春のバラは一段落しましてセオリーどおり
切り戻しを済ませました。
自宅の庭にバラを咲かせるという喜びを知って
自分の人生がさらに豊かになりました。
さて、本業に戻るとするか…
朗読講座をもって何人もの生徒さんを指導していますとそれぞれに個性があり、才能があることを感じます。
感情表現が豊かだったり滑舌がよかったり、
指導したことがすぐ反映されると、勘がいい方だなあ
と感心したり。
声質については まあ皆さま 奥様方ですので
そういう感じよねーと生暖かく見守っていました。
ところへ びっくりするような個性的な声質を
持った方がいらしたのです。
コミカルなお話「漁師とそのおかみさんの話」の
中のお城の描写を読んだとき、物陰からフランケンシュタインが出てきそうでゴシックホラーかと思いましたし
女王様のセリフは宝塚の男役のようにかっこいいし…
とにかく深みがあって響きがいいのですね。
例えると初心者が高級バイオリンを使っているようなもので、実力とのアンバランスに指導者も目を白黒させていると言う感じです。
とにかくこの個性を生かせるテキストは何か?
慌てて夏目漱石の「夢十夜」などを用意しているところです。
しかし、こういう美声を持って生まれてくるのは
よいことばかりでもないな、と凡声の私は僻みながら
考えます。
まず第一に生かせる道が限定的であること。
歌手になろうとしても似合うのはオペラかミュージカルぐらいでポップスなどは全然合わない。
井上陽水を目指す道もあるが
歌唱力があるとはいってない。
役者や声優はどうか?
致命的なのはちょい役がまったく出来ない。
駆け出しのうちはこれはつかいどころがない。
なにせ主役しかできない声質なんですから。
そういう人間が平凡な市井の人生をおくっていると
やはり時々はトラブルがあるようで
それもあって朗読をやってみようと
思われたのでしょう。
本当によい選択をされました。
朗読ならば 徹頭徹尾 自分が主役です。
読みたい物を読めばいいのです。
朗読を学ぶことの意味のひとつに
自分の声と向き合い改良していくということがあり
声で悩んでいるかたにはすごくお勧めしています。
(以上宣伝終わり)
さて、この 朗読美声問題 長くなるので続きます。