こんばんは。

斎藤元彦兵庫県知事のパワハラと県職員の自殺を巡る問題は調べれば調べるほど余罪が出てきて、もはや誰も庇いようのない事態に進んでいます。

 

東大経済学部卒・総務省(旧自治)採用と絵を描いたようなエリートコースを歩み、標準的な昇進と知事転身を果たしてのこの顛末は、人格面が実に幼稚で職責に見合った成長ができなかった事実を象徴するかのようです。

 

ポストが人を育てる」という言葉がありますが、これは育てられる本人の最低限の資質と周りの適切な対応があってのことであり、万人に当てはまるものではありません。

 

私も組織は違えど部下を持つ立場として、清濁併せ呑みつつも内部告発されない程度に自戒したいところです。

 

 

  鳥取から観光列車を満喫

 

 

 

さて、本題の先週末の鳥取・兵庫日帰り旅行は普段と異なり土曜日ではなく日曜日の早朝に羽田空港に到着すると、ローカル線のためかバスでサテライト棟に移動。

 

 

スムーズにサテライト棟の搭乗口から優先搭乗し、約1時間10分の空の旅をほぼ寝て過ごします

 

 

 

そして約4年ぶりに着陸した鳥取砂丘コナン空港では相変わらず「名探偵コナン」尽くしのターミナル内をさらっと目を通してから(写真1~3枚目)、すぐにリムジンバスに乗り込みました。

 

つい「空港で殺人事件が起きそう」と連想する人は、私だけじゃないだろうなと思いつつ(苦笑)、

 

こちらも約4年前から変わらないJR鳥取駅前で下車。

そして今回の目当ては鳥取市内にはないため、

 

 

そのまま駅構内に入ると、3番ホームに停車して出発を待っている観光列車「あめつち」(写真3枚目)の外観を眺めました。

 

あめつちは、出雲国(島根県東部)を中心に日本の神話所縁の地が多く存在する山陰地方を走る観光列車として2018年に運行を開始しており、現在はJR山陰本線やJR木次線などを走っています。

 

 

 

旧国鉄車両(キハ47形)を改造したこの専用車両は、山陰の美しい空と海をイメージした紺碧色をメインに、側面下部はかつて栄えたたたら製鉄にちなんで日本刀の刃をイメージしたグレーとシルバーで塗装され、

 

内部は全席指定でゆとりある間取りに、装飾に鳥取・島根に縁のある伝統工芸品を多く用いています。

 

 

 

具体的には乗降口の織物(写真2枚目:出雲織)や神楽刺繍(同3枚目)、さらに座席の机上に埋め込まれている石州瓦のタイル(同4枚目)、

 

 

 

窓側の木のレリーフ(写真2枚目:隠岐の黒松)岩井窯の手洗い鉢(同3枚目)など多種多様です。

 

 

 

そして売店(写真1枚目)でグッズを見ているうちに、鳥取駅を出発すると、鳥取市内を東に向かい中心市街地から住宅街を経て程なくして田園地帯に入り(写真4枚目)、

 

陳腐な表現ながら「日本の原風景」が続きます。

その後、鳥取県と兵庫県の境目に近づくにつれて山間部を走るようになり、中でもトンネル通過中には、

 

 

1号車と2号車で色の違う、天井の照明を彩る因州和紙が鮮やかに光り、車内の雰囲気をより優雅にしていました。

 

 

この後は青空の下の綺麗な日本海と砂浜が時折見られる海岸沿線に入り、トンネルや木々に時折遮られつつ眺望を堪能する中、鳥取県を出て話題(笑)の兵庫県を訪れます。

 

 

そして兵庫県で最初に停車したのは兵庫県美方郡新温泉町の浜坂駅ですが、不運なことにこの先の区間で落石があり一時運転見合わせとなり、しばらくこの駅で運転再開を待つことになります。

 

 

ただ、駅のホームにはあめつちと同じ旧国鉄車両(写真1・2枚目)、そして機関車給水塔(同3枚目)くらいしか見るべきものはなく、車内でゆっくり過ごしました。

 

 

 

運転再開後は、海岸部から山間部に入り少しずつ坂を上っていき、次の見どころは山間に架かる余部鉄橋

 

橋上の餘部駅(写真3・4枚目)では多くの観光客による見送りを受けてから、

 

 

地上41mから余部漁港(写真1枚目)や山陰海岸を見下ろす光景を堪能し、それからS字カーブで下りながらトンネルに入り、再び海岸を望む景色(同3枚目)が続きます。

 

 

 

そして最後にJR香住駅(写真3枚目)で対向列車を待つ止めの遅延(苦笑)を喰らいつつも、ここまで来れば心穏やかに海岸の景色を眺める余裕を持って、

 

 

この観光列車の終点の城崎温泉駅に、遅延を含め約2時間半かけて到着するに至りました。

 

貧乏性もあってか、普段は観光列車に追加料金を支払ってまで乗ろうとしない私ですが(笑)、国内旅行もこれだけ回数を重ねてくるとたまにはチャレンジしてみるのも、新たな刺激としてよいものですね。

 

 

  歴史ある温泉街を視覚と味覚で満喫

 

 

