文科省にまた、自殺を予告する手紙が届いた。差出人は高校2年生女子となっていた。

 あなたに言葉(=気持ち)を届けます。 「頼むから自殺しないでくれ。 現状を社会に告白した勇気を僕は尊敬する。よっぽど辛かったのだと思う。あなたの正義を自殺という形で終わらせないでほしい。生きていれば必ずいいことがある。これは、きれいごとではない。僕も、嫌なことがいっぱいあった。だけど、生きているから、幸せも感じられる。だから一緒に生きていこう。あなたの訴えが国を動かしたんだ。頼むから、死なないでください」



 「よくいじめっ子と闘え」という大人がいます。きれいごとは必要ない。闘えというならば、大人が闘うべきだろ。

 僕は、そういう大人に言いたい「いじめられている生徒は充分闘ってきてるんだよ。生徒を追いつめないでください。いじめの事実を知った大人が全力で子どもと向き合い、いじめを解決するべきです」

 何度でも言います。いじめを解決するには、大人の力が必要です。教師が責任を持って取り組むのが一番だと思います。

 多くのいじめられている生徒は、充分闘ってきています。

 いじめで苦しんでいる生徒に僕は言いたい、「自分の心と身体を守ることに専念してほしい。学校が守ってくれなければ、学校を休んでほしい。苦しみに耐え続ける必要などない。学校を休み、ご家族で対策を考えることが必要だ。親に悩みを打ち明けることに相当のエネルギーと勇気が必要なのは、わかる。だけど、一歩踏み出してほしい」