目を開けると…

翔…さんの姿はなくて。


寂しくて、、
シーツの上に手を滑らせてみる。

ただ…ひんやりとした冷たい感触が
返ってくるだけだった…









翔さん…




ベットの横にあるテーブルに
翔さんから借りたスウェットが 畳まれていた。



畳んでくれたんだ/////


スウェットを着ようとして、体に掛けられていたタオルケットから手を伸ばした。




えっ………なにこれ、、



二の腕に 紅い痕…



/////////////////////////



もう//////////
翔さんってば!!



…それに、、腕だけじゃない。


体中に 無数の紅いシルシ////



途端にさっきまで…
愛されてたことを、思いだす。



//////////



翔さんの全てで 愛を伝えられた…
幸せな時間…



///////////////



それに なんだか、、最後…
私…気を失ったみたいになってた/////



あんなの…//////////


初めて////////// だ…






それなのに…
いま隣にいてくれないなんて…



翔さんに 抱きついていたい。今すぐ。
あの逞しい背中に触れていたい。


今日も明日も、お休みだから。
少しでも長く 翔さんを感じていたい。




スウェットを着て、そっと廊下を歩いていくと
リビングから 話し声が 聞こえた。



…電話中、、


真面目な声。
相手は 仕事関係だろうか?



邪魔しないように 静かにドアを開けると…

翔さんが 私に気が付いた。




「…すみません。恋人が目を覚ましましたので…。惚気話は この位にしておきます。例の件は 早急に用意して送りますので。」



////////// 惚気話?
//////////目を覚ましたとか…もうっ\(//Д//)/



電話を切った翔さんに、抱きつく。




「んっ?どした?…眠り姫/////」



「……電話、邪魔しちゃいましたか?ごめんなさい。」


「いや、丁度 話が終わったところだ。」



「……惚気話って、なんですか?」



「かえでちゃんが、可愛いって話をしてた♡ 」



「えっ////////// 翔さんっ!」 



「仕方ねぇじゃん?ホントのことだし。それに…綺麗で エロいって、追加しとくか?」



「……」



なんだろう…この違和感。




「ああ、エロいは 秘密だ。それは オレ限定だからな。」




スっと伏せた瞳の色。

翔さん…



翔さんのお腹に顔を擦りつけるようにしながら



「……隣にいなくて、寂しかったですよ。」



「////////// ごめん、、まぁ色々と。」



「色々?」



「……寝顔見てたら、食いたくなった。」



「/////////////// 」



「今も。…楓が 可愛すぎるのが いけないんだ。」



下半身に触れる… かたいもの///// 




「……シャワー浴びてこいよ。目の前にいると 食っちまいそうだから。」



おでこに キスをひとつ落とされ
いいこいいこと、頭を撫でられる。



「////////// はい……あっ、、そういえば…翔さん、つけすぎです。」



えっ?と、不思議そうな顔をした翔さんに

チラッと、スウェットをめくり
紅いシルシを 少しだけみせる。



「あっっ//////////////////// ごめっ! 」



「もうっ٩(◦`^´◦)۶」



「///// 独占欲のかたまりなんだわ。楓が 好き過ぎて、とまんねぇーからさ……つーか、今、煽ったろ?今ので我慢の限界こえたわ。」



急にオオカミモードに入った翔さんが キスしようとしてきた。


咄嗟に 数歩後ろに下がる。



「……赤ずきんちゃん、オオカミさんからは 逃げられないよ?」



柔らかく光る黒い瞳の奥に…潜む色。
さっきから感じる違和感…



「…オオカミさん、お腹をチョキチョキしたら その怒りの元が出てきて、楽になれる?」



私の言葉に、一瞬 戸惑った翔さんのお腹に飛びついて…むぎゅーと、抱きしめる。




「……楓、、なんで、、?」



「私は…専務の秘書ですから。…わかります。」



「……」



「……話したくないのなら、聞きません。でも、、話すことで少しでも 楽になりませんか?…そんなに激しい憤りを心に入れたまま、一人で抱えていては…苦しくはありませんか?」



翔さんは 頭をガシガシ掻いて…



「……参ったな、、、。少し考えさせてくれ。」



「わかりました。…シャワー浴びてきますね。」












浴室の鏡に映る体中のシルシ…
翔さんの独占欲?

ソレを 指で撫でてく



首筋の痕…も。

翔さんが 工藤さんと黒瀬の痕を  
上書きしたのが、わかる。



コレをみて 思い出すのが 嫌な記憶じゃなくて…
オレと愛し合ったシルシに、なればいい




そんな気持ちが伝わってきた。

独占欲、、だけじゃない。


優しい気持ち。




優しい人だからこそ、一人で抱えてしまうこと。




…さっきの電話。


それが 翔さんの瞳に 不安の影を落としている。
そして やり場の無い激しい憤りをも…