こんばんは。
ベトナムに滞在中のこの日、今も続くロシアのウクライナ侵攻が始まって2年目に入るところ、ロシアと旧ソ連以来の友好関係にあるベトナムでは、表立った抗議運動が起きているようには思えません。
日本のメディアの論調を見ると、さも世界中がロシアを批判しているような印象を受けますが、各国の事情や歴史的背景による異なる立場の存在を理解するのは大切です。
まあ、最初は驚きをもって受け止められたウクライナ侵攻もすっかり日常の一部になっている訳で、時の流れとともに第三者の関心が薄れる代表例といえるでしょうね。
個人的には、所詮旧ソ連の中の諍いに過ぎないので、どんな形でも早く決着が付くことを願うばかりです。
【初日はゆったり夕方の旅立ち】
今回の旅の始まりは、国際線の利用では約3年3ヶ月ぶりの羽田空港からということで、
チェックインが半自動手続(写真2枚目)となった、優先カウンターでスムーズに手続を終えると、手荷物検査・出国審査も空いていたため早々に通過。
そしてこちらも久しぶりのANAラウンジで、
いつもどおりガッツリ目にランチを済ませました。
とはいえ、後述しますが今回の機内食は少し楽しみな要素があったため、あまり食べ過ぎるのは避け、その後は窓側の席で滑走路(写真3枚目)を眺めながら、ドリンクメインでのんびり休憩して過ごします。
ちなみに今回は、4年前の秋に延期したマレーシア旅行に連れていく予定だった、歳の離れた従妹様のアテンドという、不思議な用務も兼ねることになったため、
ANAラウンジにも同行者枠で入場させたのですが、大学生の卒業旅行的なものには贅沢な気がしました(笑)。
そして、ほぼ定刻に羽田空港を出発した今回のフライト時間は約6時間50分。前回のマレーシアより短く、時差は2時間のマイナスなのもあって、体に優しい空の旅です。
こうした搭乗中、普段なら夕食扱いのエコノミークラスの機内食は控え目にするところ、
今回は2,500円の追加料金を払って、アップグレードした有料機内食にトライしてみました。
この詳細な感想は本編に譲りますが、和牛のすき焼き(写真左下)やデザートのオランジュノワゼット(同右上)は中々しっかり作り込まれており、空の上で普段と少し違う贅沢を満喫したい時にはお勧めです。
その後、現地時間の同日午後9時30分前には、目的地であるホーチミンシティのタンソンニャット国際空港に到着しました。
この時、入国審査には結構な列ができていたものの、多くの窓口が設けられて大変スムーズに進んだため、不便さを感じることは全くなく、同じ東南アジアの年末年始に訪れたマレーシアも見習ってほしいです(汗)。
空港から街の中心部には、公共交通機関として鉄道やリムジンバスはなくローカルバスが運行するのみで、普段ならバスに乗るところ、アテンドの都合上タクシーを利用。
ホテルまで約20分・10km弱乗りましたがお値段は20万ドン(≒1,150円)と、物価の安さを体感しました。
ホテルに着いた頃にはすでに午後11時を回っていたため、簡単に荷解きだけして就寝し、初日は終了となります。
【チャイナタウンと途上国の風情】
2日目の今日は、窓から街を見下ろす(写真1枚目:ホテルの向かいのレ・ホン・フォン高等学校)などして時間を潰した後、下層階にあるレストラン(同2・3枚目)で、
ビュッフェの朝食をゆっくりいただきました。
5つ星&安心の日系ホテルブランドは伊達ではなく、店内の雰囲気・メニュー・味とも満足の内容です。
そして、朝食後は早速観光ということで、
ホテルの車寄せからタクシーに乗ると、まずは西側の6区にあるビンタイ市場(写真2枚目)を訪ねました。
1930年に華僑の富豪によって創設されたこの市場は、内部に2,000店以上が軒を連ねる6区では最大のもので、
朝早くから、多くの観光客やバイクに乗った地元の人々がエネルギッシュに活動しており、その雑多な雰囲気(写真3枚目)はまさに成長途上の国といった印象です。
まあ、この市場に限らず至るお店でパチモン製品(写真1枚目右下の青いタヌキ…(笑))が見られるのも、途上国の醍醐味と理解しておきましょう。
そして、この一帯は所謂「チャイナタウン」であり、華人が形成した問屋街(写真2枚目:文房具屋街)や、
中国の出身地別の交流会館兼寺院(写真1・2枚目:温陵会館、同3枚目:海南会館)などが見られます。
とりわけ、歴史的・観光的に著名な施設としては、
海の女神の天后聖母(写真2枚目)を祀るため、1760年に建立されたベトナム最古の中国寺院の天后宮です。
外観・内部ともに華やかな装飾で彩られたこの寺院において特徴的なのは、
本堂の前に吊るされた無数の大きな渦巻き線香で、見た目に目を惹くだけでなく、1本で1カ月以上燃え続けるというのですから、何とも壮大に感じます。
一方、このチャイナタウンの中にも、フランス統治時代の建築を街中を歩く中で時折目にすることができ、その象徴的な存在と言ってよいのが、
1900年に創建されたチャータム教会です。
クリーム色の外観が印象的なこのカトリック寺院は、
内部は淡いグリーンと白を基調とする、また異なる趣を醸し出しており、いずれも優しい雰囲気が漂っていました。
ちなみに、歴史的には当時の南ベトナムで1963年に起きた軍事クーデターの際、ゴ・ディン・ジエム大統領が無条件降伏をした地としても知られています。
ゴ・ディン・ジエムは、降伏後間もなく殺害されており、この静謐な教会に相応しくないと感じられると同時に、当時の南ベトナムの混迷を象徴しているかのようです。
あと、余談ですが散策中にはマレーシアと同じくコンビニのファミリーマート(写真1枚目)、そして海外では初めて見たロッテリア(同2枚目)を、この後を含め何度も目にしたのも印象的でした。
さて、こんな感じでチョロン地区と呼ばれるエリアの散策を終えた後は、地元のバスに乗ってメインの1区に向かったのですが、今回はここまでとします。
次回はもう帰国間際又は帰国後になりそうなものの、フランス統治時代の遺構をメインに、2日目お昼前のホーチミンシティ中心部の散策から再開する予定です、
ではでは。