2012 ドイツ・ルクセンブルグ・フランス
マルガレーテ・フォン・トロッタ
「彼女は世界に真実を伝えた」とキャッチコピーがある。
1960年代初頭のナチス幹部逮捕裁判が行われた。それを傍聴してアメリカでレポートした政治哲学者ハンナ・アーレントのその前後期間の環境状況や他の人の行動を描く。
自分が期待しない不安を掻き立てるような不都合の物事に対して向き合うには勇気がいる。彼女は絶対的善を信じて絶対的悪などなく平凡な悪が存在するということを示した。
それを理解する人と、自ら受けた傷をかばうためにかつてそのように傷つけた人たちと同じことをアーレントに向ける人もいたことを描いている。
そこには、誰でもが持ちうる悪の凡庸さがあると思う。
10年後のDVDの視聴までには、shobar自身の準備が必要だった。
1958年に彼女が書いて邦訳された文庫版の「人間の条件」を読み、レジリエンス人類史で魚住先生が書かれた章で提示されたハイデガー、アーレント、ハンス・ヨナスの思想の概観と関係など予備知識が必要であった。
現在の精神科作業療法の成立構造にもときに平凡な悪が潜むということにはとても心が痛む。
自分はどのように 「活動」するのか改めて考えている。