こんばんは。

今週、広島県の安芸高田市長の石丸伸二氏が7月に行われる東京都知事選に立候補を表明しました。

 

老人会のような旧態依然とした市議会と舌鋒鋭く対立しつつも、精力的に市政に取り組むだけでなく、メディアを通じて広く国民に注目された石丸氏は、京大卒~三菱UFJ銀行で海外経験豊富と中々の華麗な経歴です。

 

加えて41歳という年齢となると、「耄碌・学歴に疑惑あり・真っ当な社会人経験なし」とあらゆる面で現職の某緑のたぬきとは対極の印象を受けます。

 

とはいえ、石丸氏も人格的にアレな点も随所に見受けられるため、仮に都知事になったとしても現都政よりも良くなるようには思えませんが、2期やってネタ切れの今の都知事よりはまだましという見方もあるのかもしれませんね。

 

 

  1月4日(木曜日)ベルリン④

 

 

さて、本題のドイツ周遊旅行記は7日目の朝から再開。

早速ですが首都のベルリンで迎える朝は、旧東ドイツ時代の無機質なホテルの外観(写真1枚目)に反し、

 

 

シックでお洒落な1階のレストランで、

 

優雅にビュッフェスタイルの朝食を堪能♪

個人的に最も意外だったのは、ボタン式で出てくる丸型のバターが本当に美味しかった点です。

 

旅の前半はほとんど素泊まりでしたが、後半は疲れていると思い朝食付きにしたのは正解でした。

 

 

そしてこの日は終日、雨が降ったり止んだりの微妙な天気の中で朝にホテルを出発し、ポツダム広場までSバーンに乗って移動します。

 

 

この広場の周辺は、かつての「壁」際にあったことから開発が遅れたものの、東西統一後に建設ラッシュとなり写真のような特徴的な高層ビルが多く建てられたそうです。

 

その中には、ドイツ国鉄を民営化したDB社の本社ビル(写真3枚目右)や映画博物館、他にも日本人からすると耳に残る建物として、

 

ガラス張りのデザインが特徴的なソニーセンターがありました。

 

「壁」崩壊後のポツダム広場の再開発の目玉として2000年に建設され、ドイツ現代建築の最高峰として注目を浴びましたが、当のソニーはこの建物をすでに手放しただけでなく、欧州本社もロンドンに移転済みです。

 

それでも「ソニー」という名前が今も残るのは、当初のインパクトが強かったんだろうと思いつつ、

 

 

 

コンサートホール(写真2枚目)や美術館・博物館が集中する文化地区(Kulturforum)に足を踏み入れます。

 

まだ年明け4日目&雨模様の朝ということもあって、人影が少ないこの界隈には、美術館等のほか某都知事の学歴詐称疑惑でお馴染みのエジプト大使館(同4枚目)や、

 

 

1920年代の建築のシェル・ハウス(写真3枚目)など文化施設以外にも目を惹くものがいくつかあり、その中で歴史的に最も重要なスポットが、

 

 

連邦国防省の建物の一角に入るドイツ抵抗運動記念館です。

 

この建物の中庭には1944年7月にヒトラー暗殺未遂事件を起こしたクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐らの慰霊碑が設けられており、

 

この地こそまさに彼らが銃殺された場所なのです。

残念ながら暗殺はあと一歩で失敗に終わりましたが、狂気に満ちたあの時代のドイツで、独裁者に抵抗する良心が一部の軍人の中にもあったのは救いといえるでしょう。

 

 

 

そんな雨模様が余計しんみりする歴史探訪の後は、文化地区の目玉である絵画館に入場します。

 

 

13~18世紀のヨーロッパ絵画の傑作を展示するこの絵画館は、1フロアながら50近い展示室を擁しており、国・地域ごとに時系列で作品を展示されています。

 

ここからは順路に沿って名画を鑑賞していく訳ですが、最初のエリアは13~16世紀のドイツ中世画でした。

 

 

無料で貰えるリーフレットの一押しは、ハンス・ホルバインの「ゲオルク・ギーゼの肖像」で(写真3枚目)、16世紀初期に王侯貴族だけでなく商人の肖像画が増えた事実は、商人の重要性の高まりを示しているそうです。

 

 

 

もちろん、他にもアルブレヒト・デューラー(写真1枚目左)やクラーナハ(同2枚目)といった16世紀前半を代表するドイツ人画家の名作が多く並んでおり、

 

特にリーフレットではペトルス・クリストゥスの15世紀後半の作「若い女の肖像」を取り上げています。

 

