ツイッターにゆうじゅが帰ってきたと聞いた。彼はいま、タクシーの運転手をしているそうだ。
ツイッターの株クラなら彼を知ってる人も多いだろう。ゲーム株で頭角を現し、持ち前の度胸で果敢にリスクを取り、2014年6月の資産約100万円から、わずか1年ちょっとで1億円台まで資産を膨らませた。その後、彼は仕事を辞め、大好きな相場に好きなだけ張り付けると、嬉々として専業投資家になった。
ぼくがなぜゆうじゅに注目し、わざわざブログに書いてるかといえば、当時の彼は筆舌し難いほどに調子に乗り、相場のホーリーグレイルを手に入れたかのように振舞っていたからだ。個人的な関わりや怨念はないが、見ていて気持ちのいいものではなかった。ある意味では嫉妬をし、臍を噛む気持ちでツイートを眺めていた。
彼は、この規模の資産になると流動性に苦しむことになるからと、日経平均先物に手を出し始め、それから為替や外国株指数、商品先物など、ありとあらゆる投資商品の売買を始めた。ゲーム株で上手くいったから、同様に上手くいくだろうと考えたことだと思う。
専業投資家になり、資産1億円から1000万円を割るまでにかかった期間はわずか8ヶ月だった。元の100万円付近に逆戻りしたのも、それから同様に8ヶ月だった。一年ちょっとで1億円以上稼ぎ、一年半で全てを失う。テキストにすればそれだけの話だが、本人からすれば、想像を絶する痛みを伴ってることだろう。
ある尊敬する投資家が、「相場は、我に返るまでにどれだけ稼げるかが全てだよ。」と言った。この言葉には思わず膝を打った。
もしゆうじゅがどこかのタイミングで我に返っていたら、嫌いな労働に1日10時間も使う必要もなく、海辺のカフェでコーヒーでも飲みながらゆっくり過ごすことができた。贅沢は出来ないが、好きなところに、好きな時間に旅行にも行ける。1億という金は現実の世界ではとてつもなく大きい。
何らかの商品に自分にとって大きなお金を入れているということは、誰でもどこかのタイミングで我に返る必要があると思う。今ある株価が、値段が、流動性が、明日もあるなんて誰が保証してくれるだろう。ファンダメンタルもテクニカルもバリュエーションも、全てが幻想で全てが水物。
今日、我に返る必要があるか?と、いつでも自分のポートフォリオと相談する用意をしておかなければいけない。
ところで、今年からなるべく脱SNSを目指そうと、出来る限りのSNS断ちをしています。特に何かあったわけではなく、何となくです。
何となく、得るものより失う時間の方が大きいなあと。世の中の動きがわかりやすいので、見てはいるんですけどね。
そんなわけで、私は元気です。
もうひとつ、ゆうじゅさん悪い例みたいに名前出してごめんなさい。
彼がこの記事を読まない事を祈ると同時に、もう一度、ガッツリ稼げるようお祈りします。