強い雨が降りしきる博多の森でのアウェイでの福岡戦、福岡空港からも至近のスタジアムということで、大勢のジュビロサポーターが現地入りしているかと思われましたが、ちょっと予想より少ないかなと、しかも、いつもコールリーダーを務めている彼は、どうもカタールに行っているようで、U-23のUAE戦の国際映像に度々映り込んでいましたね。笑

さて、前節のホームでの名古屋戦で非常にもどかしい敗戦を喫してしまったジュビロにとって、あの悪い空気を何としても払拭したい試合、しかし、立ち上がりからボールを握ったのは福岡でした。DAZNの中継では中払さんがジュビロが福岡に持たせているとまでは言っていませが、そんなニュアンスで少し持ち上げていましたが、全然そんなことはなくて単純に福岡に持たれただけだと感じました。それでもジュビロは要所を締めて福岡の攻撃に耐えます。

すると前半30分、自陣で奪ったボールをリカルド・グラッサ選手がつついて前に出すと、ハーフウェイで受けた本日スタメンの藤川虎太朗選手が前向きに収めて、最前線のジャーメイン選手に当てます。すると、最初にパスを出したリカルド・グラッサ選手が最後尾から猛然と駆け上がりフォローアップしてきたところに落とします。リカルド・グラッサ選手は右をオーバーラップした松本選手にパスを送ると、そのままボックスまで入り込んでリターンを待ちます。松本選手は迷わずボックスにクロスを送ると、そのリカルド・グラッサ選手がつぶれて空けたファーサイドには目下リーグトップスコアラーのジャーメイン選手がコッソっと現れて、難しいゴールを簡単に決めて見せ、苦しい時間を耐え抜いたジュビロが先制します。

こうなるともう、ジャーメイン選手の勢いは止まりません。後半開始早々の2分、ハーフウェイでのジャーメイン選手の落としから、中盤の底で受けた藤原選手がアウトに掛けたお洒落なパスを右裏のスペースへ動き出した松本選手に送って走らせると、パスアンドゴーでフォローに上がってきた藤原選手に落とし、ダイレクトでファーサイドにGKが出られないボールを上げます。そこにフリーで飛び出した平川選手がヘディングシュート、一旦GKが弾きますが、弾いた先にはリーグトップスコアラーのジャーメイン選手が手ぐすねを引いてフリーで待ち構え、その餌食となります。ジャーメイン選手は決して簡単ではないショートバウンドのボールにしっかりと視線を合わせて強烈なシュートをいとも簡単そうにゴールに突き差し追加点がジュビロに入ります。

しかし、アウェイゲームを戦う本当厳しさはこの後に待っていました。この試合が開催されたベスト電器スタジアムのピッチの状態はお世辞にも良好とは言えず、雨で濡れたピッチにもかかわらずポールが全然走りません。しかも、足元が柔らかいらしく、足に来る選手が続出、そのせいかジュビロのパスは少し弱く、マイボールを相手に渡してしまうシーンが何度も発生します。その中で相手ストライカーに2得点を与えてしまう訳ですが、1点目の失点はあれだけの人数がシュートコースに滑っているのに決められたというのは相手を褒めるしかありません。ただ2失点目が2-1の状態でゲームをクローズするために送り込まれたレオ・ゴメス選手の緩慢なパスミスからというのが非常に残念でなりません。そういう意味では、結果としてはこの後2-2で試合を終えた訳で、この勝ち点1はジュビロにとってダメージが大きいと残念に感じる面もありますが、最後のあのピッチコンディションの中で、よく2-2で終わらせて勝ち点1を持って帰ってこれたと、そういう風に感じる面もあります。同じようなことを繰り返し言いますが、2点リードした時間帯もあってミスから同点になったと考えればもったいないですが、トータルで考えた時にはアウェイで相手が福岡でこのピッチで天候は雨でと思えば勝ち点1でも上出来ではないかと思いました。

ということで、もはやジュビロのエースとなったジャーメイン選手が2得点を決めて勝ち点1を持ち帰った。そんなポジティブな気持ちで、次節ホームでの首位・FC町田ゼルビア戦に向けて切り替えていければ良いのかなと感じた試合でした。了