8月のお話 | 体操っておもしろいよな

体操っておもしろいよな

男子体操競技をメインにしているブログです。
今昔そしてワールドワイドに体操を紹介していきます。
少しでも体操に興味を持ってくれれば幸いです。

どうも、
 
 
翔です。
 
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8月というと世間は夏休みです。
 
夏のこの時期には体操はシーズンのピークを迎えます。
 
選手が自身のキャリアを懸ける大きな試合が各地で行われていました。
 
あっちでも試合、こっちでも試合・・・。
 
体操ファンとしては見に行きたい試合がありすぎて嬉しい悲鳴です。
 
そんなわけで、このブログの記事の更新が滞っていた間、僕は各地へ観戦に出かけていました。
 
 
 
8/4,全国高校総体(インターハイ)を観に山形県酒田市へ・・・
 
8/9,10,全日本インカレを観に富山県富山市へ・・・
 
8/15,16,全日本ジュニアを観に横浜へ・・・
 
8/27国体関東ブロック予選を観に群馬県前橋市へ・・・
 
 
 
いや~楽しかった。
 
 
 
特にインカレはやっと観に行けたんですよね。
 
僕は今大学4年で、体操も細々と続けてたんです。
 
でもなかなかインカレには縁がなくて、選手として出場することは遂に叶わず終いになってしまいました。
 
1度インカレの雰囲気を体感したく、大学最後の年になる今年はなんとしても観に行きたかったんです。
 
インターハイとはまた違った雰囲気で楽しいですね。
 
かつての同朋が敵になったり、かつてのライバルがチームメイトになったり・・・
 
あの時僕が見た光景の一部にもし自分がいたらと思うと、1度でも出たかったという気持ちが募ります。
 
でも後悔はしてません。
 
僕にとってはそれが運のツキで、こうして観に行くことができただけでも楽しかったんですよね。
 
でもその後悔は全く消えているわけではなくて。
 
 
 
自分と同じ歳の選手は皆主将としていち団体を率いていて、率いている後輩からは「4年生にいい思いをさせてあげたい」と思わせるほど慕われている。
 
彼らの存在そのものが後輩たちの原動力、活力になっているんです。
 
日ごろの練習から「先輩に迷惑をかけられないから」を理由に自分を高めているわけですよ。
 
その理由が個を成長させているんです。
 
その対象になっているっていうだけですごいことで、決して誰にでもできることではないじゃないですか。
 
彼らはただ歳と学年を重ねてきただけじゃないんですよ。
 
 
 
僕にはそれができなかったんです。
 
 
 
僕が後悔しているとしたらインカレに出られなかったことじゃなくて、そうはなれなかったことじゃないですかね。
 
僕は客席から観ているだけだったけど、だからこそ皆が皆誰かの為に演技している姿は美しいと感じられました。
 
僕がそう感じたんですから、インカレに出ていた誰もが皆”表現者”なんです。
 
鶏口とも牛後ともなれなかった僕は、どんなに不甲斐ない結果だと思っている選手がいようとも、あの舞台で演技したすべての人が羨ましい。
 
大した戦績も無いけど、体操をやってきて、体操を好きになれて良かったと、このインカレでつくづく思いました。
 
 
 
インカレを見に行ったのにはもうひとつ理由があります。
 
それは、高校の同期の最後の大学の試合だったからです。
 
彼もそうでした。
 
彼もひとつの団体の主将として仲間に慕われていました。
 
エースとして、リーダーとして仲間を率い、演技でもってチームを鼓舞する姿は勇ましく逞しく、そして美しかったです。
 
 
 
彼の引退試合となったのが、その2週間後に群馬県で行われた国体関東ブロック予選。
 
大学の主将としての役目を終えた後、今度は生まれ育った郷の代表として試合に臨みました。
 
彼の人生のうちのひとつの終焉を見届けたいと、僕も客席で観ていました。
 
しかし、僕がこの目で確と観た彼の最後はあまりにも呆気なかったのです。
 
1班8チーム、休憩を含んだ8ローテで行われた試合、第5ローテーションの跳馬でした。
 
ドリッグスの着地に失敗し、膝を抱えながら倒れて動くこともできなくなってしまったのです。
 
 
 
僕が高校に入学して1番初めのホームルーム。周りは皆顔も名前も初めて見聞きする同級生の中、隣の席に彼は座っていました。
 
彼とは中学校も同じだったのに、中学時代はほとんど喋ったこともなかったんですけどね。
 
知った名前がいるだけで安堵していた時、彼は僕に体操部を勧めてきたのです。
 
中学まで野球をやっていて、色々あって野球はもうコリゴリと部活に迷っていた僕は思い立って体操部への入部を決めました。
 
彼は県内の試合でずっと優勝しているような選手で、高校でゼロからスタートの僕からは彼は超人に見えたんです。
 
 
 
大学4年になった今、こんなにも体操が好きになっているとは思いませんでした。
 
全日本選手権には欠かさず足を運び、世界中の体操選手の演技を日々観察し、こうして体操を通して感じたことを発信している。
 
そして本当にごく一部の方々からはあなたのおかげで助かっているという旨の言葉もいただいたこともあります。
 
気が付くとこんなに体操が好きになっていました。
 
それもこれも彼があの時隣にいたことがすべての始まりです。
 
 
 
僕の唯一の同期。
 
彼は最後に悔恨を残したかもしれません。
 
でも、僕は彼のカッコいいところしか見てなかった。いや、僕から観たら彼のどんな姿でもカッコいいって思えたんです。
 
高校3年のインターハイの1ヶ月前に学園祭のパフォーマンスで怪我をしてインターハイに出られなかったこともなぜかカッコよく思えるんですよね。
 
だから、最後に怪我をして終わる彼もカッコよかったなって。
 
 
 
 
 
唯一の同期が引退して、体操を観に行く理由が無くなっちゃったな~とも思ったんですけど・・・
 
今年の全日本とインカレとで気になってる選手がいるんですよねぇ。
 
僕もついに日本選手で推しが見つかったかぁ。
 
日本にいるだけで感動する演技ってたくさん見られるんですけど、
 
好きいいいぃぃぃぃぃ!!!って思える選手を見つけられたのでね。
 
これからも細々体操ファンを続けさせていただきます。
 
 
 
個人的な話なのに最後まで見てくれてありがとうございました。
 
お礼に山形で撮った写真をどうぞ。

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