みなさんは、漢字博士と名を馳せた故白川静先生をご存知でしょうか?
この方は、立命館大学名誉教授も務められた方で、長年の研究成果内容が評価され、1998(平成10)年11月、文化功労者として顕彰され、2004(平成16)年11月文化勲章が授与されたました。
僕は、白川静先生の存在は、2年位前から知っていたのですが毛嫌いしていました。
確か、知の巨匠として知られる松岡正剛氏の書籍で、白川先生のことを知り、松岡正剛氏が書いた白川漢字学の入門書を購入し、とりあえず読んでみました。
さすが、知の巨匠松岡正剛氏らしく文章自体はわかりやすく書いてくれているんだけど、僕の理解力がないからか「よく分からん」「全然入ってこない」という感想を持ち、そのまま本棚にぶっこんで置きました(苦笑)
白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)/平凡社
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F411MGLpxkvL._SL160_.jpg)
¥819
Amazon.co.jp
この本です
その数年後、現在の師匠と出会うことになるのですが、その師匠と会ったとき、
僕は書家である事を伝えると、
開口一番
「白川静先生の勉強はしていますか?」
と聞かれました。
一冊だけ本を持ってはいるものの、一回読んで本棚にしまった旨を伝えました。
すると
「書家なら白川先生の勉強しないと!」
というアドバイスと共に、白川先生のご著書を数冊借りることになるのです。
「師匠が言うんだから」と、借りた本を何冊か読み、さらには自分でも、白川先生の本を数冊買って読んでみました。
そうしたらどうでしょう??
確かに決して読みやすい文章ではないんだけど、(って言うか、僕には難しく感じる)漢字の歴史、原義というか意味、学校では決して教えてくれなかった叡智が白川漢字学を通して、少しずつではありますが、感じ取れるようになったのです。
漢字ってスゲー、
そして、
その漢字を(中国人と同様に、いやそれ以上といっても過言ではないくらい)国語として扱っている日本人ってスゲーと誇りに感じたのです。
当然、その漢字を墨で表現する書に対する意識も全く変わることになります。
今まで、白川学問は、漢字に興味のある方、一部の知的好奇心にあふれる方、また、第一線で活躍するアーティストやデザイナーの方という、ごく少ない人にしか知られてこなかったと思います。
上にリンクを貼った松岡正剛氏の白川静漢字の世界観の11ページにこんなことが書かれています。
たしか1971年の秋のことだったと思います。
ある日、ナムジュン・パイクという世界的なビデオアーティストが私にこんなことを言ったことがありました。
「松岡さん、白川静の(漢字)は読んだ?僕、あれ読んで、日本人はみんな白川静を読まなくちゃいないと思ったね。もちろん中国人も韓国人もね」
一冊や二冊読んだだけだと繋がらなかったんだけど、本に線を引いた箇所をノートに書き出していたら、少しずつ入ってくるようになりました。
白川文字学を学び始めるまでは、ただ漢字という形を自分らしく書いているだけでした。
白川漢字学を学ぶと、漢字のバックボーンを知ることで、書にもその想いというかエネルギーが乗るようになり感じがします。
周りから見たら、
ただ、筆を握って、漢字をかいているだけなのですが、
白川文字学を学んで、筆を握るか否かでは、
ただ筆を書くという行為
から
儀式、祭祀(さいし)儀礼
に変わると言っても過言ではないかもしれません。
内容、濃度、奥行。。。
なんと表現したらいいけれど、いい意味で醸成され、作品が必ずや変わると思います。
ここまで書いたら、その白川さんていう人ってどんな人なの??って思いません??
立命館大学 白川静記念 東洋文字文化研究所によるプロフィールをご紹介します。
白川静は日本と中国とが東アジア地域において文化的類型性をもつという広い視野に立ち、中国最古の文字資料である殷・周の甲骨文や金文に対して体系的な研究を行い、中国および日本の古代文化について独創的な研究を築き上げた。
その学説は世に「白川文字学」と称され、内外の学界から高い評価を得た。
数万片の甲骨資料をすべてトレースして書き写すという、余人にはなしがたい基礎作業を通して、漢字の原義を字形学的に体系化、甲骨文字や金文といった草創期の漢字の成り立ちにおける宗教的、呪術的背景を字形分析から明らかにした。
その真意を解明した独自の学説は、1900年もの長い間、字源研究の聖典として権威をもった後漢の許慎『説文解字』の誤りを指摘した。
六十余年におよぶ漢字研究の成果を、独力で大冊3部の辞書(『字統』『字訓』『字通』)に編纂し、漢字文化の豊かな世界を広く世人に理解せしめ、今後の文字表現のあるべき道を示唆した。
白川の研究は、もともと日本の古代を考察することに端を発しているが、比較研究の必要性から中国の古代に広がり、漢字文化圏全体に亘る壮大な研究になっている。その結果、広く東アジアの漢字文化圏の文化に対して多大の研究成果を挙げた。1998(平成10)年11月、文化功労者として顕彰され、2004(平成16)年11月文化勲章が授与された。2006(平成18)年10月死去。
↑ここまで
難しいんだよなー。全然伝わんないんだよなー![叫び](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/254.gif)
上記の松岡正剛さんも言っているけど、白川静さんの本を直接読んだほうが、感動があります。でも、正直、難しいところがあるので、最初はとっつきにくい。
僕は幸運にも、今、師匠と慕っている方が白川文字学にも造詣が深い方なので、いろいろ吸収できる環境にあります。
僕も、白川文字学を学び始めたところで、この学問の英知の1/10の知らないと思うんだけど、何回かに分けて、白川文字学、漢字の素晴らしさをご紹介したいと思います。
書に取り組む人
だけでなく、
日本人としての誇りを取り戻すきっかけになれば
とね♫
この方は、立命館大学名誉教授も務められた方で、長年の研究成果内容が評価され、1998(平成10)年11月、文化功労者として顕彰され、2004(平成16)年11月文化勲章が授与されたました。
僕は、白川静先生の存在は、2年位前から知っていたのですが毛嫌いしていました。
確か、知の巨匠として知られる松岡正剛氏の書籍で、白川先生のことを知り、松岡正剛氏が書いた白川漢字学の入門書を購入し、とりあえず読んでみました。
さすが、知の巨匠松岡正剛氏らしく文章自体はわかりやすく書いてくれているんだけど、僕の理解力がないからか「よく分からん」「全然入ってこない」という感想を持ち、そのまま本棚にぶっこんで置きました(苦笑)
白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)/平凡社
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その数年後、現在の師匠と出会うことになるのですが、その師匠と会ったとき、
僕は書家である事を伝えると、
開口一番
「白川静先生の勉強はしていますか?」
と聞かれました。
一冊だけ本を持ってはいるものの、一回読んで本棚にしまった旨を伝えました。
すると
「書家なら白川先生の勉強しないと!」
というアドバイスと共に、白川先生のご著書を数冊借りることになるのです。
「師匠が言うんだから」と、借りた本を何冊か読み、さらには自分でも、白川先生の本を数冊買って読んでみました。
そうしたらどうでしょう??
