お昼は料亭「丹巌洞」で頂きました。
ここには弘化3年(1846)、福井藩医山本瑞庵が別荘として建てた草庵「丹巌洞」があり
藩主松平春獄をはじめ、横井小楠、橋本佐内、中根雪江らが密議をしたそうです。
現在はこの地に料亭が作られ、お食事のあと
草庵の見学、敷地内の笏谷石の石切り場の見学、庭園の散歩ができます。
笏谷石(しゃくだにいし)は福井市の足羽山で採掘された石材で
薄い青緑色、柔らかくきめが細かいため加工しやすく
「越前青石」ともよばれた銘石です。
江戸時代には露天掘りと坑内掘りにより採掘され
三国湊から北前船によって全国に出荷されました。
こちらの庭では橋や敷石にも使われていますよ。
まずは、美しいお庭を通って料亭の昼食会場へ
食卓が涼し気に整えられていました。🎐
三代目の御主人が出てこられて
草庵「丹巌洞」の歴史や笏谷石の石切り場の話を
詳しく、わかりやすくお話くださいました。
部屋の雰囲気もいいし、明るく話されるので気持ちが安らぎます。
、
水無月のメニューです。
先付
鰻と丸茄子の煮凝り
八寸は茅の輪飾りがしてあり
赤紫蘇心太
隠元東寺揚げ
水無月豆腐
つまみ菜霙和え
翡翠海老
椀物
鱸(すずき)潮汁
向付
いさき、鱧、万願寺醤油
ゴメンやけど、大阪育ちの私には、鱧の落しには辛子酢味噌が合うように思います。🙇
焼物
福井サーモン千草焼き
冷やし鉢
玉蜀黍葛豆腐🌽
写真撮らずに食べてしまったみたい・・・
飯物
冷ジュレ蕎麦(私はおうどんで)
稲庭うどんみたいな麺もお出しも美味しかった
お蕎麦の人が「おいしそうやね~」と覗いていました。
果物
水無月のデザート
先付から果物まで、みな美味しかったし
緑のお庭に囲まれたお部屋で、ゆっくり静かに・・・
贅沢させていただきました。
先ほどの御主人のお話では
お手洗いの前のロビーのようなところの下は深~く掘られた
笏谷石の採石場だったそうです。
地下30mと言われたかな? きちっと聞いておけばよかった・・・
裏のドアを開けると雰囲気のある石段が・・・
その先には、こんな風景が広がっています。
次はお庭のお散歩の予定
早く早くと心が急きます。
お庭の散策の前に2点注意がありました。
①笏谷石+苔+雨はとっても滑りやすいそうです。
そこに杖を突くと、杖の先のプラスチックだったかゴムだったかがあるので
さらに滑りやすくなります。
②蚊がとっても多いので、虫よけスプレーをしてください。
はい、充分に気をつけます。
山に穿たれた採石場のあとに入ります。
掘った後に水が溜まって池になっています。
足元に気をつけながら進みます。
通路の横、下には深~く掘られた穴があります。
戦時中は防空壕として使われていたんですね。
出口にある仏像
この仏様は石工の人が、岩を一手づつ掘って彫られました。
故に仏像の後ろは岩山に続き、仏像は岩山と一体になっています。
この技術と根気に敬服します。
三代目の御主人が、ずっとご案内くださいました。
自分が子どもの頃のお父さんとのエピソードも交えながら、楽しそうに話されます。
今は跡を継ぐ息子さんが一緒に板場に立っておられるそうで
「イケメンの四代目です。」と、これまたほんとに嬉しそうに話されます。
これだけ嬉しそうに話されると
聞いているこっちまで嬉しくなってきますね~いいことです。。
木も苔も、石も美しい緑です。
人魚もあります。
お父さんが彫られたと言っておられたかな?
草庵、丹巌洞は年月を経ているので注意深く見学します。
私は、お庭の見学に時間を取ったので、こちらはさらっと見学しました。
この石が、切り出したままの石のサイズだそうです。
笏谷石の規格は”尺六(しゃくろく)”と言われ
一尺(30cm)×六寸(18cm)×三尺(90cm) とありました。
玄関の門の屋根
瓦のように見えますが、つなぎ目がないでしょ。
一枚の笏谷石を彫って瓦のように見せているのだそうです。
ほんとに、楽しい時間を過ごさせていただきました。
今日もお越し頂いて、有難うございました。