こんばんは。
今週末、フランス・パリで夏季五輪が開幕しましたが、競技以前に開会式の大変奇抜な演出が世界各地で物議を醸しているようです。
特に「フランス革命」及び「LGBT」に纏わる演出はそのグロテスクさと王室・キリスト教との関係性から一部の国やスポンサーから強い批判が寄せられています。
この点、リアルタイムではなく動画等で後追いで見た個人的な感想としては、選手を置いてけぼりでリスペクトの欠片もなく、ただイデオロギーと自己満足をばら撒くだけのグロ作品としか思えませんでした。
実質はともかく建前でも「平和の祭典」「選手第一」を掲げるのであれば、もう少し開会式は選手や何も知らずに見る子供などに配慮した綺麗な作品であってほしかったと他人事ながら思う今日この頃です。
約1年ぶりの四国は一瞬の滞在
さて、本題の今週末の旅は唐突ながら土曜日の午前、四国・香川県の高松駅から始まります。
実際はいつもどおり土曜日の早朝に羽田空港に向かい、高松空港まで飛行機で移動し、それから高松駅行のリムジンバスに乗ったのですが、四国には駅メモも国宝建築も残っていないのでつい気が抜けて写真撮影を失念しました(汗)。
それでも、ここまでの移動で特に語ることもないので旅行記としては特に支障はなく(適当)、
まずは高松駅発の快速マリンライナーに乗車。
マリンライナーは、JR西日本とJR四国が岡山~高松間を宇野線・本四備讃線・予讃線経由で運行する快速列車であり、写真1枚目の先頭車両の掲示のとおり、2024年4月に開業36年目にして乗客3億人を達成したそうです。
ちなみにJR東海道新幹線は1年間の延べ乗客数が約4.3億人とのことですが、それと比べるのは可哀想と思いつつ、
中小の市街地と田園を走る予讃線から、JR四国最大の稼ぎ頭(それでも赤字)の本四備讃線に入っていきます。
そして、ご当地のものを何も食べずに四国を後にするのも旅の趣旨としては微妙なため、
乗車前に高松駅前のJRホテルクレメント高松1階に入る「Bakery Shop」(注:これが店名です)を訪ね、
2024スイーツ記事 #56
ケーキとパンのどちらにしようか悩んだ後に購入したケーキを、車内が混雑する前に四国(愛媛)名物のポンジュースとともに(笑)賞味しました。
今回チョイスしたのはフルーツショートケーキ(写真1枚目)とクレメントシュークリーム(同2枚目)という、ともに人気上位のレギュラーメニューでしたが、
さすが高松では最上級のホテルのケーキだけのことはあり、奇抜さこそないものの王道の美味しさです。
そして、何より驚きなのがカットケーキは400円台、シュークリームに至っては300円というお値段で、5年ほど前にこのホテルを利用した時と全く変わっていません。
今時、某ヤ○ザキやコー○ーコーナーでもこの値段より高いのを思うと、利用者としては嬉しい限りですが先行きを勝手に心配してしまいます(汗)。
この乗車しているJR四国もそうですが、必要であれば値上げはすべきですし、私がこれまで利用している限りでは十分受け入れる価値はあると思いつつ2点とも完食した頃には、瀬戸内海の島々と瀬戸大橋が見えてきました。
なお、思い起こすと私が鉄道で瀬戸大橋を渡ったのは、意外にも高校の修学旅行以来のことで、大学・社会人の25年間は専ら飛行機と船で往来したことになります。
ついでに振り返ると、津軽海峡と関門海峡も大学時代の貧乏旅行以来鉄道で渡っていないので、近いうちに挑戦したいと青空の下の島と海、橋を眺めつつ思った次第です。
そして瀬戸内海を挟んで約1時間20分の快速電車の旅は、終点にして四国の首都(嘘)の岡山駅で終了。
アンパンマン列車(写真2枚目)や、”徳島”文理大学なのに高松駅横って何だろう(同4枚目)と、疑問符とやはり岡山は四国ではないかと改めて感じつつ(しつこい)、
お昼は駅ビルの商業施設「さんすて」内に入っている、JAが全国でプロデュースしている地産地消の食材・名物を提供するレストラン「みのるダイニング」に入店。
2024グルメ記事 #61
カフェ業態の「みのりカフェ」は過去にも利用経験がありましたが、ダイニングは初めてだったので、
まずはメニューを手に取ると、食事・スイーツともに本格的な上に価格帯も1人2,000円弱が相場になっており、割と強気設定という印象です。
まあ、JAのブランドで味が保証されているのなら、私みたいな年代にとっては納得と受け入れつつ、
岡山県産ピーチポークを使ったデミカツ丼をガッツリいただきました。
スープも付いて味も上質・量も十分と文句の付け所のない内容でしたが、昔ながらのデミカツ丼と比べると「仕上げが上品過ぎる」印象で、これが本場のデミカツ丼と言われるとちょっと違うかもしれません(贅沢)。
とはいっても、デミグラスソースととんかつという組合せはデミカツ丼そのものですし、他のメニューもご当地の味を上質に仕上げているそうなので、お洒落な雰囲気で駅ナカでご当地グルメを楽しむにはぴったりと思います。
