京都国際マンガミュージアムにて開催中のイベント、
「LOVE♥りぼん♥FUROKU 250万乙女集合!りぼんのふろく展」。
その関連イベントである、柊あおい先生のトークイベント&サイン会に参加して来ました!
柊先生といえば80~90年代りぼんに欠かせぬ看板作家。
代表作「星の瞳のシルエット」のキャッチフレーズ、
「200万乙女の聖書(バイブル)」をその作品人気で部数を押し上げ、
「250万乙女の聖書」に変えてしまった脅威の作家さんです。
まさにレジェンド・・・!!
そんな柊先生のサイン会、先着50名のみ参加可能という事で皆さん朝から大行列。
私がミュージアムに着いた9時半過ぎに貰えた入場整理券は37番でした。(10時オープン)
その後あれよあれよと列が伸び、あっという間に50名終了。
列を見渡すと30~40代のリアルタイム世代が圧倒的。
私を含め、かつての200~250万乙女だったであろう女性の方が多かったのですが、
お一人で並ばれる男性の姿もちらほら。
星の瞳~の頃から熱心な男性読者も多かったという話は本当だったんだなぁと納得。
列の一番前に並んでおられたのも男性でした。何と早朝5時から待機だそうです!ひえー!
無事にサイン会、トークショー(こちらは先着200名)の整理券を確保し、
時間まで展示を見たり、懐かしい漫画を読んだり。
マンガミュージアムの良い所はなんぼでも時間潰しが出来る事ですw
今回は柊先生の「乙女ごころ・夢ごころ」「STEP」などりぼん時代のコミックスを熟読。
「ペパーミント・グラフティ」も初めて読みました。どれも爽やかで瑞々しいお話(´∀`)
さて、14時からは待望のトークショー。
何と開演待ちのBGMが太田裕美さんの「星がたり」ですよ!!
星の瞳~ファンにはお馴染み、イメージアルバムにも収録されているあの曲です!
今回初めて聴けて嬉しかったし、何よりこの心憎い演出にニヤリとしてしまいました。
本当に素晴らしい企画者さん揃いだわ、マンガミュージアム・・・!
時間になり、満員の会場に登場された柊先生に皆、歓迎の大拍手。
私の隣の女性は感極まって泣いておられましたが、その気持ちめちゃくちゃ分かります!!
子供の頃好きで好きでたまらなかった作品の、憧れの作者さんに大人の今会えたこの感動。
小さな頃に大好きだったものは、大人になってから好きになったものよりも
遥かに思い入れが強いんですよね。
他にも涙ぐむ女性が多数見受けられ、皆りぼんが、あおい先生が大好きだったんだなぁ・・・と
自分までもらい泣きしそうになりました(つД`)
現在は北海道にお住まいだという柊先生。
函館からこのイベントの為にはるばる京都までいらして下さったそうです。
本当にありがとうございます先生・・・!!
そんなあおい先生の現在のお姿は、
こちらのりぼん90年11月号付録、
りぼんオールまんが家デラックスハンドブックで見た当時のお写真のイメージそのまま!
今は眼鏡をかけておられましたが、キレイで落ち着いた女性のままでした。
あおい先生、いつも自画像をそばかす+ぼさぼさ頭で描かれていたので
実際のお写真とのギャップに驚いた読者は多いはずw
作品イメージ通りのキレイで清楚なお姉さんですよね~。
さくらももこのコミックスでも「しっかり者のあおいちゃん」て書かれてたしなぁ。
当時の編集部からも「絶対に〆切を守る優等生」と信頼を置かれていたそうです。
トークはミュージアム研究員の倉持さん(りぼん付録展企画スタッフさん)の進行により、
当時のりぼん等の資料をスライドで見つつ先生に色々とお話を伺っていきました。
倉持さんは星の瞳~世代より少し下なのですが、その影響を受けたであろう
4つ年上の近所のお姉ちゃんに「草むらでキラキラした石を探す遊び」に付き合わされたそうなw
星のかけらと久住君を探すべく、その辺の原っぱを這いずり回った女子は多いはずww
他に当時の読者コーナー「とんでもケチャップ」に投稿されて話題となった
「久住くん代ゼミ事件」(青陵高・久住智史の名前で全国模試2位を取ったファンのなりすまし事件)や、
実際のラジオに「すすき野原の男の子」の名で作中と全く同じメッセージとリクエストがOAされた事など、一部で社会現象?を巻き起こした当時の人気についてのお話など。
当初は4,5回で終わる予定の今作は読者アンケートでの高評価が落ちず、
連載6回目以降は表紙や看板付録、全プレなど新人の初連載としては異例の待遇になったそうです。
あおい先生は付録や全プレのカットに使われるデフォルメキャラ(通称・ガキ絵)の描き方が分からず苦労されたそうな。
しかも当時の付録は専門のデザイナーさん等がおらず、
付録担当の方と漫画家さんがデザインやらコンセプトやらイラストの配置やら、
全てゼロから考えて作っていらしたそうで驚きです(゚Д゚;)
