おはようございます。

人には物事を判断する尺度の1つに、「この団体・個人が主張するから」賛成(又は反対)というものがあり、これも当該団体・個人を理解した上なら一概に否定できません

 

私も政策なら「立憲左派・共産・社民・れいわ」が掲げるだけで否定的な印象を受けますし、今年の通常国会に提出される離婚後の共同親権を巡る法案も、所謂フェミニストや左派弁護士が反対するため実は必要かもと感じました。

 

とかく最近は正論だの論破だの言われますが、「誰が主張したか」で印象が変わることはよくあるので、常日頃から周囲の信頼を失わないように振る舞いたいものですね。

 

 

  12月30日(土曜日)ケルン②・アーヘン①

 

 

さて、本題のドイツ周遊旅行記は2日目ケルンで迎える朝から再開します。

 

前日はひたすら移動だったため、実質的な観光はこの日から始まり、まずはホテルのある駅の北側からケルン中央駅に向かって歩みを進め、

 

 

ショッピングモールやクリスマスツリー(写真2枚目)まである広々とした構内を南に抜けると、

 

その正面には街のシンボル・ケルン大聖堂が迫るように堂々と建っていました。

現在、約1,200件ある世界遺産の中でも、ターミナル駅の目の前という立地は他に聞いたことがなく(苦笑)、

 

 

それがマイナーな世界遺産ではなく、世界最大のゴシック様式の大聖堂、完成に600年を要したなど様々な逸話を持つドイツ有数の名所というのだから驚きです。

 

 

そんな立地だけに、ぐるっと外観を見て回るのにもさして時間も苦労も要せず、とりわけ天を貫くような2本の尖塔が映える正面のファサード(写真3枚目)は圧巻でした。
 

ただ、どうやら入口を見ると一般受付はまだやっていないようなので(注:この時点では後述の事情はまだ知りませんでした。)、先に市街地を散策することにします。

 

 

大聖堂の南には、20世紀のアートが充実したルートヴィヒ美術館(写真1枚目)と休業中のローマ・ゲルマン美術館(同2枚目)がありますが、前者は現代アートに造詣がなく、またいずれも建物に特色がないのでこれらは通過し、

 

 

ゴシック様式の立派な旧市庁舎の塔(写真2・3枚目)を目印に、まずは路地を南に進みました。

 

この旧市庁舎は、塔とルネサンス様式のロッジアが残るドイツ最古の市庁舎と言われていますが、

 

 

アルター・マルクト広場に面したファサードは現代アート調の壁(写真1枚目)に覆われ、塔の昔ながらの佇まいだけが当時の姿(写真2枚目)を残しているように思えます。

 

 

あと、市庁舎前にウクライナはさておき、イスラエルの国旗を堂々と掲げるのは(写真1枚目)、昨今のイスラエル支持を明確にするドイツの姿勢が現れていました。

 

 

 
この後は、旧市庁舎を再開発中の西側から眺めてから(写真1枚目)、ヴァルラーフ・リヒャルツ美術館(同3枚目)の前を通り過ぎ、
 
 
フランス語で「ケルンの水」を意味するオーデコロンの元祖と言われる香水専門店「ファリナ・ハウス」の外観を鑑賞しました。
 
1709年にヨハン・ファリナが発明し、あのナポレオンが愛用したり欧州各国の王室御用達にもなったオーデコロンの名店は、現在はショップ兼博物館となっており、
 
 
外からでは匂いはわかりませんが、お洒落な雰囲気だけはよく伝わりました(注:営業時間前です)。
 
 
 
さらに、カフェや土産物店、さらにやたら巨大な像を売る不思議な店(写真3・4枚目)が並ぶ通りを西に進み、
 
周りと雰囲気の違う趣ある建物に入っている、
 
 
上述のファリナ・ハウスと並ぶオーデコロンのトップブランド「ハウス・オブ・4711」の本店を訪問。
こちらは実際に冷やかしで店内に入りましたが、
 
 
店内も歴史と高級感を感じさせる佇まいでした。
なお、店名の4711はナポレオン1世率いるフランスがケルンを支配していた時代の住居表示に由来します。
 
この点、ケルン市民にとっての侵略者を想起させる店名に違和感を抱くかもしれませんが、ナポレオンやフランス軍人がオーデコロンの香りを好んでフランスに持ち帰ったのが流行の契機となったため、あながち悪い意味でもないとか。
 
 
そういう意味でも商人は逞しいなあと思いつつ、今度はケルン最大のショッピング街「ホーエ通り」に入り、朝のため人出は少ない分、静かな雰囲気を楽しみました。
 

カジュアルなお店からヨーロッパの高級ブランドまで、多種多様な店が通り沿いに並ぶ中に、

 
高給スーツケースのリモワのフラッグショップも目に入りましたが、このリモワはケルンが創業の地だそうです。
 
私は値段の高さとデザインが好みでないので、リモワのスーツケースは持っていないものの、何となくリモワを持っているビジネスマンに「できる感」が漂うように思うのは、私だけではない気がします。
 
