おはようございます。

6月も折り返しとなり、早くも全国的に真夏日が相次いでいますが、これに梅雨が組み合わさると猛暑の夏とは別の不快感が著しいです(汗)。

 

世間で囁かれるとおり、過ごしやすい季節が年々短くなっているのは同感で、熱中症などを考えると今の子供は外で遊びづらいだろうなあと余計なことも考えました。

 

私のような本業が旅人の人間も、真夏や真冬に駅から徒歩数十分のスポットを訪れるのは体力的にかなり厳しく、旅程を再考せざるを得なくなりますし、例えナイターでも屋外の野球観戦は中々厳しいものがあります。

 

当面は梅雨と暑さの両方に気を付けながら、仕事とプライベートの両方を少しでも快適に過ごしたいところです。

 

 

  日本で2番目に短い私鉄とご当地グルメ

 

さて、本題の先週末の和歌山旅行ダイジェスト日曜日の和歌山県御坊市内の散策から再開します。

 

前回触れたとおり、観光名所に乏しい御坊市内にあって目を惹く存在が、御坊駅から街の中心の西御坊駅までを結ぶ路線距離2.7km・計4駅紀州鉄道です。

 

(ButuCC - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=30832785による)

 

なお、この路線距離2.7kmは千葉県の芝山鉄道(東成田~芝山千代田の2.2km)に次いで国内で2番目に短いことは、一部マニアの間で知られています。

 

 

街の中心にもかかわらず西御坊駅の駅舎は小屋そのもので、当然のように列を成さない1両運行、

 

 

概観だけでなく車内も年季の入った趣です(写真1枚目)。

 

運行は概ね1時間に1・2本というローカル線としては実用に堪えうるもので、乗ってしまえば御坊駅までは約8分とあっという間に到着しました。

 

 

 

その他、この路線に纏わるネタとしては、西御坊駅の先にも路線が延びている(写真1枚目)のは、かつて日高川の河口近くの日高川駅が終点でしたが、乗客需要が乏しく1989年に西御坊以南が廃線となったためです。

 

また、途中の学門駅(同3・4枚目)はそのネーミングにあやかって受験の合格祈願に訪れる方もいるとか。

 

(ButuCC - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=30832785による)

 

そして、この紀州鉄道が最も異色なのが本社が東京都中央区にあり、鉄道業ではなく不動産・リゾート開発事業を本業とする点です。

 

元々は、1931年から地元の御坊臨港鉄道がこの路線を運行していましたが、経営不振によって福島県の不動産会社だった磐梯電鉄不動産によって社会的信頼の厚い「鉄道会社」の肩書目当てに買収され、紀州鉄道に改称されます。

 

その後、紀州鉄道グループは1979年には不動産・リゾート開発を営む鶴屋産業の傘下に入り、今も慢性的な赤字を垂れ流す紀州鉄道を運営し続けているのです。

 

なお、不動産・リゾート開発といっても御坊市どころか和歌山県内に関連事業は展開しておらず、全く事業上のシナジー効果はありませんが、それだけ日本における鉄道会社の肩書は強いということなのでしょうね。

 

近年、沿線の不動産開発・運営が収益の大きな割合を占める鉄道会社は多いですが、事実上の広報費として鉄道を運営する事例は全国的にも珍しいといえます。

 

以上、そんな本州最南端のローカル鉄道に乗った後は、御坊駅から徒歩圏内の食事処「元祖せち焼き やました」を訪れました。

2024グルメ記事 #43

 

民家の1階を店舗スペースとする、田舎にありがちなこじんまりとしたお店ですが、

 

 

私が入店してから席に着くまでに約20分待ち、その後も続々と入店待ちやテイクアウトの注文が入る賑わいぶりで、客層も観光客と地元の方が混在していました。

 

そんな人気の食事処の名物は、御坊のソウルフードとも言われる「せち焼き」で、こちらは焼きそばに玉子を加えてお好み焼のように焼き上げるものです。

 

加えてこのお店がせち焼きのオリジナル(商標も取得)とのことで、ランチにはもちろん、

 

 

 

せち焼きをミックス(イカ・豚肉・牛肉・エビ)で注文し、机上の鉄板で焼き上げていただきました。

 

最後に鰹節・マヨネーズ・青のりがお好みでかけてもらえるのも含め、広島風お好み焼きによく似ているなあと思いますが、こちらはメインはあくまで焼きそばなので、玉子が主となるお好み焼きとはまた違った味わいです。

 

特にお腹の膨れ具合は、麺の多さからせち焼きの方がずっとあり、よほど空腹でない限りこの1品だけで昼食には十分だと思います。

 

