こんばんは。
この週末は半年ぶりに南東北、中でも今日は山形県を訪ねましたが、雪による鉄道の運休リスクを考えるとこの時期が駅メモ巡りができるギリギリだと思います。
特に、ローカル線では運休時のバス代行さえないので運休は致命傷になるだけに、真冬の北海道・東北旅行では長距離旅行は中々しづらいところです。
加えて最近は真夏も猛暑で外出が厳しいので、1年で旅行に適したシーズンが本当に短くなっていますね。
それだけに2024年も野球観戦と国内旅行・海外旅行を上手く組み合わせて、1月から欠かさずに充実したプライベートを過ごしたいところです。
【12月・2024年1月の旅行計画】
さて、本題の南東北・新潟旅行のダイジェストの前に、ようやく昨日、この12月・翌年1月のドアラ先生&つば九郎師匠関連イベントの参加計画が固まったので、まずそこから順に紹介していきます。
(出典:国際ホテル21ウェブサイト)
まず12月は来週末、今年のツアーの皮切りとなる、昨年も参加した長野のクリスマスディナーショーに当選したので性懲りもなく行ってきます(笑)。
お2人の演目とホテルディナーが楽しみなのに加え、翌日には在来線で帰京がてら長野県・山梨県のグルメを楽しむつもりです。
(出典:中日ドラゴンズウェブサイト)
続いで平日ど真ん中ですが12/19(火)には名古屋を日帰りで訪れ、こちらはショーのみを鑑賞。
あまり時間に余裕はありませんが、夜のショーの前にも近場や名古屋市内をブラブラしがてら、今年最後の地元の味を堪能する予定です。
その際、名古屋に行くのは今年は最後なので、ご当地グルメや必要な買い物を適宜楽しみたいと思っています。
そして年末年始はドイツ周遊旅行と12月は実に忙しく、平日の忘年会や仕事のイベントを含めると、何もない日の方が珍しいくらいですね…(苦笑)。
(写真1枚目:I, KENPEI, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6389088による)
(同2枚目:663highland - 投稿者自身による著作物, CC 表示 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5568759による)
そんな年末まで駆け抜けた2023年が終わり、年が明けて1月の帰国後は一度帰省してゆっくり過ごすくらいで、中旬までは目立った予定はありません。
しかし、月末は1/27-28にかけて滋賀・奈良を訪ね、滋賀では歴史ある神社の国宝社殿(写真1枚目:日吉大社西大宮本殿)を3カ所、奈良では奈良市内の国宝寺院(同2枚目:十輪院)を時間の許す限り巡る予定です。
こちらは2024年の駅メモ&国宝建築巡り一発目でもあるので、しっかり計画を組んで臨みたいと思っています。
(出典:東京ヤクルトスワローズウェブサイト)
さらに滋賀・奈良から帰った翌日月曜日(1/29)には、午後に休暇を取って東京のディナーショーに行き、千秋楽を楽しむつもりです。
どうでもいいですが、2022-2023ツアーと見比べるとマーくん(千葉ロッテマリーンズ)がいなくなってますね。
個人的にはドアラ先生とつば九郎師匠の2人がいればよいので、不満は全くありません(笑)。
以上、1月はこんな感じで12月に続いて全く予定が入っていない週末は1回だけという慌ただしさです。
出向先のプロジェクトも総仕上げに入る段階なので、公私それぞれ過度の負担にならないよう注意しながら、感染症終息後2回目の年を跨ぐ2ヶ月を満喫したいと思います。
【旅の始まりは福島県コンプから】
ここからはようやく本題ということで土曜日、いつもどおり朝早く家を出て東京駅に向かい、思えば2020年2月以来となる山形新幹線(つばさ号)に乗車します。
山形新幹線といいつつ、福島駅までは東北新幹線と連結して全く同じルートを進み、その先の福島~新庄間は在来線を走るミニ新幹線のため、単独区間は新幹線というより在来特急そのものです。
そもそも当該区間は在来線扱いのため最高速度は130km/hと某新快速と大差なく、法律上の新幹線(200km/h以上)でさえないので仕方ないのですけどね。
そして、福島駅を出てJR奥羽本線に入り、数駅を通過して山形県に入る手前で、福島県の全駅をコンプしたのですが、これは東北地方では初めてとなります。
福島県は、南北はJRの新幹線や特急が走っている路線も多く比較的巡りやすい一方で、東西はJR磐越東線・磐越西線・只見線といずれも一部又は全部の区間の運行本数が非常に少ないため、乗り通すだけでも一苦労です。
個人的には、仙台や新潟に向かう往復ルートをそれぞれ変える等、日数は要するものの色々な選択肢があるという点でまだ楽しむ余裕はあるという印象を受けました。
そんな山形新幹線の旅も東京駅から約2時間を経て、山形県内で最初に停車する米沢駅で下車。
ちなみに山形新幹線はこの後も新庄まで計148.6km(注:福島駅からの距離)、奥羽本線を走るのですが、山形県の停車駅10は47都道府県の中で最も多いそうです。
(出典:JR東日本ウェブサイト)
…まあ、所詮はミニ新幹線なので東海道新幹線と同一視はできませんし、そもそも「さくらんぼ東根」とかいう頭の悪さ溢れる駅名を何とかした方がよいと思います(笑)。
【伊達家と上杉家所縁の城下町巡り】
それはそうと、米沢駅前のホテルでスーツケースを預けてから、この日唯一の観光らしい観光として、駅から徒歩30分程度離れた米沢の中心部に移動。
