32期生でデビュー以来3年間、地方リーグとタイトル戦(地方予選のみ)に出ながら、東海地区で行われる大会の運営や広告・動画編集などの裏方の仕事に専念してきた。
4年目を迎えた2019年、「選手としての活動を増やしたい」と思うようになった。
運営の仕事を減らし、試合回数を増やした。
タイトル戦も東京の予選にも出るようになった。
経験は積めたが、結果はなかなか付いてこない。
体力的にも限界を感じ、公式戦で同卓者に心配されるという情けない状態だった。
さらに並行して、私はロン2に冒頭していた。
デビュー後の目標に掲げた「ロン2で鳳凰位を獲る」為である。
幸運にも東風戦で鳳凰位を獲ることができ、目標を達成することができた。
次の目標を「東南戦で鳳凰位を獲る」ことに定めた矢先、新しいチャンスが舞い込んできた。
「ロン2レーティング2200達成で鳳凰位戦C1リーグへ」
今まで鳳凰位戦に出る事は意識していなかった。
まずは中部プロリーグでAリーグを目指し、いつの日か鳳凰位戦に…といった考えだった。
このチャンスが発表された時点で、レーティングは2100を超えていた。
またとない機会が訪れたのだ。
出る出ないは別として、果たして自分は2200に到達できるのか…。
できた。
Twitterで報告した途端、多数の批判DMが来た。
自分にどうしろと?
更なる結果で示す以外ないと思った。
意地でレーティングを2300まで伸ばした。
そして、後期よりC1リーグに参戦することを決意した。
「適合者第一号だから、岡田さんの成績次第では今後の待遇が変わるかもしれない」
「今後の指標になる」
というお言葉を多数いただいた。
私もそう思った。
今まで感じたことの無いプレッシャーを感じた。
恥ずかしながら、第一目標を「降級だけは避けなければならない。」としていた。
毎節、巣鴨道場に行く前から緊張していたし、会場入りした後もどうして良いか分からず、アワアワしていた。
そんな状態ではあったものの、幸運にもスコアはプラスを積み重ねることができ、気づけば昇級圏内に入っていた。
そして、最初とは別の欲望が芽生えた。
「昇級したい…」
こうして初めて迎えた鳳凰位戦の最終節。
今の自分の持てる力以上を出し切るしかない。
そう思った。
4回戦の南場の親でタンピンドラ1(3-6待ち)のテンパイが入った。
迷わずリーチを選択し、「これをアガって決めるんだ!」と心の中で叫んだ。
(ちなみにこれをアガっても決まるわけではない)
終盤に3をツモアガり、トップで終局。
上位卓3卓の中で一番先に試合が終わり、後はただただ祈るだけだった。
Twitterの速報を待った。
「4位 岡田 智和」と記載されていた。
そう、昇級できたのだ。
ー初めての鳳凰位戦ー
苦しい5ヶ月だった。
激動の5ヶ月だった。
濃密な5ヶ月だった。
これからも学ぶ気持ちを忘れず、
常に相手に敬意を払い、
静かなる闘志を燃やし、
限界の限界まで自分を追い込み、
真っ直ぐに進みたい。
ご声援、ありがとうございました!
中部本部 32期
岡田 智和