日本人男性の
「3割~4割」
日本人女性の1割~2割。
概ねこのくらいの比率で、『脂肪肝』にかかっていることがいわれています。
そしてこの割合は年々増加し続けている。
肝臓・腎臓は"肝腎カナメ"だなんて古くからいわれているように、数ある臓器の中でも最重要の働きをしてくれている。
肝臓と腎臓は解毒器官としての働きが有名なのです。
肝臓は主に脂溶性の毒物・老廃物を分解し、腎臓は水溶性のそれを担当してくれている。
腎臓でいえば、1日に
「100リットル」
もの体液を濾過していることがいわれているのです。
モノスゴイ量の体液処理を行っているのですが、何のためかといえば、"要るモノと要らないモノ"。
これを選別するといった、断捨離作業を行ってくれているのです。
体にまだ使えそうなものは血液に戻して、イラナイものは尿として排出する。
こうして100リットルの中から、日に1~2リットルの尿を作っていると解説されるのです。
腎臓は体液を常に検査して、異物はないか?老廃物は残っていないか?そんな具合に絶えざるチェックを繰り返している。
異物や老廃物を体内に残ったままにしてしまえば、後々に危険な状態を招いてしまう。
それを防ぐ目的で、年中無休の作業を続けてくれている。腎臓さん、
「毎日ありがとう!」
そんな風に叫びたくなってしまうのです。
一方の肝臓はといえば、小腸から送り込まれてきた食べもの由来の栄養物。
これを種別ごとに細かく選別していることがいわれています。
「門脈血」だなんて言われているのですが、肝臓の内部でブドウ糖、ミネラル、ビタミンなどといった具合に仕分けられていく。
そして体に不必要な異物・毒物には解毒作用を施していく。
有害な毒物をコーテイングすることで、その害を最小限に留めようとしてくれている。
こうした作業を終えた毒物は胆嚢から再び腸に送られて、便となって排泄されていくのです。
その際のコーテイング材として使われているのが、
「脂肪」
こんな風に説明されているのです。
■残業続きで!
肝臓は、約2500億〜3000億からなる肝細胞によって構成されているのですが・・・、
顕微鏡で眺めてみると、その中に「滴」のように見える細胞が存在していることが分かります。
この滴のように見えるものこそが
「脂肪肝」
医者から"脂肪肝ですねぇ"、そんな風に言われてしまうのはその比率が全体の3割を超えてしまっている状態のこと。
それは肝臓が処理しなくてはならないさまざまな毒素。これが溜まりに溜まっている状態にあるといえるのです。
言うまでもないことではありますが、農薬や添加物などは人体にとって一切必要のない異物・毒物に当たります。
農薬や添加物の成分が髪や爪、臓器などの材料になることなどはあり得ない。
またビタミンのように補酵素としての働きを期待することなど一切できない。
異物とは体の中にあってはならない、蓄積させてはならないものを意味する総称のこと。
でも、次から次へと肝臓に異物が送り込まれてしまえば、通常の栄養物の処理も重なり、肝臓は休む間もなく働き続けなくてはなりません。
サラリーマンで言うところの残業が毎日続いているような状態。
そうなると肝臓も次第にくたびれ果ててしまい、処理能力に自ずから限界を覚えるようになっていく。
ちょっとこの毒物たちは後で処理をしよう。処理をするまでは梱包材の中に入れておいて、一時保管しておこう。
この梱包材として使われることになるのが脂肪。
後で処理をするために脂肪で固めて置いておく。これが脂肪肝の正体になるというわけです。
■一丁目一番地は?
脂肪肝が気になるのなら。脂肪肝だと告げられているのなら。
真っ先に行うべきは、日々口にする食材を見直してみること。このことが何よりも大切になるのでしょう。
農薬は使われているのか?合成添加物などは使われていないのか?
食材をきちんと見分けることこそが近道になるのではないかと思うのです。
とはいえ、日々口にするものすべてを無農薬・無添加に変えていく。これは現代社会においては難しいのが実際のところ。
お財布事情だってそれを許さないのではないかと思うのです。
だからこそ、主食の
「お米」
これだけは無農薬のモノに変えていく。食べなくなりつつあるとはいえ、他の食材に比べて食べる量も頻度も多い食材こそがお米。
食の安全を大切に思うのなら、まずはお米を無農薬のものに変えること。
それが一丁目一番地になるのではないかと思うのです。
繰り返しになってしまい恐縮なのですが、現在のお米に使われている農薬は
"細胞浸透系農薬"
ネオニコチノイド系といわれる農薬が主流です。
農薬の成分がお米や野菜の細胞内部に入り込んで、細胞の中に長く留まり続ける。
私たちが口にするお米の多くにはこのタイプの農薬が使われているのです。
細胞の中に入り込んでいるのだから、水で何回洗ったところでムダ。洗い落とすことが難しいことをして、
「悪魔の農薬」
そんな風にいわれているのです。
普段から私たちを守るために頑張ってくれている肝臓・腎臓。
このカナメの臓器を労わる意味でも、まずはお米を変えてみること。そして後の食材はできる範囲で投資すること。
全部無農薬のお米がムリなら、普段のお米に混ぜてみる。
食は毎日のことなのだから、部分的に変えるだけでも違うのではないかと思うのです。
ちなみに減農薬・低農薬と書かれたお米や野菜には、細胞浸透系農薬が使われている。そう疑ってみることが大切。
細胞内部に農薬成分が格納された状態になるから、雨や風で農薬成分が流れ落ちにくくなる。
よって何回も農薬を散布する必要がなく、細胞浸透系農薬は減農薬・低農薬とカンタンに名乗ることができてしまうことが理由です。
あなたの健康な食卓づくりの参考になればと思います。