先生も「指定された通りに描くだけだと思ってたら全然違った!」と嘆いておられましたw
あの可愛い付録たちがそんな苦労を経て出来上がっていた物だったとは・・・。
雑に扱っていた子供時代を思い出し、めり込むほど頭が下がる思いです(;´Д`)
そこから「銀色のハーモニー」「耳をすませば」連載時のお話や宮崎駿監督との交流、
デビュー当時のお話も色々と。
印象的だったのが、デビュー作である「コバルト・ブルーのひとしずく」は
投稿時に「コバルト・ブルーの天気雨」というタイトルだったのに
当時の担当編集が「天気雨」という言葉を知らずムリヤリ変えさせられた、というエピソードw
普通知ってますよねー!?とめちゃめちゃご立腹でしたww
因みに吉住渉先生とは同時にデビューされたそうで、
プライベートでも仲が良かったそうです。
あおい先生が吉住先生を「渉クン」と呼ぶ度に会場が
(ほんとにりぼんの愛称で呼ぶんだ・・・!!)とザワつきましたww
他に年齢の近かった水沢めぐみ、さくらももこ、矢沢あい、北原菜里子各先生ともよく遊んだそう。
星の瞳~コミックスでは池野恋ちゃまとお遊びで合作されたりもしてましたね。
りぼん時代後期には長谷川潤先生にアシスタントをお願いした事もあるそうです。
水沢めぐタンとは今でも上京時に会われたりと、交流が続いておられるそうな。
ところであおい先生の担当といえばみーやんが有名ですが(天気雨の方がどうかは謎ですがw)、
昨日は銀色~の中盤から担当されていた小池さんという元編集さんからのお話も聞けました。
当時新入社員だった小池さんから見たあおい先生は、同年代の漫画家さんグループ内でも
やっぱり「しっかり者のお姉さん」というイメージだったそう。
そして、読者から届くファンレターというのは漫画家さんごとにカラーが異なるというお話も。
銀色~時代のあおい先生への応援は、キレイで素直なお手紙が多かったそうです。納得~。
星の瞳~の頃は熱心なアンチも多かったようですが、先生は「嫌いなのによくこんなに細かく読むなァ」と感心してらしたそうでw
その頃は小学生からの手紙はほぼ純粋な応援でしたが、高校生以上の手紙には
「イライラしつつも読まずにいられない」
みたいな感想も多かったそうですww わかるwww
うちの姉(当時中学生)もそんな読者だったので、星の瞳~の全プレは我が家に皆無でした。
むしろ私が今欲しいというのに(つД`)
トークショーの最後には参加者からの質問コーナーも。
お若い方から当時の読者まで色々な質問に優しく答えられる先生。
アップルティーや紙袋入りのオレンジに死ぬ程憧れた、という声に共感者多数。
あおい先生の描かれる食べ物アイテムは可愛くてオシャレに見えるんですよね。
因みに先生のお好きな食べ物はクリームシチューだそうです。イメージ通りだわ~(´∀`)
小さな子連れの家族で参加されていたお父さんから質問も。
このご家族、朝の開場前に私の少し前に並ばれていたので
「あ~奥様がファンなのか、子守に付いて来てくれるなんて優しい旦那様だなぁ」
と微笑ましく思っていたらば、まさかの旦那様の方がファンだったというw
しかも男兄弟で星の瞳~を奪い合って読み、娘に「香澄」と名付けるガチファン・・・!!
素晴らしいじゃありませんか!!
そんな彼からの質問は「香澄」という名前はどんな思いで付けられたのですか?というもの。
先生は申し訳無さそうに「実際に付けて下さった方には悪いのですが・・・」と前置きし、
教科書メーカーで事務をしていたOL時代、目を通した小学校一覧表にあった
「香澄小学校」
と
「久住小学校」
を「あ、コレいいわ」とそのまま使われたそうです。
せ、先生・・・・!!ww (調べたらほんまにありましたw)
そんなこんなで2時間に及ぶみっちり濃厚なトークショーも終わり、
16時30分からはサイン会がスタート。
参加者の皆さん笑顔で先生とお話されたり、握手をしたり。
私も「耳をすませば」文庫本にお宝サインを頂きましたー!!
可愛い猫イラスト入りでとっても丁寧に書いて下さいました( ;∀;)
りぼんでめっちゃ読んでました!
ほ、星の瞳のシルエットの番外編大好きでした!
お稲荷さん大パニック、ボロボロになるまで読みました!!
と、いや本編も褒めろよ!としか言いようのない微妙な感想をお伝えし、
(まだ小さかったからドロドロの本編よりコメディ全開なあの番外編が好きだったんだよォ)
優しく握手もして頂きました。暖かくて柔らかな手がお人柄そのままでした・・・!
トークの最後に星の瞳~の新作長編を執筆中、
おそらく来春以降に発表という情報もあり、
60周年で描かれた番外編も合わせての単行本刊行が期待大ですね~。
もう、毎号クライマックス!な新作をお待ちしております!!