確かに決して読みやすい文章ではないんだけど、(って言うか、僕には難しく感じる)漢字の歴史、原義というか意味、学校では決して教えてくれなかった叡智が白川漢字学を通して、少しずつではありますが、感じ取れるようになったのです。
漢字ってスゲー、
そして、
その漢字を(中国人と同様に、いやそれ以上といっても過言ではないくらい)国語として扱っている日本人ってスゲーと誇りに感じたのです。
当然、その漢字を墨で表現する書に対する意識も全く変わることになります。
今まで、白川学問は、漢字に興味のある方、一部の知的好奇心にあふれる方、また、第一線で活躍するアーティストやデザイナーの方という、ごく少ない人にしか知られてこなかったと思います。
上にリンクを貼った松岡正剛氏の白川静漢字の世界観の11ページにこんなことが書かれています。
たしか1971年の秋のことだったと思います。
ある日、ナムジュン・パイクという世界的なビデオアーティストが私にこんなことを言ったことがありました。
「松岡さん、白川静の(漢字)は読んだ?僕、あれ読んで、日本人はみんな白川静を読まなくちゃいないと思ったね。もちろん中国人も韓国人もね」
一冊や二冊読んだだけだと繋がらなかったんだけど、本に線を引いた箇所をノートに書き出していたら、少しずつ入ってくるようになりました。
白川文字学を学び始めるまでは、ただ漢字という形を自分らしく書いているだけでした。
白川漢字学を学ぶと、漢字のバックボーンを知ることで、書にもその想いというかエネルギーが乗るようになり感じがします。
周りから見たら、
ただ、筆を握って、漢字をかいているだけなのですが、
白川文字学を学んで、筆を握るか否かでは、
ただ筆を書くという行為
から
儀式、祭祀(さいし)儀礼
に変わると言っても過言ではないかもしれません。
内容、濃度、奥行。。。
なんと表現したらいいけれど、いい意味で醸成され、作品が必ずや変わると思います。
ここまで書いたら、その白川さんていう人ってどんな人なの??って思いません??
立命館大学 白川静記念 東洋文字文化研究所によるプロフィールをご紹介します。
白川静は日本と中国とが東アジア地域において文化的類型性をもつという広い視野に立ち、中国最古の文字資料である殷・周の甲骨文や金文に対して体系的な研究を行い、中国および日本の古代文化について独創的な研究を築き上げた。
その学説は世に「白川文字学」と称され、内外の学界から高い評価を得た。
数万片の甲骨資料をすべてトレースして書き写すという、余人にはなしがたい基礎作業を通して、漢字の原義を字形学的に体系化、甲骨文字や金文といった草創期の漢字の成り立ちにおける宗教的、呪術的背景を字形分析から明らかにした。
その真意を解明した独自の学説は、1900年もの長い間、字源研究の聖典として権威をもった後漢の許慎『説文解字』の誤りを指摘した。
六十余年におよぶ漢字研究の成果を、独力で大冊3部の辞書(『字統』『字訓』『字通』)に編纂し、漢字文化の豊かな世界を広く世人に理解せしめ、今後の文字表現のあるべき道を示唆した。
白川の研究は、もともと日本の古代を考察することに端を発しているが、比較研究の必要性から中国の古代に広がり、漢字文化圏全体に亘る壮大な研究になっている。その結果、広く東アジアの漢字文化圏の文化に対して多大の研究成果を挙げた。1998(平成10)年11月、文化功労者として顕彰され、2004(平成16)年11月文化勲章が授与された。2006(平成18)年10月死去。
↑ここまで
難しいんだよなー。全然伝わんないんだよなー
![叫び](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/254.gif)
上記の松岡正剛さんも言っているけど、白川静さんの本を直接読んだほうが、感動があります。でも、正直、難しいところがあるので、最初はとっつきにくい。
僕は幸運にも、今、師匠と慕っている方が白川文字学にも造詣が深い方なので、いろいろ吸収できる環境にあります。
僕も、白川文字学を学び始めたところで、この学問の英知の1/10の知らないと思うんだけど、何回かに分けて、白川文字学、漢字の素晴らしさをご紹介したいと思います。
書に取り組む人
だけでなく、
日本人としての誇りを取り戻すきっかけになれば
とね♫