中華百工 迫力!伝統の技。宣紙はこうやって作られる。 | 水墨画 八重桜日記  無二無三の世界を目指す旅をしよう

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水墨画家小嶋志津のブログです。墨を使い気運生動を生みだす伝統文化である水墨画の技法を次世代へ伝えるため貢献したいと思っております。
沈和年先生に師事。日美展水墨画一般部門準大賞受賞。作家部門入選等

 

 


中国産の最高級とされる宣紙(せんし)に、安徽省で作られている『紅星牌(こうせいはい)』という手漉きの画仙紙(がせんし)があります。

 

書と水墨画のどちらにも使われ、とても薄手の柔らかい紙で、墨色、滲みともに非常に綺麗に出るので、愛用している人も多いです。
 
画仙紙は、中国や台湾など、色々な地域で作られていますが、『宣紙』という名前の紙は、安徽省宣溪地域で生産されるものだけを指します。
 
宣紙の原材料は、地元で生産される稲藁、青壇皮(青壇の木。宣溪地域でのみ産出される、上等なものが使われるそうです。)が用いられ、渓流水で漉かれます。
 原材料の稲藁は、人の手で山に運ばれ、斜面に干されます。天日と雨に晒されることで稲藁が白くなります。白い紙を作るために、こうして長期間晒しているわけですね。
その後も気の遠くなるような工程を経て、紙を漉く工程に入ります。
 
動画では、40人ほどの職人さんたちが大きな簀の子(すのこ)と呼ばれる紙漉きの道具をもち、息を合わせて大きな紙を漉いています。その簀の子自体も、大変な手間をかけて、丁寧に手作りされています。
出来上がった製品に対しても、妥協せず厳しい品質基準を課している様子が見られます。
 
動画はこちら↓↓ 9分程度です。中国語ですが、長年非公開とされてきた、実際の工場の様子を見ることができます。


 
 
紙作りの工程は、大変な重労働であり、沢山の人の汗と手間と時間をかけて作られています。沢山の人たちの労力のおかげで、こうして水墨画や書を楽しむ事ができると思うと、感謝にたえません。
 海の向こうの国から届いた貴重な紙を無駄にせず、少しでも良い作品を作るために、これからも精進していこうと思います。
 
 
 
今日も最後までお読みいただきまして、有難うございました。
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