閉じられた瞳に



ホッと   している






一緒に  いてくれ














どうして専務は、そんなふうに言って
まるで好きな人をみるかのような瞳で 
私をみつめるのだろう…



誰にでも…?
無意識で…?


体調が悪くて 心細いから…?



片思いしている ヒトの    ……代わり?







専務の顔を見つめながら 
心の中で聞いてみても



もちろん 答えは…


返ってこない





規則正しい寝息とともに、
握られていた手が…自然と離れて…





そっと、、寝室からでた。






みなみとサクラは、
仲良くケージの中で遊んでいた。



その様子を手早く写真に撮り、持ってきたノートパソコンを立ち上げ、もともとの目的だった里親探しの貼り紙を作り始めた。




…専務は あんなに具合が悪いのに、、
朝一番に この子達にご飯や薬をあげたんだ…



薬を食べてくれた…って、電話で嬉しそうに話してた。





専務の事を考えると…
胸が ギューッと苦しくなる。


私の中の氷のように冷たくなった場所を…
溶かし温め始めてくこの気持ち。









私は…



惹かれはじめてる…




専務に…









芽生え始めた気持ちが 
どんどん大きくなっているのが わかる…




でも、、

…だとしたら、やっぱり もうこれ以上 傍にいない方がいい。






もう傷付くのは 充分だ。





もしも、専務の想いが通じて 好きな人と結ばれた時、私は どんな顔で 2人を見ればいいのだろう…




専務が 片思いしている人を
どれだけ大切に想っているのか…知っている



そして…

どれだけ、、苦しんでいるのか…




キッチンのシンク周りに置かれた
酒類の残骸…


熱があるのに、二日酔いだと思うくらい
飲んでいたって…こと。



その人のことを、、考えていたんだろう。















私で 力になれることがあればいい




けど…





本当に、、そう願ってる?




自分自身に問いかけても
やはり 答えは出ないまま…









明日、斗真にぃ に連絡しよう。
契約期間継続の意思はないこと。







会社を辞め、専務から離れて、


芽吹いた気持ちが 枯れてしまうのを



待つことに しよう…