【棋譜でーたべーす】
第74期順位戦A級6回戦 広瀬章人-行方尚史
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
先手：広瀬章人
後手：行方尚史
▲７六歩 △８四歩 ▲２六歩 △８五歩 ▲７七角 △３四歩
▲８八銀 △７七角成 ▲同 銀 △３二銀 ▲３八銀 △７二銀
▲７八金 △３三銀 ▲３六歩 △３二金 ▲２五歩 △６四歩
▲４六歩 △６三銀 ▲６八玉 △５二金 ▲４七銀 △４二玉
▲５八金 △７四歩 ▲９六歩 △１四歩 ▲１六歩 △９四歩
▲５六銀 △３一玉 ▲７九玉 △５四銀 ▲６六歩 △４四歩
▲３七桂 △４二金右 ▲８八玉 △２二玉 ▲６八金右 △７三桂(下図)
腰掛銀▲６八金△４二金型。
最新の事情に疎いところがあるので、
情報があったらコメントお願いします。
上図以下
▲１八香（下図）
▲１八香は、類例こそあれ、上図においては新手。
この手に換えて▲４五歩と仕掛けた例もいくつか。
以下、重要な変化は、
△４六角 ▲２六角 △６五歩 ▲４四歩 △６六歩 ▲２四歩
△同 歩 ▲４八飛 △６四角 ▲４五桂 △１九角成▲４三歩成
△同金左 ▲５三桂成 △同金寄 ▲同角成 △同 金 ▲４一飛成
△３二角 ▲９一龍 △８一香（下図）
△１九角成と香車を取られた事で、
最終手△８一香の攻防手を許す。
よって▲１八香と逃げている。
なお、△６六歩に▲同 銀は渡辺明-郷田戦 が有名。
▲５五銀左という妙手が出た将棋なんだけど、
その妙手が出るまでに、後手にも工夫の余地があり、
先手もスッキリとした局面になりにくいようだ。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
参考棋譜：深浦-森内戦
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
▲１八香以下
△９二香 ▲４五歩 △４六角 ▲２六角 △６五歩 ▲４四歩
△６六歩 ▲４八飛 △６四角 ▲４五桂 △９五歩 ▲同 歩
△９六歩（下図）
後手もほぼ同様の理由で△９二香と上がった。
また、▲９一龍と香車を奪う変化を消した意味もあるだろう。
ただし、▲１八香と△９二香の交換は、
先手得と感じる方が一般的なのかな、という気はする。
上記のように、憂い無く▲４五桂と捌く事が出来るから。
後手、端攻めは唯一に近い反撃策。
この手に換えて、△６五桂は▲６六銀で忙しいし、
△７五歩▲同 歩△６五桂としても▲７六銀で継続が困難だ。
上図以下
▲同 香 △４五銀 ▲同 飛 △８四桂 ▲４三銀 △９六桂
▲７九玉 △４一香 ▲５五銀 △同 角 ▲同 飛（下図）
先手はあえて▲同 香と取り、△４五銀からの反撃を誘う。
上図は先手有利と見たい。
上図以下
△８六歩 ▲同 歩 △６七銀（下図）
上図では▲７一角も有力。
飛車をどこに逃げても▲３二銀成～▲５三角成。
これもあったと思う。
本譜は上図から▲５一角。
終盤で逆転したものの、先手有望の局面が続いた。
新手▲１八香は優秀な手法だ。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
