コンコン…



楓がノックをして入って来た。



ドアの目の前で待っていたオレに驚いた隙に
腕を引き、抱きしめた。




「…専務、、」



「 …ただいま。」



「…どうしたんですか、、離してください。」




ドアの側だからか、
小さな声で話す楓を抱き上げたら、



「キャッ」



びっくりしたのか可愛い声。
慌てて口を抑えてるけど…




お姫様抱っこをして、奥の応接間に連れて行く。



その間も、、

降ろしてください!
仕事中です!
怒りますよ!



って、怒って暴れてる。




応接間のソファの上に降ろし そのまま唇を塞いだ。話す暇など与えない。

精一杯抵抗してくる楓。
胸を押し身体を離そうとしてくる。



「…ン、、もう…ンン、、」 





ココが会社でないなら、、
このまま楓が欲しくてたまらない。



後頭部を押さえ、角度をより深く…してくと


楓の力が…抜けていく。


委ねられた身体を もう一度強く抱きしめると、、楓が頭を撫でてきて、優しい声で話し出す。




「……聞いたんですね? 青木部長の、、盗聴器ですか?…上田さんの耳にイヤホンみたいなものが入ってましたけど。」



なんですぐにわかるんだ…
勘が良すぎる…



「…それだけじゃねーし。」



「…? 他には 何もないですよ?」




楓の唇を親指で なぞってく…


「…冗談でも、、この唇で…他の奴をカッコイイとか、タイプとか…許さねーから。」



「…あっ、、朝の、上田さんの…ことですか?」 



やっと 思い出したな。



「…おしおきだ。」




一気に奥まで  …シ タを強引に絡めとる。


真っ赤になってる楓が 受け入れ、応え、オレの背中に手をまわして…抱きしめてくれた。




っつ、、…ダメだ。




…止めらんなくなる。




楓の香り 
柔らかな唇
オレに絡まる甘い シ タ先




楓の全てを


胸が苦しくなるほど、
愛してる





でもここで…
これ以上は…




そう思い、ゆっくり離していけば…




「……せ  んむっぅ」



//////////
そんな甘えた声を聞くのは初めてで。
あどけないような話し方も初めてで。



…… 何かが プツッと、切れた。



その瞬間、
ソファに楓を押し倒して…た。




と、、



楓がすぐに、ギュウと抱きしめてくる。



そして



「…ダメ。仕事中でしょ。しょぉさん♡」




/////////////// なっ…




名前を…//////////



動揺しまくるオレに…



チュッ と可愛いキスをしてきて、、、



オレと視線を絡ませながら
とめどなく 唇を啄まれてく…



乱れたオレを、、
可愛らしいキスで 戻してく…



同時に オレの見えない不安さえも…
取り除かれていった。






なんつー技なの?


理性が戻るも
胸の鼓動がおかしくなるほど早くなり 



…胸が苦しい




楓は オレにキスしていた唇で、



「専務、仕事中です。」



キリッとそう言い、立ち上がった。





ダメ、だわ…


翻弄されっぱなしだ。


楓には きっと一生敵わない。




「……楓、仕事中でも 愛しているよ。」




きっとオレは今、
緩みっぱなしの酷い顔。


楓が 愛おしくてたまらない。





楓は 恥ずかしそうに照れた顔をして…



「…その顔は ///// 反則です。…もう本当に止められくなってしまうので、、」




クルリと後ろを向き、顔をピシャピシャと叩いてる。



そんな様子をみていたら、オレも落ち着いてきた。




「…専務、青木部長と工藤さんは…」



「ああ。オレも同じことを考えていた。」



「…やっぱりそうですか。盗聴器を付けるなんて、余程のことかと。…先程 調べたのですが…専務の最初の秘書は工藤さんだったんですね。…専務が 工藤さんを替えさせたと聞きましたが、何かあったんですか?」 




正直に言うべきか、、悩んだが…
楓に嘘をつきたくは、ない。


工藤の行為を話した。



楓の顔が 曇っていく。




「………悲しいですね。…でも専務のことを、とても好きなんでしょうね、、きっと今も ずっと。」



そんなふうに考えられる楓は、
工藤のような女のことは理解出来ないだろう。



「…違うな。。アレは、オレが好きなんじゃねぇよ。男をアクセサリーやバックみたいなもんだと思ってるんだ。男は あくまで自分を飾りたてるモノでしかない。だから、青木にシフトチェンジしたのかと思っていたんだ。」




「…」




「…自分のステイタスを上げる為の モノ だろうな。」 




「……そうなんでしょうか、、私は そんな風には思えませんが…」




楓が そんな顔をする必要はない。




「…楓は 何も心配しなくていい。上田とオレがいるんだから。」




「…はい。わかりました。」




「……全然 わかってねー顔してっけど?」




楓はクスリと笑って…



「ええ。全然 わかんねーです。…私も この問題を一緒に解決したいですから。守られてもらうばかりは、嫌です。」




そう言って…

オレを真っ直ぐみつめてくる揺るがない意志の強い瞳に見惚れ… 


何も言えなくなってしまった。