蟻地獄の先(世界の旅~ラオス・ビエンチャン編~)第18話 | ちびタンクのひとりごと

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大好きな旅のこと、心理学・スピリチュアル・ヨーガのこと、日々の気づきなどをつぶやいています♪

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私は,空港の建物内に飛び込み,

まずはチェックインカウンターに急いだ。


ビエンチャンにあるワットタイ国際空港は,

首都の国際空港であるにもかかわらず,

日本の地方空港ほどの規模の小さい空港だ。


チェックインカウンターも5レーンくらいしかないのだが,

そこで初めて,なんだか様子がおかしいことに気づいた。


私の乗るタイ航空のレーンの前が人だかりになっており,

係員に説明を求めたり,不安げに仲間内で話し合ったりする人たちで溢れている。


目の前の日本人らしきカップルに,話を聞いた。


「日本の方ですよね?どうかしたんですか?」


「バンコクで洪水被害がひどく,タイ行の便がストップしているらしいんです。

出発の目途も立たないらしく,チェックインもできないんですよ。困ったな~。」


「そうなんですか・・・。ありがとうございます。」


私は,そんなことはどうでもいい,とばかりにその場を抜け出した。

とにかく早く,国際電話をかけなければ。


公衆電話らしきものは見当たらないので,

唯一のお土産屋さんで,”国際電話は電話はないか?”と聞いてみると,

”これで掛けられる。”と,固定電話の子機を渡された。

後で金額が請求される仕組みらしい。


私は真っ先に,盗まれたクレジットカードの紛失連絡先に電話を掛けた。


”テュルルルル,テュルルルル,・・・,ガチャッ”


つながった!!!


一通りの事情を説明し,利用状況を調べてもらう・・・。


緊張の瞬間。


「お客様のカードは・・・,ここ数日間で使われた形跡はありませんね。」


「え!?本当ですか!?」


「はい。最後のご利用は,去年の6月XX日にビックカメラでのご利用になります。

こちらはご本人様のご利用でお間違いないでしょうか?」


「はい。」


「それ以降は使われた形跡はございませんね。

ただ,ショッピング等でご利用された場合,こちらに決済が届くのにお時間を要する場合がございます。

特に海外では,一週間ほどかかる場合もございますので,今のところ,まだ完全に利用されていないとは申し上げられません。」


「そうですか・・・。」


とりあえずカードの利用を停止し,電話を切った。


まだわからないとはいえ,ひとまずほっとした瞬間だった。

とはいえ,大使館のN氏の話からしても,使われていないとは,疑問が残る。

なんとなく落ち着かない心持ちのまま,どうしようかと周りを見渡すと,

タイ航空のチェックインカウンターが動き出したのが見えた。


戻ってみると,まだ時刻は確定していないものの,

出発の準備は開始したため,チェックインが開始になったとのことだった。


私もチェックインと諸手続きを済ませて,搭乗口に向かった。


---続く---