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将棋の技術的な面ではすでに初段近い棋力のまっさんですが、まだ勝率や昇級という結果にはなっていない現状です。
今回、対局してみて感じたのはその原因は「あせりや恐れにあるのではないか？」ということです。
そのあたりが分かる局面を2例紹介します。
上図は上手が△９五歩と角頭を狙った局面です。
実戦は以下、▲１一歩成、△同角、▲６四角、△同歩、▲１二銀、△３三角、▲２三銀成、△同銀、▲３四歩、△同銀、▲２二歩（下図）と進みました。
この一連の攻め筋を読める（ただし疑問手でしたが）のが初段の棋力があるゆえんですが、とはいえ角金交換の駒損で形勢も駒落ちのハンデ差がなくなり互角の評価値になってしまいました。
振り返って、下図の局面は慌てる必要はなく、▲９五同歩と応じ、上手が△同香なら、そこで▲６四角と切り、△同歩に▲９五香とすれば、角と銀香の二枚替えの駒得となります。
つまり「堂々と相手の手に乗って指せばよい局面」でした。
でも、あせりや恐れを感じたため「相手の読み筋に乗ってはイケナイ」と考えてしまったのだと思います。
続いて２例目を紹介します。
上図は上手が△５四歩と突いて「銀ばさみ」を見せた局面です。
以下、実戦は以下▲３三銀成、△同金直、▲同角成、△同金、▲４四歩（下図）と進みました。
まだ下手優勢ですが評価値は少し詰まってしまいました。
振り返って、下図の局面はやはり慌てて攻める必要はなく、▲６八銀など陣形整備を継続して充分でした。
銀ばさみを狙われ一見ピンチに見えるかも知れませんが、上手は「歩」を持ってませんので今すぐ△４三歩と打たれることはなく、仮に歩を入手するために△９五歩、▲同歩、△同香、▲同香、△４三歩と指しても、▲３三銀成、△同金直の局面は銀と桂香の二枚替えでむしろ下手の駒得になります。
２例目も１例目と同様に「相手のねらいを恐れる必要がない局面で、あせりや恐れによって自ら暴発してしまった」のだと思います。
あせりや恐れという感情はどんなに棋力が向上しても完全には無くならないですが、それを感じた時にどう対処するのか？はとても大切な課題です。
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