ヤセない理由は過食と運動不足が原因なの?自然派痩身法の奥義に迫る! | 医者ギライ・クスリギライのための1日10分!医食同源・自然食実践ブログ

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「健全な脂肪と不健全な脂肪」

同じ脂肪細胞であっても、違いがある。

“サイズと数とが違う!”

こうしたことが言われているのです。

健全な脂肪細胞の方は、小さなサイズの細胞。

 

それがブクブクの泡のように新たにたくさん作られている。そしてその1つ1つの細胞の中に、少量の脂肪がそれぞれ入っている。

こんな風に説明されるのです。

でも、不健全な脂肪細胞の方はというと、健全なもののように小さく、そしてたくさんにはならない。

新しい細胞が生まれにくく、サイズは


『大きくて数が少ない』

そしてその肥大化した細胞、1つ1つの中に大量の脂肪分が蓄えられている。

 

このような違いがあるといわれているのです。

例が適当であるかは分かりませんが、

健全な方はたくさんのゴマ粒みたいな感じで、不健全な方は数個の大豆みたいな感じ。

ヤセている人はゴマ粒、肥満症や過体重の人は大豆。


このように脂肪は脂肪でも、サイズと数とが異なるそうなのです。

そもそも脂肪とは、“寒さと飢え”に備えるためのものといわれています。それは人類の進化が編み出した「保険的措置」と説明されます。


飢えや寒さで生命の危機に直面した場合に、蓄えておいた脂肪を使って凌ごうとする。脂肪細胞を燃焼させることで体温を維持する。そして必要な栄養を作り出していく。

脂肪はそのためのものと考えられているのです。

でも、ベルギーのルーヴァン・カトリック大学で栄養代謝学のパトリス・カニ教授によれば、不健全な脂肪細胞の方は、

『機能不全に陥っている』

 

とのこと。

それは飢えや寒さに備えるためのモノというよりはむしろ、

“病気である”

と述べているのです。

実際に肥満症の人の脂肪細胞を観察してみると、その中には免疫細胞がギッシリと集まっている。

 

その様子をカニ教授は
 

「まるで感染症と戦っているみたい」

とまで述べているのです。

2030年には、アメリカの人口の86%が過体重、もしくは肥満症になっているだろうと予測されています。

そして2048年には、アメリカ国民全員がそうなるであろうと警告されているのです。

これはアメリカのみならず、いわゆる“先進国”といわれる国々に共通してみられる現象で、日本もその例外ではありません。

 

これまで脂肪の蓄積は、『食べ過ぎと運動不足』が原因と考えられてきましたが、それだけでは説明し切れない現象が多々あることも事実。

 

食べ過ぎや運動不足以外に、もっと他の原因があるのではなかろうか?この疑問から

 

「腸との関係」

 

に注目した研究報告があるのです。

なるべく自然でムリのない毎日を送っていきたい私たちは、同じ脂肪を蓄えるにしても、健全な脂肪細胞の方を身につける必要があるのでしょう。

 

そうであるなら、


“健康な脂肪と不健康な脂肪”

その違いは何によるものなのか?どこでどうして、こんな違いが生まれてしまうのか?

 

この点を明らかにしておく必要を思うのです。



そこで今回は、「脂肪と健康」について考えることで、

医者を遠ざけ、クスリを拒む。

そんな生き方のヒントについて述べてみます。

 




■厚く!強く!
肥満症に悩む人の脂肪細胞は、1つ1つが肥大化し、数が少なくなっている。

 

この現象を前出のカニ教授は、

 

「炎症を起こしている姿」

 

と説明しています。

 

どうして脂肪細胞に炎症が起きてしまうのか?といえば、それは血液中の

 

“リポ多糖”

 

この糖分が高濃度で存在しているからと説明するのです。

 

この糖分は食べもの由来のものではなく、『腸内細菌』由来のものになります。

 

腸内細菌の乱れや減少によって、リポ多糖が血液中に溢れ出ててしまう。それにより脂肪細胞に炎症が起こり、病的に傾いてしまう。

 

カニ教授は、このように述べているのです。

 

私たちの腸には約100兆匹、そして1000種類の腸内細菌がいることが言われています。

 

リポ多糖はその中の“陰性細菌”とよばれる菌の皮膚に当たるようなものと説明されます。

 

菌も私たちと同じで、新しい皮膚と古い皮膚とを入れ替えているのですが、その際にリポ多糖が腸の中に剥がれ落ちていく。

 

