
次に△4三金左で手厚くなるので。
本譜は▲1三歩(下図)

細かく手を繋ぐ。
△同 香なら・・・ん、何だろう?
▲1二角△3三桂▲2一角成△3一金には、▲3三桂不成?▲3一同馬?
前者は△2一金▲同 桂成△3三銀、後者は△同 銀▲3三桂成△4四角。
これはこれで、意外と難しいな。
しかしまぁ・・・▲1三歩を取る気は起きないです。
本譜は上図以下
△4四歩 ▲1五香(下図)

ここはとりあえず端をケアした方が良かったという事は無いのかなぁ。
△1三香か△1四歩か△1三桂か・・・方法は分からないんだけど。
本譜は△4五歩だったから▲1二歩成で、
攻めは分かりやすいよね。
多分、上図の段階で攻めを止めるのは無理と判断したんだろうな。
で、本譜は反撃に勝負を懸けた、と。
上図以下
△4五歩 ▲1二歩成 △3三銀 ▲1一と △4六桂(下図)

ここで何か良い受けがありそうなんだけど、
▲3七銀は△2七角、▲4七銀は△3七角で大変。
私はここで▲4七歩と打ちたくなる。
△6五角などのキズを塞ぐ方が簡明と思うから。
けど、そういう弱い事をやっちゃダメなんだろうな。
本譜は上図以下
▲6八玉 △3八桂成 ▲同 金 △6五角 ▲2一と(下図)

▲6八玉で後手の攻めを見切ってしまう塚田先生には感心してしまう。
△6五角と打たれても感覚で余せると判断出来るんでしょうね。
やはり、プロはカッコイイですよ。
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