新海帆立 幻冬舎 2024
事故で頚髄損傷の障害を負ったキャリアウーマンが再起していく。今まで生きてきたようにあたりまえに「働きたい」そのために弁護士を目指す。
淡々として難関に立ち向かう態度はすがすがしい。その姿は人を集め、人が協力する。自立とはなにかを自他に問う。
多くの支援・手段や選択肢から選べることは大事である。
頚髄損傷とその障害像の実態、リハビリと介護の実相、
本人・家族およびほかの当事者それぞれの葛藤、
司法試験、法曹界への入り口の努力の描写は興味深い。
茨城新聞の他宮崎や新潟、福島等々の地方新聞に連載されたものが加筆修正され出版された。連載中、少し飛ばし読みをしていたが面白かったもの。
あとがきに 取材は当事者からしたが、モデル小説とはしたくなかった、当事者の体験は当事者自身が書くべきだということが述べられている。
実にすばらしい。よい立ち位置で当事者の人生とほかの人の人生の自立、関係を理解していると思う。
ひまりという主人公が聡明で前向きだが、作者もそのような人ではないかと思ってしまった。