代理出産を考えた | 日々是好日

代理出産を考えた

昨日の新聞で実娘に代わって母親が代理出産した事を知った。


記事の最後のクリニックの医師が

「代理出産の問題を明日はわが身と考え議論して欲しい」とあったので、

昨日自分なりに考えてみた。


結論、私が子宮を無くした場合、代理出産はやりません。


たとえ、母親や姉が「私が代わりに産んであげるから」と言って来たとしても、

絶対にお願いしません。


今は子供が欲しいので、こうして不妊治療をやっているけど、

同じ事を母親や姉にやってもらうという事だと思う。


この1年に私が経験したこと

移殖前からのホルモン補充による副作用、失敗した時の失望感、そして流産

体も心も数年分の辛さを味わった。


なので「自分の子供が欲しい」という理由だけで、

こんな辛い思いを母親や姉にさせる訳にはいかない。


「全てが一度で上手くいけば良いのでは?」とも考えてみたが、


新聞記事のなかに

「医師は代理出産では生まれた子供を代理母が手放さないなどの問題が起きる事があり、

回避のために実母が望ましいと判断した」とあった。


現に、以前姉妹間で代理出産したケースでは家族間でトラブルとなり、

この医師もこの家族と連絡が取れない状態らしい。


私が受精卵を移植しただけでも「母親」の気持ちになるのである。


10ヶ月も自分の体内で育てたら、やっぱりその子に対しての母性は芽生えると思う。

でも代理母としては、その後は祖母や叔母としてその子供と接していかなければならない。

どこかぎくしゃくした家族関係になってしまうだろう。


この他にも、出産時に母親や姉にもしものことがあったら、

父親や義兄、姪達に謝っても謝りきれないだろう。


「肉親以外にお金を払って頼めばいいのだろうか?」とも考えた。


それこそ、女性を「子供を産む道具」と考える事になるし、

結局その人に苦痛やリスクを与えることは一緒なので、

私はそこまでして子供は望まない。


いろいろ真剣に考えて、私は代理出産はやらない。


ただ代理出産を選択した人々を非難したり否定するつもりはありません。

代理出産に関与した人や、生まれた子供達が幸せである事を願うのみです。