昨日のグランギニョル
マチネ公演を観劇した後
ソワレ公演にまさかのクラウスとして出演させて頂いた。

末満さんのツイートに『わずか45秒』のイメージシーンに駆けつけてくれた、との旨のお言葉があったけど
その『わずか45秒』が僕がD2版やNU版を通して『TRUMP』の世界に触れ、クラウスを生きてきた意味を更に濃いものにして頂けたと思ってます。

NU版が終わり、クラウスの衣装は僕が預からせてもらう事になった。
クリーニング屋さんに持って行ったとき、この類のクリーニングは初めてだ、みたいな顔をされた店員さんと楽しく会話したのもいい思い出。
クリーニングから帰ってきた衣装を部屋に大事にずっと飾っていた。

グランギニョルが本番を迎える前に、クラウスのイメージシーンがあるので衣装をお借り出来ないかとの連絡を頂いた。
この衣装だけでも皆様の前に再び立てるのかと思うと心から嬉しかった。
なので快く了解し、衣装をお渡しした。

実はNU版の後末満さんと食事をしている際に、グランギニョルのアレコレを少し聞かせて頂いたのだ。
言葉が出ないほどの衝撃で、やっと出た言葉が僕も出たいということだった。
ちゃんじんはクラウスだから出ないよ。
と、言われ泣く泣く諦めた。

グランギニョルの初日は、僕が大阪にいた期間だったので残念ながら観ることは出来なかったけど、沢山の熱く飛び交う情報に素晴らしい作品であることを確信して、見れる日をずっと楽しみに待っていた。

そして昨日マチネ公演を観劇し、胸が潰されそうになりながら楽屋に戻ると末満さんがこっちを向いてるのが分かったが、上手く喋ることが出来なかった。
辛くて、切なくて、美しくて、素晴らしくて、耽美で、儚くて、申し訳なくて、様々な思いから導いた答えは、この舞台に一緒に立ちたい、この世界にまた帰ってきたいということだと思う。

シークレット出演は聞かされていたけれど、物凄い恐怖と緊張にずっと襲われていました。みんな優しい方々だから優しく話しかけて下さるし、とても気遣って下さった。その分、皆様が命を懸けて稽古し、舞台に立つことを台無しにしてはいけない、邪魔してはいけないって思いが強く出てきました。
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登場のシーンが近づくにつれ、それまでの皆様の素晴らしいバトンが繋がって、更に緊張し、呼吸も整わない。
いざ、登場です。






すみません。
記憶がありません。

どんな表情だったのか、どこを見ていたのか、いつ袖にはけたのか。

でも、クラウスとして立つことだけは出来たのだろうと、楽屋に戻った時の舞台製作の方の顔を見て少しだけ安堵しました。




ちゃんじんはクラウスだから出ないよ
クラウスとして出ることが出来た

マチネを観て同じ舞台に立ちたいと思った数時間後
ソワレで立つことが出来た


こんな経験、もう二度と出来ないんじゃないかと思います。
涙とか、感極まりとか、胸のつかえとか、昨日は本当にぐちゃぐちゃし過ぎて、今でもまだ昨日のあれは夢なのか繭期なのか、実感は薄い。

でも確かにあるのは幸福感です。
これはこのシリーズに携わらせて頂けたこと、命を懸けて役に向き合った期間が嘘ではないこと、素晴らしい作品の一部に加えさせて頂けたことが本当に僕にとって有り難く、幸せな出来事だということです。


こんな素敵な経験をさせてもらえた、TRUMPシリーズに携わる方々全てに心から感謝致しております。
今日からのグランギニョルの公演も怪我のないよう、大千秋楽までの公演大成功を願っております!



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追記
グランギニョル公演後はクラウスの衣装預からせていただきます笑