不妊治療、といってもダラダラと人口受精を続けていただけの月日。そんな底なし沼でもがくのを辞めて、一旦脱力。治療だけでなく、妊活というものを一旦手放して平々坦々な日々を過ごしていました。沼の中なのは変わらずなので、毎日を生きるのが何となく息苦しい。そんな時期でした。


ふっ、とやってくるんですね。

自然妊娠。

正直嬉しいよりも驚きが勝ったあの日。


しかしすぐにどん底まで突き落とされました。

心拍確認前の大量出血。進行性流産とのこと。

自宅で自然排出を待つことに。これが痛いの何の、痛いのです、、、はい、本当に。

精神的にも辛かった。でも同時に、本当に痛くて、しんどくて。心の痛みが完全に飛ぶくらい、布団の上で悶えながらその時を待ちました。



正直、かすりもしなかった当時の自分からすれば、喉から手が出るほど欲しかった「陽性」の事実。

しかし人間というのは欲張りなもので、その次、その次、を求めてしまいます。

自然排出後、身体の痛みは無くなったものの、心の痛みはずぅっと、じわじわー、っと。


「妊娠できることが分かっただけいいじゃない!」


励ましとも妬みともとれるこの言葉。

当時声をかけてくれた人は、きっと励ましの方だった。


でもそんな励ましすら、心がチクッとする。

わざわざそんなこと言わなくていいでしょ。

もう、ほっといてよ。


そうやって殻に籠る自分は、立派な不妊様。