粘り強いサッカーで2連勝して、J1昇格に向けて幸先よくシーズン入りした清水でしたが、連勝した2試合と同様に今日も立ち上がりから相手に主導権を渡してしまいます。

長崎はボールへの執念あふれるプレーを見せ、前半25分に、清水の左サイドからボールを入れ、増山選手が粘って押し込み長崎が先制すると、前半30分にはエジガル・ジュニオ選手のスーパーゴールで追加点を挙げ、清水は立て続けの失点で今日も苦しい前半となり、0-2のビハインドでハーフタイムを折り返します。

後半になっても主導権を握ったのは長崎、清水ゴールへと襲い掛かってきます。ただ、その中で後半4分、清水は相手CKからロングカウンターを発動させると、自陣ゴール前から敵陣ゴール前まで長い距離を全速力で走り切った北爪選手が、乾選手からのボールをシュート。惜しくも相手GKの好セーブに得点こそ阻まれますが、北爪選手の気持ちのこもったプレーに清水イレブンが奮い立ち流れが変わります。すると直後の後半10分、やはり今日も頼れる乾選手が魅せてくれました。右サイドから宮本選手がボールを入れると、中村選手が動き出し、その動きに相手DFが釣られてフリーになった乾選手がボックスすぐ外で受けると、左足を振り抜き豪快なミドルを突き刺して反撃を狼煙を上げます。
ところが、今日の清水はその後がいけません。後半21分に長崎にCKを決められて再び2点差とされると、長崎の攻撃の勢いが戻り防戦一方、山原選手の後ろのスペースを使いたい放題、やりたい放題にヤラれると。見かねた秋葉監督は吉田豊選手を投入して状況の修正を図ります。この選手交代は当たり、左サイドは改善を見せますが、逆に長崎はそっちがダメなら反対側からと後半39分には今度は清水の右サイドを攻略し4失点目を献上して万事休す。J1経験クラブ長崎の前に守備が完全に崩壊して1-4と大量失点での敗北を喫しました。
今シーズンの清水はJ1昇格に向けて結果を求められる中で、内容的にも厳しい試合をしてしまい、今後に向けて不安を残す結果となってしまいました。とにもかくにも、連敗だけは避けなければなりません。試合後に秋葉監督も「リバウンドメンタリティーを見せて」と語っていましたが、この敗戦を引きずらないように今日の事は忘れて気持ちを切り替えて次節に臨んで欲しいと思います。