かつての米沢城址を整備した松が岬公園を散策します。
米沢城は、鎌倉時代に地頭の長井氏(大江氏の一門)が築いたのが始まりとされ、約150年にわたり米沢を含む置賜地方を治める拠点としたそうです(諸説あり)。
その後、室町時代初期に奥州の名門・伊達氏がこの地に進出すると、室町末期の16世紀半ばに米沢に本拠地を移し、
1567年には、「独眼竜」の異名で知られ後に仙台藩初代藩主となる伊達政宗公がこの米沢城内で誕生しました。
(写真:公園に建つ伊達政宗公生誕の地碑)
伊達政宗は米沢を中心に東北に一大勢力を築きますが、豊臣秀吉の惣無事令に背いた咎で所領の多くを没収され、さらに没収された旧領で一揆を扇動した嫌疑により、米沢72万石から岩出山58万石に減転封となります。
その後、米沢は会津に封ぜられた蒲生氏郷が治めますが、氏郷が早世したことで、代わって越後春日山から上杉景勝が会津120万石に加増転封され、米沢の地はその家老である直江兼続に与えられました。
その後、関ヶ原の戦いで西軍に付いたため上杉家は会津120万石から米沢30万石に減封となり、以後家督相続を巡る再度の減封(30万石→15万石)はあったものの、
幕末まで一貫して上杉氏が米沢を治め続けたのです。
そんな上杉氏との深い縁から、内堀に囲まれた本丸跡には上杉氏(長尾家)の実質的な祖である上杉謙信公を祭神として祀る上杉神社が明治時代に創建されており、
拝殿は比較的質素(写真1・2枚目)ながら、境内には越後以来の深い関係の春日神社(同3枚目)や、
上杉謙信公の像を見ることができます。
ちなみに、上杉景勝はともかく謙信は生涯に渡って一度も米沢どころか出羽国に足を踏み入れたことはなく、米沢が謙信までPRするのにはかなり違和感がありますね。
他にも上杉家所縁の品々を展示する宝物館(写真1枚目。冬季休業)や、江戸時代に謙信を祀った御堂跡(同2枚目)といった場所がある上杉神社ですが、
その参道沿いにはもう一つ別の神社が設けられており、それが米沢藩中興の祖とされる上杉鷹山(治憲)公らを祭神とする松岬神社です。
上杉鷹山は、江戸中期に財政破綻状態にあった米沢藩を立て直した中興の祖(第9代藩主)であり、その事績は、著名な3節の遺訓「伝国の辞」(写真2枚目)や、
人生全てに通じる至言「なせば成る なさねば成らぬ 何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」とともに、かの米大統領J.F.ケネディも敬意を表したほどでした。
「なせば成る~」の至言は、何かと政府や政治家、社会のせいと他責ばかりの物質的・精神的に貧困な連中に、毎日聞かせてやりたいと心から思います(苦笑)。
ちなみに、当初は鷹山のみを祀っていましたが、後に上杉景勝(写真3・4枚目)や直江兼続ら5名を合祀しており、現在は計6名を祭神としています。
個人的には、上杉景勝と直江兼続は関ヶ原の戦い前後で選択を誤って家を滅ぼしかけただけでなく、120万石時代の家臣をそのまま召し抱えるという後の財政危機にも繋がる下策を行ったことを踏まえるとどうかと思いますけどね。
そんな「政治的判断の拙さ」が、後の家督相続を巡る減封や戊辰戦争でも判断を誤り逆賊に墜ちた遠因になったのは、決して目を背けてはいけない事実といえるでしょう。
そんな上杉家ファンに刺されそうな指摘はさておき、上杉神社以外のこの公園界隈の見どころとしては、
歴史的価値では大正時代(1925年)に建てられた入母屋造の邸宅「上杉伯爵邸」が群を抜いています。
第14代当主の上杉茂憲伯爵が築いたこの総檜造の建物は、
現在は米沢の伝統料理を提供する食事処となっており、小規模ながら趣ある庭園と併せて、ここで食事をいただくのはとても贅沢に思えました。
また、公園内の「伝国の杜 米沢市上杉博物館」では、歴代藩主が能を嗜んだことから能舞台(写真3枚目)が入ってすぐ先に設けられているほか、
上杉氏以降の米沢を中心とする置賜地方の歴史が、古文書等に加え絵や模型を使って詳細に解説されていました。
この点、上杉氏贔屓という点はある程度差し引いて読んだ方がよいかなと思ったのと、
国宝に指定されている狩野永徳の最高傑作の一つとして有名な「洛中洛外図屏風」(上杉本)は、複写ではあるものの解説も含め見応え十分です。
なお、原本は毎年期間限定で一般公開されますので、興味がある方はその時期に合わせて訪問してください。
さらにこの松が岬公園では、時間の都合から昼食も済ませてしまおうと、公園内の食事処「べに花庵」に入店。
2023グルメ記事 #104
米沢ラーメンなどご当地グルメをイートイン・テイクアウトともにお手軽価格で食べられるこのお店は、
飾りっ気も映えもないですがお手軽価格で手早く食事を済ませるにはちょうどよく、
私が食べた米沢牛すじうどんも、うどんの麺や一緒に食べた焼きおにぎりはごく普通の味でしたが、牛すじが思いの外多く入っていて満足度の高い内容でした。
加えて、スープに牛すじの味がしっかり染み込んでいた点も好印象で、シンプルながら米沢牛の味の一端を十分に楽しめたと感じています。
さて、米沢市内の観光をあと1箇所だけ残しているところですが、導入が長かったことから分量の都合上、今回はここまでとさせていただきます。
次回は米沢市内観光を終え、昼過ぎから夜遅くまで続く愉快な駅メモ巡りの模様を中心に紹介する予定です。
ではでは。