約50年ぶりの有人月面着陸などを目指す「アルテミス計画」。この計画はアメリカが率いる国際プロジェクトで、「アポロ計画」とは違って、再度月に人類を送り月面で持続的に開発を実施し、将来的に火星の有人探査を行うことを目標としているという。
第一段階として、2022年には無人の宇宙船を打ち上げ、月を周回する試験飛行を実施。2025年には、有人の宇宙船で月を周回する試験飛行が行われた。
そして、日本人の宇宙飛行士二人が、2026年に半世紀ぶりに月面着陸することが決定したという。

現在アメリカに訪れている盛山文科大臣とネルソンNASA長官が、「月面検査に関する実施取決め」に署名し、日本とアメリカ間で合意となったそう。
月面着陸予定の日本人一人目は、4号機ロケット打ち上げ予定の2028年頃になるようで、「アルテミス計画」ではアメリカ人を除き始めてとなるとのこと。
二人目は、JAXAとトヨタなどが開発中の有人月面探査車「与圧ローバ」が月面に着く2031年頃を見通しているという。日本の宇宙飛行士が初めて探査車を操縦することになるようだ。

月面では与圧ローバに二人が搭乗し、およそ1か月間生活することを考えているという。
与圧ローバには、再生型燃料電池が搭載されていて、太陽光によって効率よく水素を生み出すこともでき、長期的に安定した月面探査を行えるとのこと。
一方で、激しい温度差やまだ見ぬ地面を走行するための性能など、月面環境への適合が課題として挙げられているそうだ。安全性にプラスして、搭乗者が閉鎖された空間で快適に過ごすための環境整備も求められるだろう。

また、月面探査や火星調査のための中継場所として、新しい宇宙ステーション「ゲートウェイ」も建設されるようだ。「ゲートウェイ」での活動には、日本人の宇宙飛行士一人が参加することが既に決定しているという。
月面着陸を含め、日本人宇宙飛行士の誰が参加するかは決まっておらず、今後NASAとJAXAによる協議の上で選定されるようだ。
日本人初の月面着陸は、日本における宇宙探査の大きな転換点になると言えるだろう。