取材を振り返る(9)東山将棋センター・前編 | 初段になるための将棋勉強法

取材を振り返る(9)東山将棋センター・前編

梅津将棋クラブ近くの寿司屋で清水さんにたらふく御馳走になり
(取材に行っている私まで御馳走になってしまった。
 ありがとうございます、清水さん)、
浦野・鈴木一行は最後の目的地である東山将棋センターへと向かうことに。

東山将棋センターは決して駅近という立地ではないが、
恐ろしく繁盛している将棋道場で、2階が道場、
1階が将棋教室と2階構造になっているのが特徴。
取材日(1月17日)は日曜日ということもあって、
道場は立ち見がでるほどの大盛況ぶり。
席主の西澤保さんに挨拶し、1階の教室用スペース(当日は教室が休み)で
話を聞くことになった。


$将棋/初段になるための勉強方法


鈴木14級「教室に来ている子供たちは、初段になるにはだいたいどのくらいの時間がかかりますか?」

西澤さん「大人の場合はともかく、子供の場合は早ければ1年足らずで…3ヶ月くらいで初段くらいまで行きますよね。初段にまでなれる子は、だいたい全体の3割から4割くらいの子です」

鈴木14級「それはやっぱり、何も言わなくても自分で詰将棋解いたり、積極的な子が多いですか?」

西澤さん「そうそう。やっぱり伸びる条件の一番なんわ、もう、将棋が好っきでたまらんいうやつですよ。もう『はよ帰れ』いうても『もう一番や!』言うて、ちょっとでも時間空いたら『次誰!? 次誰!?』という子は早いですよね。で、『あの人は強いからやるのイヤ』とか言っている子は伸びないことが多いです」

鈴木14級「あー、やっぱり、自分より強い人でも積極的にやる子の方が伸びるわけですね」

浦野七段「好きこそもののなんとか言うやつですか」

西澤さん「好きいうことと、才能いうのは、私は両方重要だと思いますね。好きで才能もあれば、何もせんでもどんどん伸びていきますね」

これは、分かってはいたことだけれども、
改めて指導者の方から聞くとやはり重みがある。
うーむ、私もけっこう将棋好きだと思うんだけど、まだ足らんかな(汗

西澤さん「色々な勉強方法がありますけど、私は要するに、『実戦をつむ』いうことが一番大事だとおもてます」

鈴木14級「それは、子供でも大人でも?」

西澤さん「そうです。私は一番実戦を薦めます。よく言うんですよ。私は水泳のビデオとかよく見たんですけど、あれを1万回見てもね、絶対泳ぎなんか上手ならへんと。自分で泳いでみないことにはね、絶対上手くならへんぞと(笑)。こんなん、なんべんビデオ見たってな、ようでけへんやろ、と。将棋もそやろと。要するに、指して指して、体で覚えていかな」

“体で覚える”。
これは、今回の取材では一つのテーマと言えるくらい
よく出てきた言葉だ。将棋は頭脳ゲームだけど、
やっぱり頭はもちろん、「手」や「体」が、何も考えなくても動くくらい
刷り込ませないとダメ、という部分が絶対にあると考えていいみたいだ。

対局重視の実践的な指導をする東山将棋センター、後編へ続く。

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写真は大盛況の道場風景。