 
こうしてケルンの中心街をぐるっと巡ったところで、そろそろ大聖堂も入場できるかなと思って再訪すると、
 
 
年末年始にかけてケルン大聖堂周辺でテロの可能性があるとの情報から、年明けまで残念ながら一般人の入場はNGとなってしまっていました(涙)。
 
テロの主体までは明らかにされていませんが、どうせ恒例のイスラム系テロ組織だろうと思うと、こういう無関係な人にも迷惑をかける点が嫌われるんだぞ(怒)とハマスやヒズボラに言いたくなります。
 
私の旅程を妨害した点で一層、イスラエルにはガザ地区とハマスの殲滅を願う気持ちを新たにしつつ、
 
 
気分転換にケルン大聖堂のファサードを正面に望む老舗カフェ「カフェ・ライヒャルト」に入店。
 
 
1855年創業の金文字の看板(写真1枚目中央)も優雅さを示すこのカフェは、落ち着いた外観に対して店内は瀟洒かつクラシックな雰囲気で統一しており、
 
実態は貧困層の我々でも(笑)、近代ヨーロッパの中流階級のマダムになった気分が味わえます。
 
 
 
そんな白を基調としたカフェでいただいたのは、意外にも本場ドイツでは初めてとなる、
 
 
ケーキカットされたバウムクーヘンです。
日本で食べるバウムクーヘンと比べてやや甘さが強めとなっていましたが、甘党の私としてはむしろ大歓迎♪
 
実はドイツでは全国的にメジャーな訳ではないので食べる機会は限られるところ、実質3回目の訪独でようやく巡り会えた現地の味に舌鼓を打ちつつ優雅に休憩しました。
 
 
あと、このカフェの隠れた名所が地下のトイレで、廊下の壁に浮世絵っぽい作品(写真2枚目)が飾ってあったり、
 
妙に和風に凝ったと思えば、変なオブジェ(写真2枚目)が置かれていて珍妙な印象を受けます。
 
 
その中でもとりわけ目を惹くのが、ガラスで透明になった個室トイレですが(写真2枚目)、こちらは別に男性に露出をしたい特殊な性癖の方向けではなく(苦笑)、
 
中に入ってドアを施錠するとガラスが曇り、外から見えなくなる(写真1枚目)アトラクションです。
 
まあ、個室の絵(同2枚目)を含めツッコミどころに事欠かない施設を楽しむ心の余裕がある方は、遊び半分で利用してみてもよいかもしれませんね(適当)。
 
 
 
そんなこんなで、ケルン大聖堂に入場できない心残りはありつつもケルン市内の散策を終えた後は、ケルン中央駅からドイツ鉄道に乗り、
 
 
ケルンと同じノルトライン=ヴェストファーレン州に属し、ドイツ最西端の街であるアーヘンに移動します。
 
 
 
B.C.3世紀からローマ人が温泉地として利用し、その後、ゲルマン系のフランク族が定住(街の名はフランク古語で水を意味するAhhaに由来)したとされるこの街は、現在は人口約25万人の地方都市で、
 
 
中央駅から街の中心部までの徒歩約15分の景色は、特に際立った特徴のない普通の欧州の街という印象です。
 
 
 
そして、市立劇場(写真1・2枚目)周辺からは人の賑わいも増え、近代風と現代風の建物が入り交じるようになってきますが、アーヘンの象徴といえば何といっても、
 
 
世界遺産に登録されているアーヘン大聖堂です。
カール大帝が786年に建設を開始し、814年に大帝が崩御するとその墓所ともなった歴史ある大聖堂は、
 
 
今も昔も旧市街の中核として、その周りにレストランやカフェ、土産物店等が並び大変賑わっていました。
 
 
そして正面入口は壮観の尖塔を要する趣ある姿で、観光客や巡礼者がひっきりなしに出入りしています。
 
 
 
そんなアーヘン旧市街では、大聖堂の外観を見上げたり、大聖堂の宝物館(写真1・2枚目)の入場チケットをサービスセンターで購入すると、これらに入場する前に、
 
広場に面するカジュアルなレストランに入りました。
 
 
様々な種類・調理法のヴルスト(写真1枚目)、要するにソーセージを気軽に楽しめるこのお店は、入口の取手までヴルストの形(同2枚目)になっているのが微笑ましく、
 
店内はランチタイムのため、大聖堂正面の広場前という好立地もあって多くのお客さんで賑わっていました
そんなレストランのカウンター席に着くと、
 
王道のヴルストのプレートを、ドイツ産のコーラの「アフリ・コーラ」とともに味わいます。
 
ちなみにこのアフリ・コーラは1リットル当たりのカフェインの量が世界一(濃度250mg/l)とのことですが、飲んでみて味や効果を実感できるほどではなかったです。
 
 
一方、肝心のヴルストはとても太くボリュームは十分、味もしっかり付いていてとても美味に感じます。
 
また、写真のようにフライドポテトが山盛りなので、私たちは各々1皿だけで十分お腹を潤わせました
値段も通常のレストランと比べると良心的で、やはりドイツでカジュアルなランチといえばヴルストですね。
 
さて、この後はアーヘン大聖堂と宝物館に入場しました、記事の容量の都合から今回はここまでとします。
 
 
次回は大聖堂と宝物館の見どころをじっくり紹介するところから始まり、
 
 
続いてデュッセルドルフ夜の市内散策に入っていく予定です。たぶん2日目は第3回で終わる見込みですが、このペースだと全何回になるか想像ができません(汗)。
ではでは。