おはようございます(現地時間)。

日本では能登半島地震の災害速報のため正月番組が次々と放送中止・延期となる中、ニューイヤー駅伝や箱根駅伝は無事開催されたようです。

 

まあ、首都圏は被害がないので開催は当然なのですが、世の中には不謹慎とか自粛を求める正義マンがいて、彼らがいつもどおり喚いていたのには失笑しかありません。

 

たぶん、被災した能登半島など北陸の人たちは他人のことを気にする余裕はないですし、自粛を求める連中に限って被災地のために何もしないのはありがちといえます。

 

まあ、遠くドイツから第三者的に眺める立場としては、各地の状況に応じた日常を過ごせばよいと思います。

 

 

【舞台をバイエルンに移して】

 

 

さて、本題のドイツ周遊旅行ダイジェストは4日目

さすがに東横インといってもご飯ものは出ない朝食(写真2枚目)をいただいてから、

 

 

ホテルから徒歩数分でフランクフルト中央駅に入り、それから間もなく約3時間の鉄道の旅が開始します。

 

それにしても東横インは便利だったのでまた使おうと思いつつ、このICEでの長い移動も、

 

 

2等席にしては新しくて席が広く、またフリーWiFiの接続もカフェ並みに安定して速いので、スピードと遅延の頻度以外は日本の新幹線よりも優秀だと思いました。

 

そんな日本のことしか知らない日本マンセーの右翼に粘着されそうな感想はさておき(苦笑)、

 

 
 

午前11時過ぎにミュンヘン中央駅(写真1枚目。工事中)に到着すると、駅前のホテルにスーツケースを預けて早速市内散策を始めました。

 

とはいえ、元日なのでお店や博物館等の施設はほぼお休みということで、基本的には街並み鑑賞をメインにブラブラ歩くだけなのですが、

 

この宮殿のような建物がミュンヘンの地方裁判所というのには、さすがバイエルン州の州都にして、かつての南ドイツの雄・バイエルン王国の都だと早速感心しました。

 

そして駅から徒歩5分ほどでカールス広場に出て、その奥の白亜のカールス門(写真2枚目)をくぐると、

 

 

その先には歩行者天国のノイハウザー通りが伸びており、この通りに沿ってデパートや商店、レストランが軒を連ねる街のメインストリートとなっています。

 

また、街並みも伝統的な建築様式と現代の建物が違和感なく調和していて、歩くだけでも楽しかったです。

そして、このノイハウザー通りのポイントの1つとして、

 

歴史ある教会が数多く通り沿い又はその周辺に建っており、例えばミヒャエル教会バイエルン王家(ヴィッテルスバッハ家)の墓所が地下に存在するだけでなく、

 

 

外観・内部ともに白亜で彩られた姿は大変壮麗です。

 

他にも、ミュンヘンのシンボルとなっているネギ坊主のような頭の2本の塔を持つフラウエン教会や、

 

 

内部の豪華さではミヒャエル教会にも引けをとらない、ミュンヘン最古の教区教会ペーター教会など、いずれも個性豊かで一見の価値ありといえます。

 

こうした教会は、有料エリア(塔・墓所・宝物庫など)を除いて元日も開放されている点もありがたいですね。

 

 

さらに、このノイハウザー通りの終着点には、教会や歴史的建築の尖塔と新旧の建築に囲まれたマリエン広場が広がっていますが、中でもこの広場を象徴するのが、

 

19世紀末~20世紀初頭にかけてネオ・ゴシック様式により建てられた、大変壮麗な新市庁舎です。

 

バイエルン王国末期に建てられたこの市庁舎は、ドイツ最大の仕掛け時計(写真2枚目中央上)でも有名で、古くからの観光名所となっており、

 

 

周辺の施設がほぼ営業していない元日にあっても、多くの人が行き交い記念写真を撮影していました。

 

 

 

他にも旧市庁舎(写真1枚目。現在はおもちゃ博物館)など伝統的な建物はありますが、妙に気になったのが聖霊教会の斜め向かいに建つジュリエット像(同3・4枚目)。

 

本場ヴェローナと違って気軽に触れるのはよいですが、右胸の塗装だけがやたら剥げている点に、何やらやましい気持ちを感じた次第です(苦笑)。

 

続いてはマリエン広場から北上し、ヴィッテルスバッハ家の王宮だったレジデンツ(写真1枚目)、さらにドイツを代表するオペラハウス「バイエルン州立歌劇場」の外観を鑑賞します。

 

 

 

いずれも元日のため休みでしたが、前者の14世紀後半から増築が繰り返された豪華絢爛な居室や廊下、広間が続く内部は、ぜひ次の機会に鑑賞したいものです。

 

また、後者の歌劇場は19世紀前半にマックス・ヨーゼフ2世(写真2枚目の銅像)が王立劇場として建設し、1963年に再建されたとのことで、こちらは7月のオペラ・フェスティバルが世界的に有名ですね。

 