お値段もトッピングにより850~900円とお手軽なので、鉄道利用の方は待ち時間に注意する必要がありますが、御坊のご当地グルメとしてお勧めのお店です。

 

 

  雨の中で和歌山県をコンプリート

 

 

昼食後は運行ダイヤの都合上、特に急いでもいないのに特急くろしお(写真1枚目中央奥)に乗り、この2日間で4度目の下車となる和歌山駅に到着。

 

駅前からバスに乗り(写真1枚目)、市内のもう1つのターミナル駅である和歌山市駅(同2枚目)に移動します。

 

和歌山駅がJRのターミナル駅なら、この和歌山市駅は南海電鉄の南のターミナル駅であり、

 

(ButuCC - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=30774756による)

 

南海本線の起点・終点駅であると同時に、和歌山港線と加太線に乗換可能です。

 

また、JR紀勢本線の起点・終点でもありますが、普通列車しかこの和歌山市駅まで行かない(注:特急くろしおは和歌山駅のみ停車)ので、JRで行くには不便といえます。

 

 

そして、旧駅ビル周辺の再開発により2020年にグランドオープンした複合施設「キーノ和歌山」に入り、カフェ休憩のためKISHU CHAYA 玉林園を訪れます。

2024スイーツ記事 #41

 

 

 

暖簾とすだれのかかった、まだ新しい木目調の優しい和の雰囲気を漂わせるこの甘味処は、江戸末期(1854年)に創業した和歌山を代表するお茶屋さん「玉林園」がプロデュースしており、

 

抹茶とほうじ茶をメインとする豊富な和スイーツを、お手軽価格で取り扱っています。

とはいえ、メニューを見る限りではカップなどがやや安っぽい(失礼)感があったので、期待はそこそこに、

 

わらび餅&抹茶パフェをいただきました。

値段も800円なので、そんなに凝った味でもないのかなと高を括って食べてみると、

 

 

生クリームやあん、わらび餅、抹茶のいずれも既製品とは1レベル高い上質な味わいで、特に生クリームは1,000円以上の抹茶パフェでも中々出ない美味しさです。

 

地方の名店は当たればコスパが非常に良いことに加え、駅や図書館など複合施設の利用者の休憩にはちょうど良いお店だ思います。

 

 

 

こうして昼下がりの休憩がてら、和歌山市民には馴染み深い老舗の味を楽しんだ後は、帰途に向けて和歌山市駅から南海本線に乗車

 

大阪方面に北上する過程で、4年前に乗った南海加太線・和歌山港線・多奈川線をレーダーでゲットし、郊外の和歌山大学前駅に着いたところで、

 

駅メモで和歌山県をコンプリート

 

とにかくJR紀勢本線をコンプすることが全てであり、これは裏返すと紀勢本線さえ何とかすれば後は比較的難易度が高くない都道府県だと思います。

 

また、和歌山県は他の都道府県からアクセスが悪そうに見えますが、

 

関西国際空港から和歌山市にはJR・南海とも行きやすいので、意外にもJR紀勢本線沿線及び紀州鉄道以外は訪問に苦労しないのもポイントです。

 

なお、南紀白浜空港を使う手もありますが、その場合は紀勢本線の中途となるため、大阪・名古屋方面にそれぞれ1回ずつ乗る必要がある点はご注意ください。

 

さらに、今回コンプリートした路線は上記の8つですが、見事に和歌山県内の路線(JR阪和支線を除く。)ばかりで、

 

河内・和泉南部も少し攻めてみたものの、大阪府は未だに215/487駅と半数にさえ達しておらず、大阪府はまだまだ複数回のチャレンジが必要ですね。

 

 

 

そんなこんなで時間に余裕を持って関西国際空港に到着すると、第1ターミナル内のフードコートを訪れ、新大阪駅でもお馴染みのたこ昌(写真4枚目)にて、


大阪名物のたこ焼きを賞味♪

この店のたこ焼きは食べ慣れた味ですが、やはり大阪を訪れる(立ち寄る)以上は欠かせません

 

 

 

最後は3ヶ月ぶりのラウンジで3時間近く、PC作業をしながらのんびりと休憩してから、

 

21:00発のANAの最終便で帰京の途に就いたのでした。

 

以上、2ヶ月ぶりの駅メモ巡りで和歌山県をコンプリートした結果、通算では28都府県に達しています。

 

 

ぼちぼち進めている国宝建築巡りと併せて、次は7月に攻略を進めていく予定です。

ではでは。