古文が苦手で手が付けられないという受験生から相談を受けました。あてはまる方もいらっしゃるかと思いますので僕からアドバイスをします。

 その方から、「古典文法の参考書を一冊終わらせたのに、成績が上がらず、受験校の過去問が解けなくて困っています」という質問を受けました。この方には、個別に助言しました。

 みなさんにはそれはできませんので、できるだけわかりやすくブログを通して助言します。

 古典文法の参考書を一冊終わらせて成績が一気に急上昇、過去問がすらすら解ける。こういう人は一部います。本質的に頭がよい人です。

 しかし、多くの人はそんなことはないと思います。ですから、一冊終わらせたとしても、即過去問が解けなくて当然です。それでは、もう一冊古典文法の参考書をやりましょう何ていいませんからね(笑)。

 一冊終わらせた後、問題集で覚えた知識が定着しているかを確認してください。「確認したら過去問をするすら解けますか?」まだです。ただし、この段階で、文脈をあまり必要としない単独の文法問題はほとんど解けるようになります。かなり前進したことになります。

 文脈から判断する文法問題、読解問題を解くには、多くの文章に触れる必要があります。だからと言って、すぐ過去問ではありませんよ。

 読解するための技術(設問への対処法も含む)を勉強することが先です。例えば、指示語の問題への対処法、登場人物の把握方法など読解をする上で大切な事項を学ばなくてはなりません。古文は主語の省略が多いため、登場人物が複数になると、主語が掴めなくなる場合もあるかと思います。

 読解するための技術を学んだ後に、その技術を使って過去問を解くとよいと思います。

 一応触れておきますが、古文単語は受験生なら勉強して当然ですからね。古文単語も一つの単語に複数の意味があります。文脈によって意味が異なります。文脈を大切に読んでいきましょう。

 もう一つ受験生へアドバイスがあります。和歌についての勉強と古典常識です。

 これらの勉強をせずに受験に挑戦することは危険です。例えば、掛詞の中でも頻出な単語があります。それらを一通り覚えておくことも、受験では有利です。

 古典常識は覚えておかなくてはなりません。日ごろから意識して勉強している人は問題ないでしょうが、覚えていない人はこれから始めたほうがよいと思います。充分間に合うと思います。

 古典常識は、覚えることがたくさんあります。しかし、受験に頻出なものと限定してしまえば、そんなに多くありません。少ないと言っても過言ではないでしょう。

 参考にしていただければよいかと思います。ご自身の今までの勉強法を大切にして前進してください。この時期焦る気持ちは、わかりますが、慎重に勉強を継続してください。応援してます。


 追伸、古文の楽しさについては、僕の著書をお読みいただければわかると思います。今回は、時間のない受験生を対象に、受験古文について語りました。