「鉄道むすめ」や駅メモのコラボ企画など、やたらキャラクターのポップが並ぶ改修中の城崎温泉駅を出ると、
 
 
まずはランチにご当地グルメを楽しもうと思い、駅前ロータリー近くのKINOSAKI BURGER」を訪問。
2024グルメ記事 #57
 
店内の約30席はいずれもテーブル席のため、席数にしては食事時に並ぶこともあるこのお店は、粗挽き但馬牛肉を100%使ったグルメバーガーが人気で、
 
 
店内は城崎温泉の「和」の雰囲気とは一線を画した洋風の落ち着いた雰囲気です。そして今回は、やはり城崎温泉を含む但馬地方を訪れた以上は、
 
ご当地の但馬牛バーガーに、フレンチフライとコーラのセットを付けて注文しました。
 
うま味たっぷりの肉汁が溢れ出るパティは、単品1,700円という価格に相応しいジューシーさと重厚なボリュームでとても食べ応えがあり、
 
 
瑞々しいレタス・トマトも含め文句のない美味しさです。
 
そしてバンズはやや固めながら食感はふわっとしており、久しぶりのグルメバーガーは、塩の効いたフレンチフライともども満足できました。
 
個人的にはアクセスの良さとご当地感、さらにこの味とくれば、セットで2,400円という価格帯を勘案してもハンバーガー好きに十分推奨したい内容ですね。

 
こうしてご当地バーガーでお腹を潤わせた後は、土産物店や飲食店・カフェが並ぶ通りを真っすぐ進み、
 
大溪川沿いの柳と温泉旅館などの和風建築が並ぶ城崎温泉の代名詞「湯の里通り」を訪ねます。
 
 
 
真偽はさておき(失礼)、奈良時代の開湯から約1,300年の歴史を持ち、平安時代の和歌に詠まれたり「城崎にて」を著した志賀直哉をはじめとする多くの文豪に愛されてきたこのレトロな温泉街の通りには、
 
駅前の通りから見える「地蔵湯」をはじめとする6つの外湯(日帰り入浴可能な温泉)があり、

 

駅前の「さとの湯」を合わせて7つの外湯は城崎温泉の名物として古くから知られています。

ただ今回は、時間の都合から外湯入浴は見送り
 
湯の里通りに沿って外湯を含む歴史的建築群と風情ある水辺の景色を堪能しましたが、いくら観光地であってもこの猛暑ではそこまで散策する観光客は多くなく
 
木造平屋建ての「柳屋」(写真1枚目)、そしてクリーム色の外観が目を惹く桃山建築の「一の湯」(同2枚目)といずれも邪魔が入ることなくその趣を楽しめました。
 
 
 
そして一の湯の手前からは湯の里通りを外れ、大溪川沿いのより静かな雰囲気の木屋町通りに入り(写真3枚目)、
 
山裾の緑に包まれつつ屋根も緑の「まんだら湯」の手前に辿り着きます。
ちなみにこの外湯は、伝承では高僧の熱心な祈願により湧出した城崎温泉の開湯の地とも言われているそうです。
 
 
この後は木屋町通りから湯の里通りに合流し、猛暑の下で旅館が並ぶ街並みの奥まったところまで歩みを進め、
 
コウノトリが足の傷を癒した逸話が残る「鴻の湯」で折り返しました。
 
 
 
 
折り返し後は、738年創建と伝わる大溪川の向こうに建つ古刹「温泉寺」を訪ねますが(写真2~4枚目)、この名より城崎温泉街に相応しいものもありません(笑)。
 
ただ、その名は冗談ではなく温泉寺を創建した道智上人が城崎温泉の開祖であり、
 
境内には参道沿いの薬師堂(写真)のほか、長い石段を上った山上には本堂や宝物館が建っています。
 
ただ、この猛暑の下では石段を上る気には全くならず、温泉所縁の薬師堂を拝観すると湯の里通りに戻り、
 
 
やはり観光地と思えない人影の少なさからは、もはや今の夏は日中に外を歩くに適さないことを実感しました。
そして帰り道では最後の7つ目の外湯である、
 
 
外側の門・回廊(写真1枚目)からその名に相応しい立派な和風建築の「御所の湯」を見学。
 
 
その隣に建つ四所神社と併せて、ここだけ温泉街ではなく京都と言われても納得してしまうくらい、古式ゆかしい雰囲気が漂っていました。
 
こうして7つの外湯を全て巡った後は、この暑さの疲れと喉の渇きを癒すため、
 
 
御所の湯の正面に店を構える城崎スイーツ本店を訪れました。
2024スイーツ記事 #55
 
 
 
パフェやジェラート、フレッシュドリンクをイートイン&テイクアウトのいずれでも楽しめるこのカフェは、焼き菓子を含め地元食材をふんだんに使った点がポイントで、
 
今回いただいた本わらびもちパフェも、看板メニューの名に恥じない美味しさでした。
 
 
写真のとおり、城崎名物のわらびもちをこれでもかというほど乗せ(写真1枚目)、上品な甘さのソフトクリームとともにいただく甘味は単品650円というお手軽感に対して、かなりコスパが良いと思います。
 
ただ、全体にサイズが小さめなのと店内の席は3組6席と少ないので、たっぷりのスイーツを時間をかけて楽しむにはあまり向かない気がしました。
 
 
 
この後は、湯の里通りで再び趣ある風景を楽しんで城崎温泉の散策を終え、この日の鉄道の旅の後半に続く訳ですが、以降は後編でご案内します。
ではでは。