J1残留に向けて3連敗は絶対に避けたいジュビロ、今節はアウェイ鹿嶋での鹿島戦となりました。

今節はFWのマテウス・ペイショット選手とボランチのレオ・ゴメス選手が来日初先発となり、DFのリカルド・グラッサ選手とともに縦ラインで3名のブラジル人が先発。それもブラジルとの所縁深い鹿島との試合ということに、大きな感慨深さを感じました。その一方で鹿島は、今年からセルビア人の監督が就任。先初にも外国籍選手はスロバキア人選手だけでブラジル人はおらず、時代の変化のようなものを感じました。

さて、ゲームの方ですが、前節は開始早々の失点でゲームの勝敗が決まってしまった反省から、ゲームの入りが重要だった訳ですが、今日も試合開始から鹿島にボールを握られてしまいます。ただ、試合開始10分間を無失点で乗り切ると、来日初先発のマテウス・ペイショット選手とリーグトップスコアラーのジャーメイン選手の2トップに平川選手と松本選手の両翼が絡む攻撃が徐々に機能し始め、高い位置でボールを拾って鹿島ゴールを脅かす攻撃を見せるようになります。ただ、シュートを放つものの、枠に飛ばせなかったり、飛ばしても不幸にも味方選手に当ててしまったりで、なかなかゴールを奪えません。
すると前半30分、相手CKからファーサイドで鹿島の選手がヘディングしたボールに、不運にもジャンプのために振り上げた松原選手の腕が当たってしまい、ハンドの判定、しかもボックス内ということで鹿島にPKを与えてしまいます。これを鈴木優磨選手が決めて鹿島が先制します。
1点を追うジュビロは、その後も鹿島を上回る数のシュートを放ちゴールをこじ開けようとしますが、1点を取った後の鹿島には、勝ち点3へのこだわりとか、執念のようなものが宿っていました。時間の使い方も上手く、結局、最後まで鹿島からゴールを奪うことができず0-1の零封での敗北を喫しました。

J1復帰から開幕5戦を終えたジュビロですが、1勝4敗の勝ち点3で18位と自動降格圏内に沈んでいます。この数字だけを見れば非常に不調なように感じます。しかし、川崎フロンターレ戦以降の試合は内容的にも伴ってくるようになってきました。今日の試合もJ1レベルにふさわしい内容だったと思います。それでも勝ち点を拾えないのは、開幕からこれまで5試合の対戦相手が、神戸(3位)、川崎F(10位)、柏(9位)、G大阪(6位)、鹿島(4位)とトップハーフにいるワンランク上の戦力を持つクラブだったからということでしょう。だから、結果的に勝ち点を奪えなかっただけのことなので、4月からの試合は、気持ちを切り替えて「ここから勝ち点を積み上げるぞ」特にボトムハーフのクラブからは「絶対に3ポイントをつかみ取るぞ」そういう覚悟を持って、1試合1試合を戦い抜いて欲しいと思いました。そのためにも、チャンスにしっかり決めることが重要です。シュートまで打てていますから、後はしっかりと枠に飛ばすことです。ジュビロの歴代ストライカーはそういった技術に長けている選手が多かったですから、ジャーメイン選手にも、マテウス・ペイショット選手にも得点を量産することに期待したいと思います。