吉川英治の「宮本武蔵」と黒澤明の「七人の侍」
やはり、そうだろうな。ちょうど今読み進んでいる吉川英治の「宮本武蔵」の第六巻で武蔵が貧しい村を盗賊から守る話が出てくる。
武蔵が自分一人で戦うのではなく、農民たちを叱咤激励して、彼らも一緒に戦うようにしむける。徒党を組んでいる盗賊達を武蔵の戦略で一人一人にしてしまい、その一人一人を農民たちが取り囲んでやっつけるのである。
武蔵の言葉を引こう
「わしを追いかけてきた賊が、反対に又ここへ、ちりぢりに逃げて来るに違いない。その時はお前たちがわっと声をあげ、不意に横から衝け、足を払え、真っ向を殴りつけろ。そして又潜んでは出、隠れては出、一匹も余さず打のめすのだ」
まさに「七人の侍」の雨の戦闘シーンそのままではないか。
グーグルで「七人の侍」を見ると、参考にした人物の中に宮本武蔵も出てくる。吉川英治の「宮本武蔵」の連載が開始された1935年に
黒澤は25歳。あの国民文学とまで言われた作品を読んでいなかったはずはあるまい。