こんばんは~(o^^o)
もうすぐ5月も終わりですね~。
もうすぐ物語も終わるかな?
では、続きです。
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「うん。あのお兄ちゃんはデリーに向かったの。
だから一人なんだあ。
ごめんね、絨毯屋には行かない。
私はガートに行くから。」
私は兄弟に正直に話した。
「どこのガート?案内するよ。」
「ううん、いいの。
一人で行くから。」
私はそう言って、彼らを振り払って先に進もうとした。
しかし彼らは「どこのガート?どこのガート?」と言いながら、まとわりつくように、ついて来た。
インドでは、こういう道案内をして、こずかいを稼ぐ子供がよく居る。
いや、子供に限らず大人もだ。
ただの親切かと思ってありがく受け入れると、後でお金を請求されて、なんとも後味の悪い気持ちになる。
お金のことなど全く触れず親切そうに近づいてきて、ある程度話もして仲良くなるのだが、最終的には金銭を要求され、おまけに案内された場所が目的地と異なる事さえあるのだ。
それがタクシーでさえそうだと言うのだから、何を信じれば良いか、わからない土地である。
私は後でお金を請求されないよう、「ガイドは要らない」と付せんを張った。
しかし彼らは、暇つぶしなのかなんなのか、
「ガートはこっちだよ」
と私について来た。
弟は小学校中学年くらい、お兄ちゃんは高学年くらいだろうか。
どこで覚えたのか、弟の方はほぼ完璧な日本語を話し、お兄ちゃんは英語を話した。
私は彼らの存在を無視し、
案内する道とは違う方向に勝手に歩いた。
しかし彼らはまだ、私に何らか金銭的な期待をしているのか、私の後をついて来た。
私は煩わしいながらも面倒になり、彼らを自由にさせる事にした。
相変わらず迷路のような路地を、私たち3人はあてどもなく彷徨った。
---続く---
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