36期生 栗島有紀。
麻雀プロ活動を始めて2年半。
嬉しかった思い出より、悔しかった思い出の方が遥かに多いのは言うまでもない。
来たる令和5年1月31日私は静岡プロリーグの決勝戦に出場する。
是非とも嬉しい思い出を持って帰りたいところだ。
さて、今回の顔ぶれ。
実は私にとってこの3人は、とても縁のある相手なのだ。
まずは鈴木郁孝プロ。
彼は私の背中をグッと押してくれ、チャンスを与えてくれた人物である。
実は東京本部に所属している私。
静岡県沼津市出身である為、プロ一年目に静岡プロリーグに参戦した。
そして2年目以降については、参戦するかを直前まで悩んでいた。
そんな時に、彼は私にこう言った。
「自分はコロナ禍になってから、鳳凰戦に参戦できなくなった。本当はめちゃくちゃ参戦したいけど、世の中がこんな情勢だから仕方がない。
ただ、もしも栗島が、何のしがらみもなく静岡プロリーグに参戦できる環境にあるのなら、絶対に参戦した方が良い。
その方がチャンスが広がる。」
この言葉で私は2度目の静岡プロリーグの参戦を決め、
奇しくも今回、チャンスを与えられた私と、チャンスを掴んだ彼が決勝の舞台で戦うこととなった。
次に川崎義之プロ。
プロ一年目の静岡プロリーグで初めて同卓をした時のこと。
私が下家の打牌に対して発声したポンの声が、
対面の川崎プロに届いておらず、川崎プロのツモと打牌が終了してしまった。
結果的に川崎プロにはペナルティーが課せられてしまい、
何とも申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
このことについては、発声の大きさの重要性と、
私の犯した悪行の罪深さに気付かされる出来事だったと思っている。
そんな彼との今回の対決。
ちゃんと声が届くように、朝イチで大きな声を出し、
喉を潤わせてから会場に向かおうと思う。
そして最後に太田昌樹プロ。
これは丁度3年前の、私がまだアマチュアだった頃。
もし麻雀プロになりたいなら、参加してみては?と薦められて参加したのが静岡プロアマリーグ(現帝静戦)だった。
そこで初めて同卓したのが太田昌樹プロであり、
何を隠そう、私が尊敬し、それが故に恐れおののいてしまう人物なのである。
今思えば、初めて参加した試合で、初めて同卓したのが太田プロだったことは、
私にとってはラッキーだったのかもしれない。
彼の的確さ、戦術の多さ、そこはかとなく感じさせる威圧感。
彼はとにかく強かった。
それまでは、麻雀プロとアマチュアは何が違うのか?
どのくらいの実力差があるのか?
どのような麻雀を打つのか?
知らないことばかりだった。
なにせ、試合自体が初めてなのだから。
しかしこの日の初戦に太田プロと同卓したことにより、
漠然としていたものが全てクリアになり、
彼のような強い麻雀プロになりたいと深く感じたのを忘れもしない。
彼の中では数ある試合の中の1半荘だったかもしれないが、
彼の存在は私の脳内に鮮明に刻まれたのだ。
今回、私がこの舞台で戦うのはハッキリ言ってまだ早すぎると思っているし、
経験・実力、ともに鑑みても場違いなのも承知の上。
放送対局は専ら見る側であり、自分が出る側になるなんて思いもよらなかった。
だが、出るからには自分らしい麻雀を打ち、皆様の脳内に刻まれるような戦いをしたい。
かつて、太田プロが私に魅せてくれたように。
第18期静岡プロリーグ決勝戦
1/31 13時〜
川崎義之×栗島有紀×太田昌樹×鈴木郁孝
日本プロ麻雀連盟チャンネルで放送します!
openrec
ニコ生