妻の転院手続きも終わり、私は無職の子育て生活【主夫】となり、
新たなスタートを切った。
一先ず、妻が退院するまでは、基本的に新居ではなく実家で
生活をし、両親にも手伝ってもらいながら、子育て・妻の看護・
新居の荷物整理を行った。
一日のルーティーンとしては、
ひなのミルク・おむつ交換
↓
妻の病院へ(必要な物の確認・着替えの交換など)
↓
新居で妻の選択、荷物の整理
↓
(時々、役所などに手続き)
↓
実家でひなの世話
と言う感じで日々を過ごしていた。
産まれて三ヶ月が経っていた我が娘だが、ずっと入院していた為、
毎日病院に通っていた時とは全く違い、ずっと一緒と言う生活は
とても新鮮で嬉しくもあり、大変でもあった。
特に、2時間~3時間に1回、ミルクを作り与えなければならないので、
自分の為の時間と言うのは正直無かった。
また、どこの家庭でも同じだろうが、ほぼ毎日夜泣きをしていたので、
慢性的な寝不足にもなっていた。
でも、不思議なもので、自然と出て来る責任感だろうか、気が張って
いたのだろうか、私自身が体調を崩すと言う事は一度も無かった。
実家では、ひなだけでなく、愛犬のリヴもお世話になっていた。
私は産まれた時から犬がいる環境って、いいものなんだろうかと
考えた事もあったが、リヴの行動を見ていると、とても不思議に
感じる事があった。
ひなが実家に来た日は、とても小さな人間が来たぞ!と言った
雰囲気で、リヴはとても警戒していたし、全く近づこうともしなかった。
しかし、私の大事な子だと徐々に理解をしていくと、段々警戒心が
無くなっていったのか、始めはひなのいる部屋に入ろうとも
しなかったのに、段々近づくようになった。
1週間もすると、今度は、ひなが寝ている間は、布団の足元で座り、
まるで護衛をしているかの様に、ずっとそばにいた。
そして、最終的にはひなの寝ている頭上で寝る様になり、ちょっとした
物音でも反応するようになっていた。
普段は、老化で耳が殆ど聞こえなくて、私たちの呼びかけには
反応しないのにだ。
これは、犬の持っている本能なのだろうかと、凄く不思議で素敵な
現象に、ただただ私は感心していた。
こうして、生活していく中で、私はほんとに会社を辞めて【主夫】に
なったんだなと言う実感が湧いてきたのであった。。。
※私のお腹の上で眠るひなを見守る護衛犬リヴ
ずっとこんな様子でひなのそばにいた。
※日々担当看護師がひなの様子を記録してくれた記録写真(日誌)と
最後のページに書いて下さった私たちへのメッセージ