あと、レジデンツの西側の2箇所の入口の前には、盾を持つライオン像(同3・4枚目)が建っていますが、この盾に障ると幸運が訪れるそうで、私はジュリエットではなく盾の塗装が剥げた部分をしっかり触ってきました

 

 

併せて、レジデンツの複雑な中庭(写真1・2枚目)をちらっと眺めてから、オデオン広場まで北上して、クリーム色の外観が可愛らしいテアティーナー教会(同3枚目)、

 

 

さらに軍の記念堂(写真1枚目)を見て回ります。

 

それにしても、ティアティーナー教会(同2・3枚目)は本来はもっと白の漆喰装飾に感嘆すべきでしたが、上掲の教会群を見た後だとそれも薄れがちでした(汗)。

 

ちなみに、この日のランチは旅先では恒例のマクドナルドにてチキンナゲットのセットを賞味しましたが、相変わらずどこでも変わらない味には、むしろ安心します。

 

 

こうして街の中心部を一通り散策した後は、珍妙なパンダの着ぐるみ(写真2枚目)を横目に、Sバーンで中央駅まで戻り、ホテルでしばらく休憩しました。

 

 

ちなみに夕食は駅前の屋台で買ったピザでしたが、ほとんどのレストランが休みで、数少ない営業中のお店は大混雑という元日の事情を考えるとやむなしです。

 

 

 

そしてホテルで日没まで休憩した後は、再びSバーンに乗って街の中心部に繰り出し、夜も賑わうカールス門やノイハウザー通りの界隈(写真3・4枚目)、
 

 

さらにほのかなライトアップが趣を誘う、マリエン広場の新旧の市庁舎などの建物群を鑑賞します。

 

 

 

クリスマスツリー(写真1枚目)も輝くこの広場、今度ミュンヘン空港を利用した時にはぜひ再訪し、宮殿や博物館とともに再度その魅力を堪能したいと思いました。

 

なお、余談ですがこの新市庁舎にもケルンと同じくイスラエルとウクライナの国旗が掲げられており(同2枚目)、ドイツの親イスラエルの姿勢が見て取れますね。

 

それにしても、従来「ドイツを見習え」と言ってきた日本の左派は、本件ではドイツに触れず、テロ組織(ハマス)を支持することに違和感を抱きつつ(笑)、やや旅のインターミッション的になった4日目を終えたのでした。

 


【緑の丘に建つロココの聖堂】

 

 

ミュンヘン滞在2日目(5日目)は、日系旅行会社主催の日帰りツアーに参加したのですが、早朝に中央駅で集合するとすぐに大型バス(写真2枚目)で出発

 

街を出てしばらくは、日が昇る前だったので外は真っ暗で現地ガイドの話を聴くばかりだったものの、

 

夜明け後には、ドイツ最高峰のツークシュピッツェを含む独墺国境のアルプスの山々を望む、雄大な自然を車窓から楽しむなどして、約2時間半の移動時間を過ごします。

 

 

そんなアルペン街道、さらにロマンティック街道を進んで周りに街や村もない緑が広がる丘に建つのが、

 

 

このツアーの最初の目的地のヴィース教会です。

1746~1757年にかけて、地元の修道院が中心となって人々の浄財を基に建築したこの教会は、外観はどこにでもある目立たない造りですが、

 

一歩内部に足を踏み入れると、そこには豪華絢爛にして壮麗なロココ様式の空間が広がり、祭壇はもちろん、

 

天井や壁面、柱に至るまで鮮やかな色彩に彩られており、その趣は「欧州で最も美しいロココ教会」「天から降ってきた宝石」と呼ばれるのも納得の美しさでした。

 

 

 

また、パイプオルガン(写真1枚目)や説教壇(同4枚目)に至るまで、全てがこの空間に調和するように造られているのも大変見事で、外観からのインパクト、

 

 

さらに街から離れた丘の上という立地も含めて、自然の中の聖なる空間として至上の存在といえるでしょう。

 

ちなみに1983年に世界遺産に登録されており、公共交通機関では行きづらいことから、日本人のツアーでは常に高い人気を誇る教会でもあります。

 

 

 

このヴィース教会で約30分滞在した後は、再びバスに乗って30分弱、シュパンガウという独墺国境の街まで移動しますが、この街は、

 

 

バイエルン王マクシミリアン2世が、夏の狩りの城として19世紀前半に再興したホーエンシュパンガウ城

 

さらに「白鳥城」として名高い、このツアーのハイライトのノイシュバンシュタイン城への観光拠点となっていることで知られています。

 

 

この時も、多くの観光客や観光用の馬車(写真2枚目)を目にし、これからの観光に期待が高まりました。

 

ちなみに、7年前に訪れた兵庫県姫路市の太陽公園の白鳥城とは、やはり周囲の雰囲気から段違いです(笑)。

 

さて、そんな姫路の珍名所ではなく、本物のバイエルンの名城の散策については次回の記事で紹介します。

ではでは。