この糖分は腸内細菌の新陳代謝。その結果の産物というわけです。

 

腸内環境が健康に保たれていれば、どれだけリポ多糖が腸の中にあっても問題は起こらない。理由は小腸の壁には、日本語に訳すと、

 

“粘液好き”

 

こんな名前の「アッカーマンシア・ムシニフィラ」と呼ばれる門番のような細菌が立ちはだかっているから。

 

この粘液好きのムシニフィラが腸壁の粘液層を厚く強くしてくれている、カニ教授は観察からこの事実を突き止めました。

 

ムシニフィラという腸内細菌が多いほど、腸壁は厚く強く保たれる。実際にこの菌は腸壁細胞に対して、より多くの粘液を分泌するように!と働きかけているそうなのです。

 

ムシニフィラが健全に活動している限り、分子量の大きなリポ多糖などが腸壁をスリ抜け、血液中に入ってしまうような事態は、

 

「起こり得ない」

 

実際にヤセた人の腸内にはこのムシニフィラが豊富に存在し、充分な量の粘液と分厚い腸壁。この2つを備えていることが分かっているのです。

 

粘液と分厚い腸壁とが、リポ多糖が血管に流れ込むことを阻止してくれている。

 

反対に肥満症の人の腸内にはこのムシニフィラの数が少なく、よって粘液量も少ない。腸壁も薄くなることから、血液中にリポ多糖などが流れ込みやすくなってしまう。

 

いわば

 

“腸漏れ”

 

を起こしやすくするというわけです。

 

実際にカニ教授は、太ったマウスにこのムニシフィラを加えた食事を与えてみたところ、体内のリポ多糖の濃度は下がっていったそうです。

 

そして新たに健全な脂肪細胞が作られ始め、マウスの体重と食欲はみるみる内に減少していった。

 

こうした観察結果を公表しているのです。

 

■畜産と人体

畜産業や養殖業において、

 

「抗生物質」

 

は欠かせない薬剤といわれています。

 

これは家畜などの病気の蔓延を防ぐというよりはむしろ、食肉部分を速く・大きく

 

“太らせる”

 

そのための肥育用。それは、畜産家の常識になっているのです。

 

1940年代にニワトリのエサに抗生物質を混ぜてみたところ、成長スピードが5割も上がることが確認されました。

 

そこからニワトリはもとより、牛、豚、羊、養殖魚などにも大量の抗生物質が使われるようになったのが経緯になります。

 

畜産において抗生物質は、“成長促進剤”としても欠かせないものになっている。それは野菜にとっての「肥料」と同じ。

 

実際にアメリカにおいて抗生物質の約7割は、畜産用に使用されていることが伝えられているのです。

 

畜産業に対して、抗生物質の使用を全面禁止!仮にこうしたことにでもなれば、

 

『鳥;4億5200万羽 豚:1200万頭 牛:2300万頭』

 

を新たに肥育しなくてはならなくなるといわれています。抗生物質はいまや畜産業には不可欠な薬剤になっているのです。

 

抗生物質を与えると、家畜の腸内の粘液好き、「ムシニフィラ」の数は減少していきます。

 

抗生物質がムシニフィラを殺すことで、家畜を速く・大きく太らせることができるようになっていく。

 

腸内のリポ多糖を血液中に垂れ流すことで、脂肪細胞を大きく病的に肥大化させ、丸々とした肥満状態を作り出せるようになる。

 

それは家畜のみならず、人体においても全く同じ。腸内細菌を破壊し、肥満細胞を病的に太らせる原因は、

 

「抗生物質や殺菌剤」

 

などの薬剤の乱用にこそ原因があるというわけです。

 

抗生物質は病原菌を退治する目的で使われますが、それは健康で体に必要な菌までをも同時に攻撃してしまいます。

 

先進各国で広がる過体重と肥満症の蔓延は、薬剤によって生み出されているとカニ教授を始めとした研究者たちは警告しているのです。

 

健康で美しい痩身を保ちたいなら、抗生物質や殺菌系の薬剤の使用をやめること。肉も魚も

 

『抗生物質不使用』

 

のものを選ぶことが大切。こういうことになるのです。

 

 

 

■忘れられた食材

そうであるなら逆に、どうすればこの粘液好きの『ムシニフィラ』を腸内に増やすことができるのか?

