翌日は雨だった。冬の雨は正直嫌だった。健一は林さんから言われたホテルグランドナポリに行った。健一が早くついて、コーヒーを頼んでいたら、林さんと瀬川の母親の姉に当たる人が来た。母親は来なかった。健一はその姉に当たる人とは初対面だった。その人は山形のりえともうしますと言った。まだ四十代のかなり綺麗な女性だった。智恵子と裕子を可愛がって貰い、大変ありがとうございますと挨拶した。花村です。大体の事は林さんと裕子さんから聞いたおりますと言った。健一はコーヒーとケーキを頼んだ。その姉が言った。昨日も智恵子らと話し合ってきましたが、母親には絶対について行かないと言い張るのです。母親もこの機会に滋賀の病院に行くと言いつずけて困っているのです。そこで、花村さんと相談に来たのですが、どう思いますかと聞いた。健一は林さんを見た。暫くして、お姉さんさえ、智恵子達の生活を見て貰えるのでしたら私は滋賀に行かすのは可哀想だと思いますと言った。山形さん、瀬川さんのところのご主人はどうなされているのですかと聞いてみた。姉は二年前に妹とは離婚しており、その後の消息は今だに分かりません。娘達が可哀想です。と言った。山形さん、実は私の父親もある日家を出たまま未だに行方が分からないのですよ、もう父親の事はなんとも思っていませんと言った。姉は、それで、智恵子や裕子達をと言って黙った。林さんが、同じアパートですし何とか協力しますから滋賀には行かさないで下さいと言った。健一が、それで、山形さんは智恵子達の父親は元気だと思いますかと聞いたが、私には全く分かりませんと答えていた。

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