よい種を撒いても
土がよくなければ芽は出ない

土がよくとも
種がよくなければ芽は出ない


人が知を求め、賢明な教えに出会うとき。

人はしばしばその賢明な教えを自分と混同する。

情報を集め、溺れ、自分が情報そのものになっていく。
人が自らを情報と化している。

欲だとか、虚栄心だとかいった傲慢さのゆえに
人は、自分という土を肥やすことなく、芽が出ることのない種を無数に撒き散らす。

だから、いかに賢い教えも自分のものにならない。できない。
欲が、肚におとしこむことを妨げるからだ。

情報化社会。
情報化したのは社会でなく、人間なんだな。