 

こうした疑問が生じてきます。

 

カニ教授はこの質問に対して、

 

「食物繊維の重要性」

 

を強調しているのです。

 

研究によると、抗生物質以外にも、高脂肪のエサをマウスに与えるとムシニフィラは減少していくことが分かっています。

 

でも食物繊維をエサに混ぜて与えると、、マウスの腸内にムシニフィラは増加していき、やがて健全な量へと

 

“戻っていく”

 

このことが分かったと述べているのです。

 

肥満症や過体重が問題になっている国々において、食物繊維の摂取量の減少。これは共通した特徴の1つに挙げられています。

 

加工食品やインスタントフード、ファーストフードの氾濫が摂取量の低下を招いてしまっている。

 

過食と運動不足のみが肥満症の原因ではない。観察の結果から、このように主張されているのです。

 

私たちはもっとたくさんの食物繊維を摂取する必要があるのですが・・・、そうなると

 

「もっと野菜を!」

 

そう思ってしまいがち。でも、野菜以外にも大切な食材があることを忘れてはならない。

 

その食材が何であるかといえば、主食の

 

『米』

 

米は食物繊維が豊富な食材、このように言えるのです。

 

 

■秘めた力!

成分表示一覧などを見ると、お米の食物繊維の含有量は、

 

「高くない」

このことがスグに分かります。お米の成分はほとんどがデンプン、食物繊維の含有量はかなり少ない部類になるのです。
 

にも関わらず、どうしてお米が食物繊維豊富な食材と言えるのか?このよう思われることでしょう。

でも、お米には私たちの知らないスゴイ力が含まれている。そのことを医師の西園寺克氏は、

“隠れ食物繊維”

と呼んで、その力の発動の仕組みを解説しているのです。

 

食物繊維もデンプンもどちらも成分は同じで、『糖・ブドウ糖』のカタマリになります。

何がどう違うのかといえば、ブドウ糖同士の

「結合のあり方」

ココに違いがあるのです。

 

デンプンのブドウ糖結合のあり方は、

「α化結合」

といわれています

これに対して食物繊維の方は

“β化結合”

と解説されます。


人体にはα化結合を最小単位のブドウ糖にまで分解する「消化酵素」を備えていますが、β化結合を分解する酵素は体内に存在しない。

このため食物繊維は分解されずに、そのまま便で排出されてしまうのです。

食物繊維は体内で分解されず、そのまま出てしまいますが、腸を通過することで、腸管を刺激し、腸内細菌を活性化する働きが確認されているのです。

お米はたくさんのデンプンを含んだ食材なのですが、食物繊維の量は少ない。でも、お米を炊くと、隠れ食物繊維が姿を表してくる。

 

炊いたお米のデンプンはα化結合のため、体内で分解されるのですが、中には

“分子量の大きい”

デンプンも含まれている。いわば「高分子のデンプン」。

 

こういうことになるのですが、炊くことによりその高分子がさらに大きな高分子へと変化していく。

そしてその高分子同士が結びつくと、さらに大きな高分子を形成する。これが化学でいうところの

『高分子重合』

と呼ばれる現象です。


そしてこの重合した、大きな高分子のデンプンこそが、「隠れ食物繊維の正体である!」と西園寺医師は解説しているのです。

高分子重合されたデンプンは、サイズオーバーのため、腸内では分解できないことが分かっている。

つまり、炊いたお米のデンプンが「β化」することで、食物繊維へと変化していく。

西園寺医師は、お米を主食にする日本人の食物繊維の最大の供給元は、

“お米である”

と述べているのです。

 

お米をたくさん食べることは、デンプンも食物繊維も両方同時に摂取できるので一挙両得。

 

実に合理的で、経済的な食のあり方といえ、炊いたお米をしっかり食べれば

 

「それで良い!」

 

こういうことになるのです。

 

肥料・農薬といった安全性には注意して、お腹いっぱいお米を食べる。それは腸内細菌を活性化して痩身と健康、そして便秘解消をもまとめて実現できてしまう。

 

質の高いお米をたくさん食べて、腸内細菌を元気に活性化して、健康で美しい体を実現してしまいましょう!

 

 

■参考文献

 

・『炊いたご飯には隠れ食物繊維がたくさん! ランチメニューで選ぶならご飯を

 

 

無肥料無農薬米・自然栽培と天然菌の味噌・発酵食品の通販&店舗リスト

 

 

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