日本人的には無表情な女性の肖像画というのは違和感がありますが、ヨーロッパ人は気にならないんですかね。

 

 

 

続いては中央のヤン・ファン・アイクの特設展(写真1枚目)やギャラリー(同3枚目)に立ち寄りつつ、オランダ絵画の区画に入りました。

 

 

こちらの目玉作品は、手持ちのガイドブックによると、

 

ピーテル・ブリューゲルの「ネーデルラントの諺」だそうですが、彼の初期の代表作とされています。

 

 

 

他にはピーテル・パウル・ルーベンスの作品が多く見られますが(写真2~4枚目)、老若男女問わず肉感豊かなのはさすがデブ専(失礼)のルーベンスですね…。

 

 

そんなふくよかな絵画が終わると、次も同じくオランダ絵画ですが、こちらはオランダが黄金時代を迎えた17世紀のフランドル派を中心とする作品群です。

 

 

 

フランス・ハルス作のハールレム市の政治家の肖像画(写真1枚目)やレンブラント本人を含むレンブラント派の特色である明暗を巧みに生かした作品が多く、これまでと比べるとやや落ち着いた印象を受けます。

 

 

 

そして、こうしたフランドル派の作品の中でも、という以上にこの絵画館の最大の目玉といってよいのが、

 

日本でも人気が高いヨハネス・フェルメールの作品「紳士とワインを飲む女」「真珠の首飾りの女」です。

 

いずれもフェルメール得意の風俗画であり、過去に来日したこともある有名な作品ですが、

 

 

これだけ間近でじっくり眺めることができるのは、現地ならではの特典といえますね。

 

 

 

 

そんな絵画館のハイライトを終えると順路も後半、まずは3室のみの18世紀のイギリス・フランス・ドイツ絵画の展示をさらっと見て回ってから、

(写真3枚目:ジャン・シメオン・シャルダン「画家」

 

 

全く趣が変わり、イタリア絵画を中心にフランス・スペイン絵画も展示する華やかなエリアに入ります。

 

 

 

まずはキ〇ガイとしても有名なカラヴァッジョの「愛の勝利」(写真2枚目)という色々な意味で大物(苦笑)から始まって、ティツィアーノの作品では「オルガン奏者とヴィーナス」(同4枚目)のほか、

 

写真の「クラリッサ・ストロッツィの肖像」が、パンフレットでは一押しの作品です。

 

 

まあ、私のような素人からすると子供も犬も精緻に描かれているなあ、という小学生レベルの感想しか浮かびませんが、絵の楽しみ方は人それぞれですからね(汗)。

 

そんな私でも作者とその貴重さをすぐ理解できたのは、

 

 

ラファエロ・サンティの「聖母」コレクションであり、これだけの聖母像を一度に鑑賞できるのは、

 

 

他にエルミタージュ美術館などヨーロッパの美術館の中でも決して多くはありません

 

 

 

そして、順路を進むにつれてイタリア絵画の中でもルネサンス初期や中世の作品に時は遡り、例えば、

 

 

 

ベルリーニ(写真2枚目)やリッピ(同3・4枚目)ら、15世紀のイタリアを代表する画家の作品が並びます。

 

他にも天使画で有名なフラ・アンジェリコなど著名な画家に枚挙に暇がありませんが、その中でも見どころは順路の最後を飾っている、

 

サンドロ・ボッティチェリのコレクションです。

伝統と新しさ、人間味と神秘さを同時に感じる彼の作品は、こちらも私でも見ただけでわかり、

 

 

締め括りに素晴らしいものを見せてもらえた、と非常に満足してこの絵画館を後にしたのでした。

 

 

 

 

以上、午前10時の開館から午前中をほぼ費やした絵画館での芸術鑑賞の後は、ポツダム広場にほど近いベルリン最大級の商業施設「モール・オブ・ベルリン」を訪ね(写真2~4枚目)、

 

 

 

上層階の日本食(写真3枚目)を含め世界各国の料理が楽しめるフードコートにて、

 

 

ランチに旅行中では2度目カリーヴルスト(写真3枚目)を、今度は本場のベルリンでいただきました♪

 

個人的には、フランクフルト中央駅で食べたものよりスパイスが効いて、よりカレー感が強かったです(笑)。

 

さて、午後もベルリン市内観光は続きますが、キリがよいので今回はここまでとします。

 

 

 

次回は西ベルリンや「壁」周辺を中心に散策し、現地に残る歴史的遺構や展示等を通じて感じる、20世紀のベルリンが歩んだ光と闇を取り上げる予定です。

ではでは。