今回も奇妙な行程で駅メモ巡り
昼食後は、高松駅で購入した青春18きっぷを使ってこの日の宿をとった大阪に向かいますが、
JR山陽本線に乗って相生駅で乗り継ぎ、1週間ぶりの姫路駅に着くところまでは平常運転。
ただ、通常の神経であれば(苦笑)姫路駅から新快速に乗って一気に大阪まで辿り着くところ、何故か5ヶ月ぶりとなる加古川駅で下車し、駅前で若干時間を潰してから、
今度は4月以来のJR加古川線に乗車しました。
JR加古川線は、兵庫県加古川市の加古川駅から丹波市の谷川駅に至る路線距離48.5km・計21駅のローカル線で、
その名のとおり兵庫県中央部を流れる加古川(写真1枚目)に沿って県の南北を結んでいます。
なお、歴史的に加古川の舟運を鉄道貨物輸送で代替するために造られた播丹鉄道を起源とするため、路線が集落から離れていることで、自動車の普及以前から運行状況は伸び悩み、加古川市周辺を除いて沿線は発展しませんでした。
ただ、1995年の阪神・淡路大震災でJR山陽本線・東海道本線の兵庫県区間が壊滅的な被害を受けた時には、福知山線や播但線とともにバイパスとして機能したことが評価され、2004年には全線電化が完了しています。
それでも、中間の西脇市駅(西脇市は釣り針の生産と陸上が強い西脇工業高校で有名です)までは加古川への通学・通勤需要で一定の旅客が見込めるものの、
西脇市駅以北は過疎路線では王道の列を成さない鉄の箱と化し、さらに西脇市~谷川間の2020-2022年平均の営業係数は2,244という惨状です(汗)。
この鉄の箱には、1924年12月の全線開通から今年で100周年とこれでもかと主張していますが、
西脇市駅から数駅で写真2枚目のガラガラという状況では、次の150周年を無事迎えられるかは怪しいですね…。
この点、加古川駅のポスターから地元の危機意識がわかる(写真3枚目)のは、まだ救いかもしれません。
そして西脇市駅以北は、線路沿いにまとまった集落はなく山間部と田園地帯、そして遠目に集落が見えるという不便さを象徴するような光景が続きます。
加えて目立った観光地もないのが悲しいところで、
目を惹くのはこの西脇市を「日本のへそ」と呼んでいる(日本国内で諸説あり)ことに由来する日本へそ公園駅(写真1・2枚目)と、これも諸説ありますが大河ドラマの主役にもなった黒田官兵衛の生誕地とされる、
「黒田集落」の黒田庄駅・本黒田駅くらいでした。
ちなみに、本黒田駅にはあたかも周知の事実のように「黒田官兵衛生誕地」の看板(写真3枚目)がありますが、これは大河ドラマ化が決まった時に地元が掲示したもので、自称&諸説の1つであることに変わりはないそうです。
そんな懸命な地元PRを感じつつ、鉄の箱はゆっくりと進み終点の谷川駅に到着。駅前に何もないため(写真3枚目)、涼しい駅舎の待合スペースでしばし休憩してから、
今度はJR福知山線に乗り、さらに途中の篠山口駅(写真4枚目)で快速に乗り換え、
午後6時過ぎ、加古川駅から大回りして約3時間半をかけてようやく大阪駅に到着しました。
(RailRider (talk) - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6967535による)
なお、この福知山線は兵庫県尼崎市の尼崎駅から京都府福知山市の福知山駅に至る路線距離106.5km・計30駅の幹線であり、先週末に乗ったJR播但線などと同じく所謂「陰陽連絡線」の1つです。
ただ、今では過疎路線の多い陰陽連絡線の中でも、この福知山線は兵庫県東部の住宅街を通る京阪神地区の都市近郊地域を含み、東海道本線の大阪~尼崎間を含む大阪~篠山口間は「JR宝塚線」という愛称を持っています。
一方、篠山口~福知山間は丹波地方の山間部を走る過疎路線ですが、篠山口や福知山への観光需要や城崎温泉まで走る特急こうのとりを運行している点、また上述のバイパス機能もあってそこまで経営状況は悪くないようです。
あとは2005年のJR福知山線脱線事故で悪い意味でも知られてしまった路線で、これは上述の兵庫県東部からの通勤事情もその要因の1つだったといえます。
以上、この日の駅メモ巡りは兵庫県内の上記3路線をコンプし、ついに兵庫県も343/369駅と9割を超えてリーチをかけるに至りました。
残るはJR福知山線の谷川以北と神戸電鉄東部、あと能勢電鉄を残すのみとなったため、伊丹発~福知山~神戸着と辿れば最短1日で兵庫県をコンプできる見込みです。
それはそうと、大阪駅に到着した後は駅直結の商業施設「ルクア大阪」地下のフードコートを訪ね、
お馴染みの「あべのたこやき やまちゃん」で鉄板の美味しさのたこ焼きを賞味します♪
個人的にはやっぱり、阿部野橋の本店の方が味は変わらないものの雑多な雰囲気と値段を含めて好みと思いつつ、大阪名物の味に舌鼓を打ってこの日の用事は完了。
東梅田駅近くのホテルに向かい、四国から中国・近畿に渡る珍妙な移動メインの1日目を終えたのでした。
ではでは。